ダイハツ ムーヴキャンバス 「オシャレで洗練度を高めた2代目キャンバス」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

オシャレで洗練度を高めた2代目キャンバス

2023.1.19

年式

2022年7月〜モデル

総評

人気のあった従来型のスタイリングを残しながら、プラットフォームを一新。シックな「セオリー」シリーズやターボモデルをラインアップして幅広い層にアピール。まるで熟成されたかのような仕上がりはムーヴキャンバスの人気をさらに押し上げている。

満足している点

人気のあった従来型のデザインに磨きをかけたエクステリアデザイン。インテリアもセンターからステアリング前方に見直されたメーター、メーターの移設でセンターの高い位置に設定された10インチのナビゲーションシステム（オプション）それぞれが見やすくなった。全高はハイトワゴン並みの高さでも頭上空間には余裕がある。後席足元も十分な広さを確保している。

不満な点

アダプティブクルーズコントロールやレーンキープコントロールはターボのみ標準でストライプスG、セオリーGにはオプション、Xには未設定なのが気になる。そろそろ全車標準装備でもいいのではないか。保温可能な「ホッとカップホルダー」は付くものの、ステアリングヒーターは付いていない。

デザイン

4

一見すると外観は変わっていないように見えるが、ボディパネルはすべて新しく、ガラスもすべて新作となる。従来型に対してわずかに丸みを帯びたフォルムとなり、見比べると全体の質感が向上した印象を受ける。シリーズは2トーンカラーの「ストライプス」とモノトーンカラーの「セオリー」を設定。セオリーは幅広い層に向けたシックなカラーコーディネートを採用するモデルだ。

走行性能

4

新世代DNGAプラットフォームの採用でボディは50kg程度の軽量化を達成。NAエンジンはスペックこそ変わらないが、実用域での力強さを向上させている。新たに設定されたターボは1Lエンジン並みの力強さが得られ、上り勾配や高速走行でも余裕ある走りが確かめられる。足まわりはターボとNA車で変わらず、しっかり感のある乗り味と快適性を考慮した設定だ。

乗り心地

4

プラットフォームの一新によって剛性が向上し、それが乗り心地にもいい影響を与えている。路面のギャップを通過した際の突き上げがマイルドに抑えられ、乗り心地と操縦性のバランスが高められている。エンジンノイズも気になるレベルになく、とくにターボは高速走行時のエンジン回転数も低く、軽ハイトワゴンではハイレベルの高速クルーズが得られる。

積載性

3

ラゲッジルームは従来型と容量は変わらず、後席のロングスライド（240㎜）で荷室長をアレンジすることが可能。フロア下には折りたたみ傘などが収納できるスペースがある。また、先代で採用された後席下の「置きラクボックス」も片手で簡単にできるようになった。G系に標準装備だ。

燃費

4

WLTCモード燃費はNAエンジンが 22.9km/L、ターボは22.4km/L。最大のライバルと見られる「ワゴンRスマイル」のマイルドハイブリッド仕様は25.1km/L(いずれもFFの数値)と、それなりの違いはある。20km/L近く走ってくれればいいと考えている人にとっては、その差はあまり気にならない。

価格

4

価格はNAエンジン搭載車が149万6000円から167万2000円。ターボは179万3000円だ（いずれもFFの価格）。対する「ワゴンRスマイル」はハイブリッドXで159万2800円とNAエンジン搭載モデルよりも8万円ほど安価だ。キャンバスには電動パーキングブレーキや助手席シートヒーター（スマイル4WDには標準）などが備わるので、その差はさほど大きくはない。