BMW 3シリーズ ツーリング 「SUVとは一味違う走りと積載性」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
3
積載性
4
燃費
3
価格
2

SUVとは一味違う走りと積載性

2022.6.21

年式
2019年9月〜モデル
総評
ドイツのプレミアムブランド御三家(BMW、アウディ、メルセデス・ベンツ)はステーションワゴンが大好き。それは荷物をたくさん積んで高速道路をハイペースで巡行する文化があるからです。逆にいえば、そんな使い方をする人とのマッチングは最高でしょう。BMWらしさを考えると、6気筒エンジン搭載車が欲しくなってきますね……。エンジンの音や吹け上がりの感触など色っぽさが最高です。
満足している点
スポーティな走行感覚と積載性の両立。昨今は走行性能に優れるSUVもあってステーションワゴンのお客さんを奪っていますが、やはり「重心は低く」「着座位置もできるだけ低く」という好事家にはステーションワゴンが魅力です。ドイツの人たちはバカンスの際に荷室を使い倒すので、そのノウハウをしっかりと注いで作られただけに実用性はさすがです。
不満な点
値段が高い……ということを除けば、これといってウィークポイントらしきものはありません。バリエーションの問題として4気筒ガソリンエンジン搭載車でも4WDが選べるといいな……といった部分もありますが、今後に期待したいですね。
デザイン

4

Bピラー(ボディの中心)よりも前は3シリーズのセダンと共通で、車体の後半をステーションワゴンとしたモデル。筋肉を感じさせるフェンダーの張り出しなどデザインはダイナミックで、ステーションワゴンといえども躍動感に満ちているのがいいですね。近年、グリルの大型化に賛否両論あるBMWですが、このくらいであればだれもが違和感なく馴染めるのではないでしょうか。
走行性能

4

BMWらしいと思うのは、ハンドルを切った時の反応の良さ。これは交差点をゆっくり曲がるだけでも実感できることでしょう。ところで3シリーズツーリングには4つのパワートレインがあります。それぞれを一言ずついうと、「318i」だと必要にして十分だけど余裕は少ない。「320i」だと十分な動力性能。ディーゼルの「320d」はトルクが太くて乗りやすい。6気筒の「M340i」はパワーがあるだけでなく刺激や官能性能もハイレベル。BMWをたっぷり濃く堪能したいなら、M340iが魅力です。
乗り心地

3

サスペンションは硬めで細かい凹凸は拾いますが、20年ほど前に比べると「M Sport」のスポーツサスペンションでもしなやかさが増しているので家族からクレームが来ることはないでしょう。車体がしっかりしているから、大きな入力があってもしっかりと受け止めて吸収します。意外なのは「M340i」の快適性の高さかもしれません。電子制御ダンパーを組み合わせているので、走行モードを「コンフォート」にすればしなやかになり、快適な移動を約束します。他のM Sportにもオプションで装着できるので、快適性を重視するなら選ぶのがオススメ。
積載性

4

たくさんの荷物を積むためのステーションワゴンですから、積載性は抜群。荷室は奥行きたっぷりで床面積が広く、リヤシートは4:2:4の3分割で倒れるので、荷物の量に合わせてアレンジの幅が広いのがいいですね。リヤシートを倒した時の床面に段差はできませんが、倒した背もたれ部分が完全に水平にはならないのがちょっと残念です。ライバルにはあまりない機能として、リアゲートのウインドウだけを開けられたりします。
燃費

3

燃費を重視するならば、選ぶべきはやっぱり「320d」。高速道路巡行なら20km/L近い燃費も夢ではありません。「318i」と「320i」の実燃費はほとんど変わりませんが、かつてのBMWに比べるとずいぶん燃費はよくなりました。郊外路なら15km/L近くまで燃費が伸びることも。いっぽうで「M340i」の燃費は誇れるほどではありませんが、市街地走行でない限りは10km/Lを超えることもあるので大排気量ハイパワーの割には効率がいいと思います。
価格

2

ドイツのプレミアムブランドだけあり、ベーシックグレードでも560万円。それなりの価格となっています。コストパフォーマンスが高いのはベーシックなタイプの「318i」。ディーゼルの「320d」はガソリンの「320i」に比べると高く感じますが、320iが後輪駆動なのに対して320dは4WDということを考えるとお買い得にも思えます。「M340i」はさすがの1000万円超えです。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
BMW 3シリーズ ツーリング 新型・現行モデル

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