2021年1月
■2021年1月
BMWジャパンは、ハイパフォーマンスクーペ「BMW M4」を2021年1月26日にフルモデルチェンジ、同日より販売を開始した。
BMW M社が開発する「M4」は、「4シリーズ」をベースにさらなる高性能を追求した2ドアクーペだ。今回ラインアップされたのは、ベースとなる「M4」、「コンペティション」、「コンペティショントラックパック」の3グレード。新型は縦型の大型キドニーグリルを採用し、水平方向にはダブルバーを採用した。さらに冷却性能を高める大型エアインテーク、Mモデル専用のサイドギル、ドアミラー、リヤスポイラー、「Mスポーツエキゾースト」を装備した。空力性能を高めるディフューザー、ワイド化されたトレッドなど、ベースモデルとの差別化が図られている。
インテリアは「Mスポーツシート」、Mロゴ付きのドアシル、専用デザインのメーターパネル、「M専用ステアリング」を採用した。オプションでよりスポーツ走行に適した「Mカーボンバケットシート」も用意されている。
パワーユニットは3.0リッター直6ターボ。ベースのM4が最高出力353kW(480ps)/6250rpm、最大トルク550Nm/2650~6130rpm、コンペティションは最高出力375kW(510ps)/6250rpm、最大トルク650Nm/2750~5500rpmを発生する。このユニットは圧力損失や流体抵抗を抑え、レスポンスと吸気効率を高めた吸気ダクト、重量を最適化して高回転まで安定したパワーを供給する鍛造ピストン、低回転時でも高いトルクを実現するツインターボチャージャーなど、モータースポーツで培われた技術が反映されている。トランスミッションはM4に6速MTを設定、コンペティションにはドライブロジック付き8速Mステップトロニック(8速AT)が組み合わされる。
ボディやドライブトレーンを構成するパーツにはアルミニウムを多用することで軽量化を図り、さらにアダプティブサスペンションを標準化することでスポーツドライビングのみならず、普段使いでの快適性にも配慮した。さらに耐熱、耐フェード性能にすぐれた大径ブレーキディスク、軽量化された「6ポッドMコンパウンドブレーキ」を装備。オプションで耐摩耗性能、耐熱性能を高めた「Mカーボンセラミックブレーキ」が用意されている。
運転支援システムは充実しており、高速道路での渋滞時に使用できる「ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能」をはじめ、「アクティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付き)」、「レーンチェンジウォーニング(車線変更警告システム)」および「レーンディパーチャーウォーニング(車線逸脱警告システム)」、「パーキングアシスタント」などを標準装備。サーキット走行を重視したコンペティション トラックパッケージは先進安全機能を省き、約25kgの軽量化を実現。一方で「Mドライバーパッケージ」、「Mカーボンセラミックブレーキ」、「Mカーボンバケットシート」、「Mドライバーパッケージ」などが標準装備となる。
■2021年9月
BMWジャパンは、ハイパフォーマンスクーペ「M4クーペ」のラインアップに4輪駆動モデルとなる「M4クーペ コンペティション M xドライブ」を追加設定して、2021年9月3日に発売した。
2022年1月1日には価格改定を実施した。
同年7月1日には価格改定を実施した。
■2022年9月
BMWは、ハイパフォーマンスクーペ「M4クーペ」に特別仕様車「M4 CSL」を設定して、2022年9月2日に発表、同年9月26日午後11:59までBMWオンライン・ストアにて注文の受付を実施する。全世界1000台の限定生産で、日本には25台が導入される。
BMW M社が開発するMモデルには、サーキットでの走行を可能としたMハイパフォーマンスモデルと、サーキットで培われたノウハウをフィードバックして走行性能を高めたMパフォーマンスモデルのふたつがあり、今回発表の「M4 CSL」は、より硬派なMハイパフォーマンスモデルとなる。ニュルブルクリンク北コース(20,832km)にてBMW量産車最速モデルとなる7分20秒207のラップタイムを実現したという。なお車名の「CSL」は、「Competition」、「Sport」、「Lightweight」の頭文字から名付けられたものだ。
「M4 CSL」は「M4 コンペティション」をベースに約100kgの軽量化を実現。ボンネットやトランクリッド、キドニーグリル、エアインレット、ドアミラーキャップ、ディフューザーなどにCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を採用し、軽量化を図っている。またリアコンビネーションランプにはイエローのデイライトを備えたレーザーライトやレーザーテクノロジーを採用。トランクリッドなどのモデルバッチは、ブラックをベースにレッドアクセントを施している。
インテリアは、センターマーク付きのMアルカンターラステアリングやMカーボンファイバートリム、専用CFRP製センターコンソールなどを装備。シートは、軽量化を図ったMカーボンフルバケットシートを採用している。また軽量化のためリアシートは無く、替わりにヘルメットなどの収納スペースとした。
パワーユニットは、「M4」に搭載されるエンジンをベースに、1.7barから2.1barにブーストアップすることでベース車に比べて出力を40PS向上した405kW/550PSとし、0-100km/h加速は3.7秒(ヨーロッパ仕様値)と発表されている。
シャシーについては、ベース車に対して路面追従性やキャンバー強度、ダンパーのレスポンスなどを向上させるために、ボールジョイント箇所を4ヵ所増加した14ヵ所とした。また専用サスペンションや専用スタビライザー、レッドハイグロスのMカーボンセラミックブレーキを標準装備している。