アウディ Q4 e-tron 「"アウディのBEV"がほしい人に」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

瓜生洋明
瓜生洋明(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
4
走行性能
3
乗り心地
3
積載性
4
燃費
3
価格
3

"アウディのBEV"がほしい人に

2024.11.1

年式
2023年4月〜モデル
総評
BEVという点ばかりに目が行きがちだが、その至るところにアウディらしさが見られ、まぎれもなくアウディのモデルであることを感じる。そのため、単にBEVがほしいというユーザーよりも、「アウディのBEVがほしい」というユーザーに対して強くおすすめできる1台となっている。
満足している点
内外装のデザインはもちろん、走りや乗り心地の面でも、これまでのアウディらしさを強く感じることができる。サイズや価格も手頃なため、ガソリン車のアウディを所有していたユーザーが乗り換えるには最適なBEVのひとつと言えそうだ。
不満な点
良くも悪くも、BEVらしさを感じない。すでにBEVを知り尽くしているユーザーならともかく、はじめてBEVを手に入れるユーザーであれば、もう少し特別感がほしいと思うかもしれない。
デザイン

4

BEVであることを必要以上にアピールしないデザインとなっているが、同クラスのガソリン車であるQ3に対しては、フロントマスクのデザインやヘッドライトの光り方でしっかりと差別化している。インテリアも、ことさらにBEVであることをアピールしていない。内外装にBEVらしさを感じたいユーザーにとっては若干の物足りなさを感じるかもしれないが、個人的にはむしろ好印象だ。
走行性能

3

パワートレインの構造や車両重量がまったく異なるにもかかわらず、アウディらしい軽やかな走りが実現されていると感じる。また、アクセルを踏み込めばBEVらしい加速感を体感できるものの、基本的には落ち着いたセッティングとなっているなど、BEVである以前にプレミアムカーであるという矜持を持っていることが伺える。逆に言えば、一部のBEVに見られる過剰なドライビングフィールを感じることは難しい。その点をどのようにとらえるかが評価の分かれ目だろう。
乗り心地

3

BEVではあるものの、アウディらしいカッチリとした走りと上質なインテリアの組み合わせは健在だ。後部座席のヘッドクリアランスやニースペースも十分であり、どこに座っても窮屈さを感じることはないだろう。ただ、ライバル車と比べて特段快適性に優れるというわけでもなく、極めて平均的なレベルと言ったところだ。
積載性

4

BEVは同クラスのガソリン車に対して極端にラゲッジルームが小さいことが少なくないが、Q4 e-tronに関してはそういった心配は無用だ。ただし、可倒式リヤシートは17万円のパッケージオプションとなっている点には要注意。そのほかの収納スペースについては一般的な内容となっているが、大きめのペットボトルが収まるドリンクホルダーは地味にうれしい。
燃費

3

一充電航続距離はすべてのグレードで「594km」となっている。この数字自体は特筆すべきものではないが、かといって競合モデルと比べて特に劣っているわけでもない。
価格

3

価格自体は可もなく不可もなくといったところだが、「マトリクスLEDヘッドライト」などを含む「advanced パッケージ」が標準装備となっているのはうれしい。補助金なども考慮すれば、ガソリン車のQ3などよりもお得感は高いだろう。
瓜生洋明
瓜生洋明
自動車ジャーナリスト
1987年生まれ。大手IT企業や外資系出版社を経て2017年に株式会社ピーコックブルーを創業。現在では平均年齢25歳のメンバーとともに毎月300本超の記事を配信している。愛車のボディカラーを社名にするほどのエンスージアストだが、新しいテクノロジーへの関心も強く、最新モデルは常にチェックしている。
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