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工藤 貴宏

工藤 貴宏

自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
  • 専門家レビュー
    GRヤリスの走りが楽しめる!
    レクサス LBX
    今回は追加されたスポーツモデル「モリゾウRR」についてレビューしたいと思います。このクルマはいうなれば「強化したレクサスLBXの車体」に生粋のスポーツモデル「GRヤリス」のエンジンとドライブトレインを組み込んだ突然変異種的なスポーツモデル。いわばLBXエボです。GRヤリスの血が流れているだけに、走りは一級品。スポーツドライビング好きの人のためのクルマと言っていいでしょう。
    2025.1.29
  • 専門家レビュー
    【公道試乗版】かなり欧州車っぽい乗り味
    スズキ フロンクス
    発売前にテストコースで乗って印象が良かったフロンクスを公道で乗ってみたので追加レビュー。テストコースで乗ったときに気が付かなかった美点は、高速巡航性能の高さです。まるで欧州車のような安定感はコンパクトカーとは思えないレベルで驚きました。ACCやレーンセンタリング機能(車線の中央を走らせるハンドル操作支援機能)もかなり巧みな制御で好印象です。ただ、リアルワールドでの乗り心地はちょっとコツコツ感がある感触。
    2025.1.29
  • 専門家レビュー
    スタイルに惚れたら積極的に選ぶべし
    BMW X2
    スタイルが気に入ったら買い! X2に関しては強くそう思います。X2は実質的にX1のクーペ版であり、値段や使い勝手から考えると一般的にはX1を買うのが正統派のクルマ選び。でもそうじゃなくてあえてX2を選ぶとなったら、その理由はスタイルってことになりますよね。個人的にはちょっと攻め過ぎのデザインのような気もしなくもないですが、このくらいやったほうがいいのでしょう。きっと。
    2025.1.29
  • 専門家レビュー
    毎日の足としても魅力的
    ホンダ N-VAN e:
    商用バンであるN-VANの電気自動車バージョン。自宅(や会社などの拠点)で充電するのを前提に近距離移動用のツールと考えた場合、こんなに適した乗り物はありません。まず走りがスムーズで、軽自動車とは思えないほど加速がパワフルだから快適で乗りやすい。そのうえガソリンスタンドに行く手間が省けるし、外で充電しなければエネルギーコストもガソリンよりずっと安い。電気自動車としては値段が安いのも魅力ですね。
    2025.1.29
  • 専門家レビュー
    一番伝えたいのは、運転が楽しいってこと
    三菱 アウトランダーPHEV
    環境うんぬんっていう話を抜きにしても、メチャメチャいいクルマです。ボクが気に入っているのは走りの感触。たとえエンジンがかかったとしてもエンジン感がなくてスムーズで静かで快適な走り。乗り心地だっていい。そしてグイグイ曲がって峠道もスイスイ走れるハンドリングも運転の楽しさをもたらしてくれます。結論をいうと、クルマ好きにぜひ乗って欲しい。あと、上級グレードのインテリアの上質感は期待を超える水準!
    2025.1.29
  • 専門家レビュー
    最新モデルは見た目が優雅に
    メルセデス・ベンツ Vクラス
    デザインが上質になり、上級グレードは見た目や機能に加えラグジュアリーなシートを組み合わせるなど、マイナーチェンジで商品性が大きく高まりましたね。個人的にはとてもいいクルマだと思っています。ただ、トヨタ「アルファード」や「ヴェルファイア」に届かない点があるのもまた事実。問題はそこだけですね。
    2024.12.25
  • 専門家レビュー
    もっとも実用的なミニ
    ミニ MINI Countryman
    ミニの世界観にどっぷりと浸れますね。このクルマの前身は(日本では諸事情により)「ミニクロスオーバー」だったのですが、フルモデルチェンジを機に海外と同じ「カントリーマン」にシフトしました。ガラリと変わった内外装のデザインは「今までとは違うな」という印象ですが、ミニらしさはしっかり感じられるから見事。とにもかくにも、そこが大事ですからね。
    2024.12.25
  • 専門家レビュー
    燃料電池じゃないパワートレインも欲しい
    ホンダ CR-V
    状況はわかりますよ。CR-Vは先代も日本ではあまり売れていなくて、そう考えると正攻法で勝負するのは得策ではない……と言う考えは。とはいえ、日本におけるパワートレインを燃料電池のハイブリッド1本にするのはなんとなく悲しいところ(海外ではガソリン車、ハイブリッド、プラグインハイブリッドがある)。燃料電池ハイブリッドの新型CR-Vに乗るとクルマとしての出来はいいし、運転も楽しいですが、なんともいえないさみしい感じがするのです。
    2024.12.25
  • 専門家レビュー
    EVモデルの野望がスゴい
    メルセデス・ベンツ Gクラス
    Gクラスである。もうそれだけで選ぶ理由は十分でしょう。先日、知り合いが人生で初めてGクラスに触れて「ドアは重いし(開閉時の)音が大きくてヤダし、乗り降りしにくいし、運転ポジションもなんか変。クセ強でちょっとやだなあ……」と素直な感想を伝えてくれたのですが、それらこそがまさに「Gクラスの個性」。Gクラスはそういったアクを求める人のためのクルマなんだと改めて実感しました。実は万人向けではないってことで、点数はそれを反映してつけました。
    2024.12.25
  • 専門家レビュー
    ジープの形をしたシティコミューター
    ジープ アベンジャー
    見た目からして(フロントグリルを除いて)あまりジープっぽくないのは、ジープとしてはかなり思い切ったチャレンジと考えれば納得できるかも。近代のジープとしてはもっとも小さなボディで、パワートレインはエンジンの設定がなくモーターのみ。つまりEV(電気自動車)です。なので受け取るこちら側も、ジープらしさを求めるんじゃなくて「こういう形をした電気自動車」と捉えればスッキリ消化できるのではないでしょうか。何が言いたいかというと、オフロードを走るのではなくシティコミューター(都市内など近距離移動に使うクルマ)と考えれば悪くないです。
    2024.11.27
  • 専門家レビュー
    N-BOXシリーズのなかでいちばん好き
    ホンダ N-BOXジョイ
    「第3のN-BOX」はトレンドのクロスオーバーSUVスタイル。でも、「スペーシアギア」をはじめとするライバルが「キャンプ」だとしたら、N-BOX JOYはもっとライトで「ピクニック」くらいでしょうか。でも、その感覚がいいんですよね。個性派だけど、個性は過ぎない。そんなキャラです。
    2024.11.27
  • 専門家レビュー
    ストロングハイブリッドの魅力は燃費だけじゃない?
    スバル クロストレック
    「スバル車はいいけど、燃費が悪いのが惜しいところ」。あちこちで語られるそんなフレーズへの回答としてスバルが新たに開発した「ストロングハイブリッド」です。それを搭載したクロストレックについてひとことでいえば「燃費だけじゃなく、動力性能も装備もこれまで以上!」。2.5Lエンジン(160㎰/209Nm)+力強いモーター(120ps/270Nm)による加速は運転が楽になるし、上級仕様には渋滞した高速道路での手放し運転を可能とする「アイサイトX」が搭載されるなど、クロストレックをひとクラス上のクルマとした印象です。
    2024.11.27
  • 専門家レビュー
    フツーのハイトワゴンよりもワクワクしたい人に
    スズキ スペーシアギア
    「スペーシア」をベースにした“SUV風コスプレ”なわけですが、見た目のキャラが立つだけでクルマってこんなに楽しくなるのね……というのが正直な気持ち。普通のスペーシアやスペーシアカスタムもいいですが、アウトドアテイストの「ギア」も加えて3タイプから選べるという「選択肢の広さ」がうれしいですね。見た目は主観的な話になってしまいますが、率直に言うと遊び心あふれる「ギア」が一番好きです。
    2024.11.27
  • 専門家レビュー
    新しい感覚で楽しませてくれる
    ミニ MINI Cooper
    もはやファッションアイテム。実用性よりもオシャレさとか楽しさを求めて買うクルマといっていいでしょう。とはいえ、走りがおろそかと言えばまったくそんなことはありません。運転好きでも納得の1台。ちなみにEVとガソリンが展開される新型は、パッと見たところ車体は同じように見えますが、中身はプラットフォームからしてEVとガソリンでは別設計。Aピラーの角度なんかも違うから面白いですね。
    2024.10.28
  • 専門家レビュー
    これって昔の「ゴルフ」のポジションじゃない?
    フォルクスワーゲン Tクロス
    かつてフォルクスワーゲンを代表するするクルマといえば2ボックスハッチバックの「ゴルフ」でした。しかし昨今は車体が大きくなり、価格も上がり、ちょっと昔とは違う感じ。いっぽうでT-CROSSはコンパクトボディだし、値段もゴルフに比べれば手ごろだし、そしてボディタイプは昨今のトレンドであるSUV。つまりこれって、T-CROSSがかつてのゴルフに相当する「気軽なフォルクスワーゲン」のポジションなのではないでしょうかね。
    2024.10.28
  • 専門家レビュー
    こんな割り切りも悪くない
    ホンダ N-VAN e:
    まずお伝えしたいのは、快適な装備を求める人には向いていないってこと。あくまで商用バンであり、できるだけ安い値段で実用的なツールを提供するというのが目的なのです。そこに共感できるユーザー自身の“割り切り”があればマッチングはいいでしょう。あくまで近距離走行用のEVに徹しているので、ロングドライブは想定外ですね。そこも理解が必要です。
    2024.10.28
  • 専門家レビュー
    ライバルよりも2列目が快適
    マツダ CX-80
    3列シートのSUVを必要としている、もしくは4人乗車時でもラゲッジスペースを広く使いたいなら検討すべき1台。注目ポイントは上記のほか、上質感の高いインテリア、ゆったり座れる2列目、運転する楽しさ、トルクフルで滑らかなディーゼルエンジン、そして高速道路なら実燃費20km/Lに迫る燃費の良さなど多岐にわたります。プラグインハイブリッド(PHEV)の加速感もいいですね。ただし、価格レンジは高めですが。
    2024.10.28
  • 専門家レビュー
    デザインだけで”買い”じゃないか?
    トヨタ ランドクルーザー250
    まず言わせてください。メカとか悪路走破性とかの前に、デザインにハートを撃ち抜かれました。見た目が気に入ったら、それだけで買っていいんじゃないかと。“うんちく”はその後かな……と思えるほど、ルックスで選びたくなるクルマですよね。ちなみに250の読み方は「ニーゴーマル」(ランクル300だと「サンビャク」)。トヨタは公式には「プラドの後継ではなく原点回帰」と言いますが、流れ的には「後継」であり、海外マーケットの一部ではそのまま「プラド」を名乗っています。
    2024.9.25
  • 専門家レビュー
    速さと実用性、一粒で二度おいしい
    メルセデスAMG AMG GT 4ドアクーペ
    乗って感じたのは「ポルシェ・パナメーラ」の“速いヤツ”がライバルだってこと。流麗な4ドアクーペで、速さもハンドリングも超高性能スポーツカーのレベルです。どんな人とのマッチングがいいかといえば、“過激なまでの走行性能”と“ある程度の実用性”を1台で済ませたい人。たとえば、東京のような都市暮らしで「駐車スペースは1台分しかないけれど、サーキットもバリバリ走れる過激かつ実用的なクルマが欲しい。見た目も美しく」なんていう人には最高のマッチングかも。ちなみに2ドアクーペボディの「AMG GT」とはプラットフォームや車体骨格まで含めてボディは全くの別設計です。
    2024.9.25
  • 専門家レビュー
    ボクスターを超えるピュアな味わい
    アルピーヌ A110
    運転好きなら一度は乗るべし!2シーターのミッドシップスポーツということで「ポルシェ918ボクスター」とか「ロータス・エミーラ」がライバルになってくると思いますが、ピュア度ではA110がもっとも上。とにかく軽快で、操作に対する反応が素直。クルマとの一体感をひしひしと感じられるスポーツドライビングを楽しみたい人に超オススメの1台です。本当に本当にオススメです。
    2024.9.25
  • 専門家レビュー
    こんなに優雅なクルマはそうそうお目にかかれない
    メルセデス・ベンツ CLEクラス カブリオレ
    “ゆったり感”というか“まったり感”というか、伸び伸びとした大人の雰囲気がたまりません。そもそもベースのCLEクーペ自体が伸びやかな大人のクーペなのですが、オープンにすると優雅さが倍増どころかそれ以上。こういうクルマで、屋根を開けて、近所をさらりと乗ったり海沿いを走ると幸せな気持ちになれますね。人生にゆとりがないと乗りこなせないかもしれません。
    2024.9.25
  • 専門家レビュー
    EVでは珍しい3列シート
    メルセデス・ベンツ EQB
    ひとことでいえば「GLB」の電気自動車バージョン。ボディ自体は共用で、パワートレインをモーター化したほかスタイリングは前後デザインなどで差別化しています。全長4.7mほどで3列シーターのSUVの電気自動車が欲しいとなったら、日本ではこのクルマしか選択肢がありませんね。そういう意味では、独自の魅力を持つモデルと言えるでしょう。
    2024.8.26
  • 専門家レビュー
    航続距離が長い実用モデル
    メルセデス・ベンツ EQA
    メルセデス・ベンツで小さめの電気自動車が欲しい!……となったら、選ぶべき1台ですね。メルセデス・ベンツ最小の電気自動車です。ひとことでいえば「GLA」の電気自動車モデル。フロントやリヤのデザインは異なりますが、ボディ自体は共通ですね。車体が小さいから都市内移動をメインとしたシティコミューターかと思いきや、最新仕様のWLTCモードでの航続距離は591kmとかなりロング。電気自動車狙いで「車体は小さいほうがいいけれど、クルマとしての移動距離は長いほうがいい」という人におススメです。
    2024.8.26
  • 専門家レビュー
    毎日の運転が気持ちいい
    ホンダ シビック (ハッチバック)
    ボクのなかでシビックに対する評価はとても高いです。ガソリン車もいいし、ハイブリッドもいい。どこがいいかといえば、走りのレベルの高さですね。そして2024年のマイナーチェンジでは、ガソリンエンジン(1.5Lターボ)のMT車にスポーツグレード「RS」を追加。通常のシビックに関してはすでにレビューを書いているので、今回は「RS」中心のレビューをお届けしたいと思います。結論から言えば「普通のシビックはいい。運転好きならRSはもっといい」。まずポジションとして「タイプRほどサーキット寄りではなく、日常から峠道や高速道路までを楽しむためのスポーツタイプ」と覚えておくといいでしょう。
    2024.8.26
  • 専門家レビュー
    500馬力オーバーのクルマがこの価格で手に入るなんて
    BYD シール
    ドローンもジンバルも中国製が世界最良となった今、「中国車なんて……」と言っているようではすっかり時代に取り残されるでしょう。侮ってはいけません。しっかり直視しないと。
    2024.7.29
  • 専門家レビュー
    孤高の存在だけど、気軽に手を出すのはおすすめできない
    トヨタ ランドクルーザー70
    欲しいなら買う価値あり。引き留めはしない。でも、気安く触るとヤケドする。そんな感じでしょうか。独特の雰囲気や孤高のオフロード性能は見事で、所有したくなる気持ちはよーくわかります。でも、以前よりも大幅に進化しているとはいえ、快適性や舗装路での操縦安定性はいまどきのSUVのようにはいきません。そこをしっかり理解したうえで、「それでも欲しい」というならぜひどうぞ! きっとランクル70でしか味わえない楽しい世界が待っていますよ。
    2024.7.29
  • 専門家レビュー
    このパフォーマンスを考えれば割安なのでは?
    トヨタ GRヤリス
    えぇぇぇ……マイナーチェンジ(GRはマイナーチェンジとは言ってませんが)でここまでやるの?というのが素直な印象。パワーアップは想定内としても、新開発ATの追加に、実戦&市場の声を反映したエクステリアの進化(フロントバンパーの分割&ハイマウントストップランプの位置変更)、そして新設計ダッシュボードの採用に、着座位置の変更と内容が濃すぎます。それにしてもマイナーチェンジで着座位置を変更するクルマなんて極めて珍しいし、逆にいえばどれだけ気合が入っているかの証ですよね。というわけで、惚れたら買って間違いなしな1台です。
    2024.7.29
  • 専門家レビュー
    完成度は高いけど「駆け抜ける歓び」の濃度は薄め?
    BMW 5シリーズ セダン
    「3シリーズ以上、7シリーズ未満」というポジションの大型セダン。つまり「3シリーズでは物足りないし、7シリーズだと上位過ぎる」という人のためのクルマですよね。そういう考えで選ぶなら大いにアリだと思います。クルマとしての完成度は高いですね。
    2024.7.29
  • 専門家レビュー
    実はパッケージングが秀逸で後席も広い
    スズキ フロンクス
    結論からいえば、印象のいいクルマですね。まだ実車チェックに加えてテストコースでの試乗しかできていない段階ですが、室内の上質感もあるし、トヨタ「ヤリスクロス」あたりよりも後席が広くてファミリーでも安心。乗り心地も走りもいい。そのうえ背が低めだからSUVやミニバン対応ではない機械式立体駐車場にだって駐車可能。スズキの底力を感じさせる1台です。
    2024.7.29
  • 専門家レビュー
    先進性の評価は好み次第
    テスラ モデルY
    2023年に「世界で最も売れているクルマ」となったわけですが、正直なところまさかテスラのクルマにそんな称号が付く日が来るなんて思っていませんでした。というわけでクルマのデキですが、個人的には「思ったよりもかなりいい」という印象。クルマとして重要な「走る」「曲がる」「止まる」の能力は想像以上にしっかりできていますね。なので先進性やテスラの方向性に賛同できるなら、買って後悔しないクルマだと思います。ちなみに冒頭の「世界で最も売れたクルマ」の話ですが、実は車名別として世界で最も売れたのはトヨタ「カローラ」。いっぽうモデルYは「同一ボディの車両としてカウントすると最も売れた」ということになります。カローラは「セダン」「ツーリング」「スポーツ」「クロス」そして「GR」といろんなボディタイプを含めてのカウントなので。
    2024.6.25

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