三菱 RVR 「シンプルでリーズナブル」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
3
走行性能
3
乗り心地
4
積載性
3
燃費
3
価格
5

シンプルでリーズナブル

2023.7.20

年式
2010年2月〜モデル
総評
“新しさ”とか“いかにも”な性能はいらないけど、コスパの高い堅実なコンパクトSUVが欲しい……。そんな人にとってはジャストな選択肢ではないでしょうか。
満足している点
すべてのバランスがいいところ。ハンドリングが軽快で気持ちよく走れること。そして4WDモデルは悪路走破性の高さがちょっとした自慢なこと。意外な掘り出し物のように思えます。
不満な点
ダイナミックにリフレッシュした顔を除けば、見た目の新しさはないですね……。あと、CVTに起因するパワートレインのユルい感じは好みが分かれるかも。リニア感を求めるなら、昨今のフィーリングがメキメキと向上したCVTにはかなわないです。
デザイン

3

かつてのイメージで考えている人は、最新のデザインを見て驚くでしょう。なんとダイナミックシールドになっている。つまり最新の三菱デザインへとアップデートされている。そしてしっかりカッコいい! 全体的なプロポーションとかスタイルや古さを隠せませんが、顔がカッコいいから許します。
走行性能

3

こう言っては何ですが、「軽快に動く」「意外と気持ちいい」ということを除けば特別にスゴいところは特にありません。1.8Lの自然吸気エンジンはいたってフツーでスペックに語る部分は見当たらないし、走りもごくごくありふれたコンパクトSUVの水準です。でも、それでいいじゃないですか。あ、ライバルに対しての強みは4WDモデルのオフロード走破性ですね。三菱らしく「ロックモード」なんかもあったりして(物理的にロックするわけではなくクラッチの締結力を強めて後輪へ送るトルクを増やす)、このクラスの一般的なSUVよりも悪路を力強く走れます。
乗り心地

4

いたってフツー。ただ、硬くて突き上げが大きかったり、逆に柔らかすぎて船のようにロールしたりという感じもなく、いい塩梅。そういう意味では絶妙なチューニングですね。
積載性

3

後席を倒さなくても床面の奥行きが1mあり、中型スーツケース2個と小型スーツケース1個を積載可能。つまり見た目や全長からイメージするよりもずっと実用的。ファミリーユーザーでもこれだけあれば安心でしょう。
燃費

3

FFモデルで15.0km/L、4WDモデルで14.4km/Lという燃費の数字は自慢できるほどではありません。が、悪いレベルかといえばそうではないので高望みをしなければ十分ではないでしょうか。
価格

5

はっきり言いましょう。お買い得です。オートエアコンや18インチタイヤ&アルミホイールを標準装備する「G」でもFFモデルならアンダー250万円で買えてしまうんです。新車がどんどん高くなっている今、このコスパの高さはちょっとした自慢ですね。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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