■専用のウォッシャー液を使わないと「危険」なケースも!?
クルマに乗っていて雨天に遭遇すると、ワイパーを作動させます。そのワイパーとセットになっているのが、フロントウインドウにウォッシャー液を噴射させる「ウィンドウウォッシャー」。ウォッシャー液が入っていないと車検に通らないなど、実は安全運転には必須な装備です。
ではこのウィンドウウォッシャーは、いつ頃からクルマに備わり、どんな進化を遂げてきたのでしょうか。
【画像】そんなとこで「ワイパー」使う!? 意外な場所についていたクルマのワイパーを写真で見る(25枚)
クルマは走行を繰り返すことで、車体やフロントウインドウに、砂やホコリ・虫、水アカなどの汚れが蓄積していきます。
そのため、雨が降った際にワイパーを動かしただけでは、汚れを取り払うことができないことがあります。また雨上がりや積雪後で濡れている路面を走行中、前の車が跳ね上げた水しぶきを払うことも。
そんな時、ウィンドウウォッシャーが活躍します。
ウォッシャー液には、汚れ落とすための洗浄剤(界面活性剤など)が含まれていますが、実はそのほかにも、凍結、ワイパーのビビリ音、油膜、泡立ち、ウォッシャー液自体の腐り、ノズルの目詰まりなどを防止するため、アルコール類、防腐剤・防錆材などが成分に含まれています。
例えば、クルマ用に適さない家庭向け食器用洗剤などをウォッシャー液に混ぜてしまうと、油膜や視界不良の原因にもなりかねず危険ですので絶対に避けましょう。
ウォッシャー液がなくなった際には水道水で代用することもできますが、汚れの落ちが悪くなり、水が凍る可能性も高まるほか、長期間タンクに入れておくと腐ってしまうリスクも。
さらにミネラルウォーターでは、ミネラル成分が車体の塗装にシミを作ったり、雑菌や藻などがタンク内やパイプに繁殖してしまうため、注意が必要です。
そんなウインドウウォッシャーの始まりは、今から90年前にさかのぼります。
ウィンドウウォッシャーが世界で初めて誕生したのは、1930年代。アメリカのTrico社が開発しました。
1950年代にはウォッシャー液の噴射と同時にワイパーが数回作動する、という現在と同じメカニズムも登場。このシステムや、1920年代前半に実用化された自動車用ワイパーも、Trico社によるものでした。
ウィンドウウォッシャーの動力は、現在では主にモーターが担っており、ワイパーレバーを手前に引いたり、ワイパーレバーの先端を押すことで作動するパターンが多く見られます。
しかし、かつては電動ではなく手動式だった車種もあります。ボタンを押すことで、ポンプから押した分だけウィンドウウォッシャー液が噴射するタイプです。
そのため、連続して噴射するには数回押さねばならず、押す力もそれなりに必要でした。
変わった機構としては、フォルクスワーゲン タイプ1(通称「ビートル」「かぶと虫」)やタイプ2(ワーゲンバス)などの空冷モデルでは、タンクに加圧した空気や、スペアタイヤの空気をウォッシャー液噴射に充てていました。
このほか、ルノー「4(キャトル)」や初代アルファ ロメオ「ジュリア」、2代目フィアット「500」(ヌォーヴァ)、初代アルピーヌ「A110」など、足踏み式のフットポンプを備えていたクルマも、1970年代頃まで数多く存在しました。
■日本車では「手動式」も!? 近年ではさらに進化したウィンドウウォッシャーも
国産車のウィンドウウォッシャーの歴史も少し振り返ってみましょう。
1958年から生産が始まった、昭和の軽自動車を代表するスバル「360」では、そもそも1968年までウィンドウウォッシャーを持ちませんでした。
逆に言えば、その頃には軽自動車でもウィンドウウォッシャーの装備が一般的になった証しとも言えます。しかし電動ではなく、モーターなどが不要で、構造が簡単な手動式でした。
価格を抑える必要があった軽自動車の多くは、1970年代半ばまでは手動式ウィンドウウォッシャーの採用が多く見られましたが、1980年代前後から電動ウィンドウウォッシャーが普及しています。
機能性重視で装備が簡素なイメージのスズキ 初代「ジムニー」でも、1979年のSJ10-4型から電動化が行われています。
ところが、同時期に登場した初代「アルト」は、なんと手動式ウィンドウウォッシャーに逆戻り。これは、軽自動車47万円という驚異的な販売価格を実現するための、コスト削減の一環でした。
余談ですが、当時70万円ほどした軽自動車を47万円で売るための徹底ぶりは凄まじく、リアウィンドウのデフォッガー(曇り取り)や、シガーライターや助手席側の鍵穴すら省略されていたほどです。
※ ※ ※
まだまだ寒さが続き、エリアによっては雪も降る季節です。安全運転のためには、積極的にウィンドウウォッシャーを活用しましょう。
前述したとおり、ウォッシャー液は凍らないようになっているものの、寒さや雪の多さ次第では、ウォッシャー液の希釈濃度を上げたり、冬用のウォッシャー液や解氷性能を持つウォッシャー液を使用すると、凍結の防止とともに、フロントウィンドウに付着した雪を溶かす性能をアップすることができます。
近年ではトヨタが、約50度に温めたウォッシャー液を噴射可能とした「霜取りウォッシャー」を、2020年からカローラにディーラーオプションで装備を開始しています。
タンクは保温容器になっており、エンジン停止後約12時間は効果を発揮するといいます。
またウォッシャー液を噴射するノズルは、ボンネットに置かれることが多いですが、一部の車種では、ワイパーにノズルが設けられています。
通常では、噴射されたウォッシャー液はフロントウィンドウの全域に届かないのですが、この方法なら広範囲に液剤を届けることが可能です。国産モデルでは、マツダなどで採用例が増えてきています。
ウィンドウウォッシャーはシンプルなシステムですが、このようにまだ進化の余地がありそうです。これから先、どのような機能が持たされるのかに注目です。
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みんなのコメント
最近のはどうなんだろうね
レーンキープアシスト?
確かに便利かもしれないけど
ロクに真っ直ぐに走らせられないのが
クルマに乗っていいのかね?
カー用品店で、2L200円くらいでウィンドウウォッシャー液売ってるのに、そんなアホな事する人はいないと思う。