現在位置: carview! > ニュース > イベント > 44歳 現役宣言!! 現代にタイムスリップした「ステップバン」

ここから本文です

44歳 現役宣言!! 現代にタイムスリップした「ステップバン」

掲載 更新
44歳 現役宣言!! 現代にタイムスリップした「ステップバン」

昭和49年式ゆえの年季が入ってますが、オートマ&エアコン装備で走りもいいのです

大阪市舞洲で開催されたミニバン、ハイエース、軽自動車乗りが集うカスタマイズカーの祭典「スーパーカーニバル2018」では、旧車の姿もチラホラ。現代のクルマがズラリと並ぶなかで来場者の注目は高く、その人気ぶりを伺うこともできました。

クルマ好きのオッサンは必ず知ってる「懐かしのアイテム5選」

なかでも、ひときわ存在感を放っていたのが”錆びだらけ”のホンダ・ライフステップバン(以下:ステップバン)。カスタム界では、新しいクルマを古びたようにアレンジする”エイジング塗装(錆風ペイント)がありますが、コチラは正真正銘の”サビ”。オーナーの近藤サンによると個体は昭和49年式で、ボディ外板は当時のままだそうです。

旧車といえばキレイに仕上げて乗るのがテッパンですが、「だからこそ古ぼけた状態のまま。あえて当時の雰囲気を残している」というのが理由。まさに熟年のオーラと言いますか、いい味が出ていたワケです。

とはいえ、このままでは単なる”昔のボロい軽自動車”。しかしながら、注目したいのは中身なのです。

まずはエンジンルームから。もともとシングルキャブのEA型エンジンは、ツインキャブ仕様に。モアパワーを獲得できたうえ、高回転まで気持ちよく回るようにしたそうです。また、当時は滅多にお目にかかることのできないコンプレッサーの姿も。当時の純正オプションだったクーラーは配管を含めて後付けするなど、快適性を追求。さらに純正の4速MTは、ライフ用の3速ATに乗せ替えられており、”誰でも扱える快適な旧軽バン”へと大変身させたのです。

「4速MTから5速MTへの乗せ替えは定番ですが、あえてオートマにしたのは奥さんも運転するためです。旧車と言えども乗りづらくなってはダメ。そのためのツインキャブ化や後付けクーラーなワケで、解体屋などに声を掛けて部品を集めて製作しました」とは、近藤サン。製作には相当の時間と手間が掛かったのですが、これも家族のため。まったく錆びのないエンジンルーム内や下回りを見れば、その愛情を伺うことができます。

そして内装。まず目に飛び込んできたのが、ベンチシート化した前席。運転席と助手席との間にあるサイドブレーキレバーは、ベンチシートと干渉するために取り付け位置を下方にしたそうです。また、AT化に対応すべくステアリングコラムやポストなども大手術。当然ながらペダルの数は2つになってました。

さらに、2連メーター左側の水温&燃料計はタコメーターに、右側のスピードメーターはトリップ付きに変更。油温や水温、油圧といった欠かせない情報は、後付けメーターでしっかりとチェックできるようになっていたのです。

他に足回りはアクティ用のフロントストラットを移植。リアは、英国スパックス社のローバー・ミニ用のショックアブソーバを流用するなど、乗り心地をキープしつつハンドリングを向上させたのです。また、前後のドラムブレーキカバーは放熱性を高めるためにドリルド加工。ATになったことでブレーキを多用するための配慮だそうです。

細かく見渡すと、ヘッドライト横の安全ポール、マーシャル社のヘッドライト、熱線入りのハッチガラス、マットガード、ドアバイザー、フォグランプなどなど、オプションパーツの数々はマニア垂涎ものばかり。後付けしたクーラーやオートマチックのエンブレムは、錆びたボディにあわせて劣化した純正部品を探して取り付けたそうです。

他にもスズキ・ジムニー用を短縮加工して取り付けたキャリアなど、遊び心も忘れません(こちらはタミヤの塗料でサビ風にアレンジ)。

このあたりの”魅せる”センスまで逸脱な近藤サン。聞けば、ホンダZやライフのオーバーホールやレストアを得意とするショップ「近藤レーシング(香川県)」のオーナーだったのです。

これも長年のノウハウがあったからこそ。御歳44歳の愛車はメインカーとして、日本全国のイベントにも遠征しているとか。そして、奥様の快適な”足”としてこれからも家族を支え続けていくのです。

(レポート:ちんサブ)

こんな記事も読まれています

2025年MotoGP暫定エントリーリストが発表。ヤマハは3年ぶりの4台体制、國井がMoto2へ参戦
2025年MotoGP暫定エントリーリストが発表。ヤマハは3年ぶりの4台体制、國井がMoto2へ参戦
AUTOSPORT web
新型[NSX]は1000馬力オーバーか!? ホンダが全固体電池搭載のハイパーBEVを投入する可能性大 
新型[NSX]は1000馬力オーバーか!? ホンダが全固体電池搭載のハイパーBEVを投入する可能性大 
ベストカーWeb
大ヒット予想!! マツダ[新型CX-5]が超絶進化! ハイブリッドモデル登場でしかも安いなら期待大!!
大ヒット予想!! マツダ[新型CX-5]が超絶進化! ハイブリッドモデル登場でしかも安いなら期待大!!
ベストカーWeb
3万7000台も売れたロールス・ロイス! 10年の予定が30年以上も貢献した「シルバーシャドウ」とは一体どんなクルマだった?
3万7000台も売れたロールス・ロイス! 10年の予定が30年以上も貢献した「シルバーシャドウ」とは一体どんなクルマだった?
Auto Messe Web
トヨタのラリー育成は4名全員がプログラム継続。3期生の松下、後藤はラリー3にステップアップ
トヨタのラリー育成は4名全員がプログラム継続。3期生の松下、後藤はラリー3にステップアップ
AUTOSPORT web
新生EVツーリングカーの2年目に向け、2025年STCCカレンダー発表。ヨーテボリ市街地を含む全5戦に
新生EVツーリングカーの2年目に向け、2025年STCCカレンダー発表。ヨーテボリ市街地を含む全5戦に
AUTOSPORT web
なぜ「モータースポーツ新会社」設立? GRとは違う「TGR-D」誕生!? トヨタ会長が語る会社分割の狙いとは
なぜ「モータースポーツ新会社」設立? GRとは違う「TGR-D」誕生!? トヨタ会長が語る会社分割の狙いとは
くるまのニュース
エリーゼを「徹底」レストモッド! アナログ・オートモーティブ・スーパースポーツへ試乗 ローバーKは維持
エリーゼを「徹底」レストモッド! アナログ・オートモーティブ・スーパースポーツへ試乗 ローバーKは維持
AUTOCAR JAPAN
ベントレーがストリート感漂う「PICANTE」とコラボしカプセルコレクションを発売! テーマは「旅」…懐メロも入ったプレイリストも公開中
ベントレーがストリート感漂う「PICANTE」とコラボしカプセルコレクションを発売! テーマは「旅」…懐メロも入ったプレイリストも公開中
Auto Messe Web
2025年のMotoE暫定カレンダーが発表。ハンガリー大会が新たに追加も年間7大会14レースに減少
2025年のMotoE暫定カレンダーが発表。ハンガリー大会が新たに追加も年間7大会14レースに減少
AUTOSPORT web
「早く月曜日になってくれ」勝田貴元が明かすシート喪失の重圧と、来季決定の瞬間/ラリージャパン
「早く月曜日になってくれ」勝田貴元が明かすシート喪失の重圧と、来季決定の瞬間/ラリージャパン
AUTOSPORT web
2025年ジャパンカップのエントリー受付がスタート。3月にはプレシーズンテストも開催へ
2025年ジャパンカップのエントリー受付がスタート。3月にはプレシーズンテストも開催へ
AUTOSPORT web
“エンジンルーム”に「謎のスピーカー」搭載!? なんのため? 新型「Gクラス」に備わるユニークな機能とは
“エンジンルーム”に「謎のスピーカー」搭載!? なんのため? 新型「Gクラス」に備わるユニークな機能とは
くるまのニュース
“オーバーフェンダー”が高性能車の証! メルセデスAMGのド迫力クーペ「CLE53」はサーキットも視野に入れた「生まれながらの武闘派」
“オーバーフェンダー”が高性能車の証! メルセデスAMGのド迫力クーペ「CLE53」はサーキットも視野に入れた「生まれながらの武闘派」
VAGUE
次期型BMW iX3 「ノイエ・クラッセ」初のモデル、試験生産開始 2025年投入
次期型BMW iX3 「ノイエ・クラッセ」初のモデル、試験生産開始 2025年投入
AUTOCAR JAPAN
ブガッティが家具ショップをオープン! タイムレスな芸術性の高いインテリアの名前に「シロン」!? ドバイのショールームを紹介します
ブガッティが家具ショップをオープン! タイムレスな芸術性の高いインテリアの名前に「シロン」!? ドバイのショールームを紹介します
Auto Messe Web
珍しい「高速道路に信号機!?」撤去へ 首都高「箱崎ロータリー」 12月で見納め
珍しい「高速道路に信号機!?」撤去へ 首都高「箱崎ロータリー」 12月で見納め
乗りものニュース
フィアット「500e」がイタリアのハイブランドとコラボ! “ジョルジオ・アルマーニ”エディションがLAショーで米国初公開
フィアット「500e」がイタリアのハイブランドとコラボ! “ジョルジオ・アルマーニ”エディションがLAショーで米国初公開
VAGUE

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

100.8165.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.1140.0万円

中古車を検索
ライフの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

100.8165.5万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

0.1140.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村