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ロードテスト BMW X4M ★★★★★★☆☆☆☆

掲載 更新
ロードテスト BMW X4M ★★★★★★☆☆☆☆

はじめに

今回のテスト車は、伝統的なMモデルと同じように心揺さぶるものではないかもしれない。同時に、ニッチを埋めようと試みるBMWの商品企画担当者にとっては、進めたくてたまらないプロジェクトだっただろう。

【画像】BMW X4Mとライバル 全22枚

2018年、X6の弟分にあたるX4は、初代モデルが登場してから4年で初のフルモデルチェンジを敢行。それから1年、この9月までの販売台数は40%以上も増加した。間違いなく、中型高級セダンと同程度の縦横サイズで、背が高いクーペタイプなどという、エンスージアストが顔をしかめるようなシロモノにも、小さからぬニーズがあるのだ。

誇り高きラインナップには、象徴的なトップモデルが付き物だ。そこで用意されたのが、このX4Mコンペティションというわけだ。標的はメルセデスAMGのGLC63Sであり、華やかなるアルファロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオであり、はたまたポルシェ・マカンターボである。

BMWのモデル展開の中で見れば、Mモデルの中で勢力を拡大中のSUV一派を構成するクルマのひとつで、X3Mとはメカニズムを共用する兄弟分ということになる。ちなみに今年、このモータースポーツ由来のブランドは、クーペとカブリオレ、それに4ドアと3タイプのM8も投入し、拡大を続けている。

来年には新型M3も登場する予定だが、それと今回のX4Mは無関係ではない。BMWは、これとX3Mを、来るべきM3のような走りにセッティングしたというのだ。もちろん、4WDシステムと高いドライビングポジションを別にすれば、だが。

また、BMWの新開発された3.0L直6であるS58ユニットの搭載車を、われわれがテストするのはこれがはじめてだ。おそらくこのエンジンは、次期M3にもこれとほぼ同じチューンで使用される。

つまり、X4Mコンペティションはかなり野心的なモデルであるとはいえ、Mブランドの中核たるハイパフォーマンスセダンの予告編という側面もある。はたして、本命への期待が膨らむことになるのか、それとも……。

意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆

クーペSUVの急増ぶりは、このコンセプトが世の中に受け入れられてきたことを意味する。BMWは、X4をスポーツアクティビティクーペ(SAC)と表現するが、実質的にはそこまで特殊なものではなく、リアへ向かってスロープしたルーフを備える5座SUVにすぎない。エレガントなルックスを、後席スペースや荷室容量と引き換えに手に入れたSUV、ともいえる。

全長と全幅は、現行3シリーズと同等だ。しかし、ずっと引き上げられている全高はもちろん、大ぶりなエアインテークや21インチホイール、リアディフューザーやテールエンドのガーニーフラップといったアグレッシブなディテールもあって、かなり大きなクルマに見える。

つまり、見過ごしてしまうようなクルマではない。しかし、もっと気になる要素はボディワークの下にある。まずは、S58型6気筒だ。X4M40iのB58型がベースだが、ブロックやシリンダーヘッド、ピストンにクランクシャフトまで変更されたほぼ新設計ユニットである。

2基のターボチャージャーは電動アクチュエーターで制御され、吸排気系の改良もあって、X4Mで480ps、コンペティション仕様では510psを発生。もはや、M4GTSで用いられた冷却水噴射デバイスは不要になったそれは、BMW史上最強の市販6気筒となった。また、既存のS55型よりレッドラインは低い7300rpmだが、ピークトルクの発生域は広がっている。

トランスミッションは7速DCTから8速トルコンATへ変更され、出力はMxドライブシステムのトランスファーケースを経て、リアのアクティブMディファレンシャルへ至る。もちろんほかのMモデルSUVと同じく4WDのみの設定だが、トルク配分はリア寄り。アダプティブダンパーを備えたサスペンションは、ホイールコントロールやグリップ、スタビリティを最適化すべく修正が施されている。

パワフルなSUVはオンロード志向になりがちだが、それはX4Mにもいえること。標準装備のタイヤは、BMWのラインナップでも速い部類のセダンやクーペに装着されるようなミシュラン・パイロットスポーツ4Sだ。

懸念材料はウエイトだ。エアサスや四輪操舵といった重量のかさむデバイスを持たないにもかかわらず、X4Mコンペティションは公称1970kgにも達するのだ。もっとも、この手のクルマとしては特別重いというわけではなく、ステルヴィオ・クアドリフォリオとGLC63Sの中間に位置する。

内装 ★★★★★★★☆☆☆

インテリアを構造的に見れば、M仕様でないX4と大差ないが、それは決してマイナス材料ではない。BMWでお馴染みの、高級素材とユーザーフレンドリーさはここにも健在で、その上でパフォーマンスカーらしいデバイスが追加されている。

テスト車には、オプションのカーボンパネルが、スマートなピアノブラックに加えて張り込まれ、M仕様のゴツいシフトセレクターレバーがセンターコンソールに屹立する。

太いリムのステアリングホイールは、スポークの上部に設置されたふたつの赤いボタンが目を引く。M1/M2と記されたそれは、好みに調整した各部の設定を即座に呼び出せるメモリースイッチだ。

ガッチリとしたスポーツシートは、サポート部が大きく張り出し、見栄えのいいキルティングレザーで覆われる。アジャスト性もサポート性もエクセレントだ。フロントシートは適度に低いが、力強いリブが走るボンネット越しの前方視界を損なうほどには寝かされていない。

テクノロジーやパフォーマンス面の演出、高級感のいずれも不足はほとんどない。これまでのハイパフォーマンスなBMWに対し、ルックスもフィーリングも大幅にステップアップしている。

ただし、X3と比べれば、X4は傾斜したルーフの弊害がはっきりと感じられ、それはMコンペティションでも変わらない。とくに、リアシートのそれは顕著だ。ヘッドルームは920mmで、昨年テストしたX3より55mm減少している。また、レッグルームはマイナス30mmの720mmで、こちらはMモデルのスポーツシートに起因するものだ。

荷室容量は通常時が525Lで、X3比では25Lの減少。最大時には1430Lとなる。

走り ★★★★★★★★☆☆

これが初めてというわけではないが、それでも2トン級の高級SUVが4秒フラットで97km/hに、9秒そこそこで161km/hに達するのには驚きを禁じ得ない。感覚的には、これは確かにとんでもなく、かなりバカげたものにさえ感じられる。

X4Mコンペティションでもそう感じるのは、とくに前者、すなわち0-97km/h加速によるところが大きい。というのも、ステルヴィオと同じく電子制御ローンチコントロールを備え、ファミリーカーというよりモータースポーツ用マシンを思わせる、暴力的なスタートダッシュを可能にしているからだ。

これくらいのサイズとウエイトのクルマでローンチコントロールを作動するのは、完全に理性を失い、できうることをとことん追い求めようとするするのを許容しているように思えてくる。

とはいえ、同じくらい速いライバルも、ここ2年ほど遡ればいくつかあった。しかも1~2台、とくにGLC63S 4マチック+は、より速かった。であるから、もし角張ったスタイリングではなく、クーペ風のルーフで、活発な走りのSUVを購入しようとしているなら、もう一度ゆっくり検討してみるほうがいい。AMGは別にしても、ジャガーFペースSVRでも177km/hまでの加速は同等で、アウトバーンの速度無制限エリアに入ったらむしろ速いかもしれない。

そのジャガーとAMGが、V8エンジンを積んでいるのはいうまでもない。それらのマッチョなライバルに比べて、Mの最重要ユニットともいうべきS58型直6はパンチに欠けても、繊細さやリニアさ、精密さといった出力特性で勝ると期待するのではないか。

その点では、失望することはないはずだ。ターボエンジンとしては、スロットルレスポンスは最上級で、とにかく一定した回りぶりは衝撃的なほど。同時に、回転が上がるほど闘志と力強さをほとばしらせる。

突発的なブーストで、シートに叩きつけられるようなことはない。むしろ、3000rpmでスロットルペダルを数cm踏み足せば、倍の6000rpmまで跳ね上がるように思えるほどよく回る。

そうはいっても、テスター陣のほとんどが認めるのは、BMWのエンジンが、8速ATと抜群の相性を見せるが、少なくともライバルほど印象に残るサウンドには不足していること。また、このエンジンの繊細さや精密さを、かっ飛びSUVの購買層がどれほど評価するのかという点に疑問を呈するテスターもいた。

使い勝手

インフォテインメント

おそらくは前世代モデルに搭載されたプロフェッショナルマルチメディアナビゲーションシステムだが、Fペースやステルヴィオのインフォテインメントシステムを圧倒している。

10.25インチのディスプレイはクリアで読み取りやすく、計算能力の高さは滑らかでかなりシームレスなメニュー移動を可能にする。操作は画面タッチとダイヤルの両方でできるが、扱いやすいのは、特に走行中ならダイヤルのほうだ。主要機能は、ショートカットボタンで容易に呼び出せる。

標準仕様は、ナビゲーションシステムとデジタルラジオ、Bluetooth接続機能、ハーマンカードンのプレミアムオーディオが含まれる。Apple CarPlayは235ポンド(約3.2万円)のオプションだが、ベースとなるシステムの性能を考えれば必要ないかもしれない。

燈火類

リング状のスモールライトを持つイコン・アダプティブLEDは標準装備で、アクティブコーナリングや自動減光といった機能も備える。切り替えの反応はよく、ハイ/ローともにパワフルな光を放つ。

ステアリングとペダル

ブレーキもスロットルもポジションは右足で操作しやすく、目立ったオフセットはない。ステアリングコラムは、豊富なアジャスト量を持つ。

操舵/安定性 ★★★★★★☆☆☆☆

サウンド面のキャラクターは控えめだが、ハンドリングのそれは恐ろしく感じられる。それが走りの前面に出てくると、なおさらそう思えてくる。まるで、やや飽きっぽいドライバーなら、ラウンドアバウトを70km/hで駆け抜ける以上にはエキサイトすることがないようチューニングされたようなクルマだ。

ステアリングはギアが速く、ほどほどに重く、フィードバックは多くはないがそこそこある。しかし、直感的だといえるようなものではない。

手加減なしに硬いサスペンションもあって、低速域では大きく背の高いクルマに予想するより俊敏だ。いつも通り、勢いのある方向転換のレスポンスには慣れるだろうが、それが心地よかったというテスターはひとりもいなかった。

幸いにも、M仕様の設定調整システムが備わっており、エンジンもトランスミッションも、サスペンションやステアリングも、すべて穏やかなセッティングにすると、どうにか日常遣いできるドライバビリティとマナーを得られる。

それでもテスター陣の中には、そのセッティングでもハンドリングが疲れるほど緊張感があり、苛立たしいほどに不自然だという声があった。また、ワイルドな状態では正真正銘のMモデルだと思えるが、いかなる場合でもBMWらしい高級車と呼ぶのはためらわれる。

そのワイルドさを発揮している間は、潤沢なグリップとトラクションを示し、スムースな路面では高いコーナリングスピードを保てるボディコントロールとハンドリングバランスをみせる。

タイヤの横グリップの限界を超えるほど加速するとアンダーステアへ向かうが、スタビリティコントロールが効けば急激にオーバーステアへ転じることは、アルファロメオやメルセデスAMGのライバルと大差ない。過度なまでにバランスはよく、エキサイティングなほどで、しかしとくに安定していて飛ばしたい気分にさせてくれるものではないのだ。

それらは、大きく、背が高く、重いSUVをスーパーセダンのように走らせようとした場合につきものの問題で、2019年現在の最新型となるトルクベクタリングや四輪駆動を与えられても変わらない。

B級道路におけるスタビリティは、平滑な路面でのそれほど秀でたものではない。その乗り心地は、大きく鋭い突き上げを受けると硬く激しやすくなり、キャビンの快適性は明らかに悪化する。スポーツセダンよりも悪路に強いことを期待してパフォーマンスSUVを購入しようというなら、X4Mでは要望に応えられないだろう。

快適性/静粛性 ★★★★★☆☆☆☆☆

これこそ、X4Mコンペティション最大の苦手分野だ。間違いなく、ある程度の割り切ったシビアさは、どんなパフォーマンスカーの乗り心地にもありがちだ。それでもテスター陣は、BMWの責められるべきが、ひとびとはなぜSUVを買うのかという視点を失っていることにあるという意見で同意をみた。

日常的な使い勝手は、それがハイパフォーマンス仕様であってもSUVの魅力の重要な要素であり、これほど乗り心地がきついと、そのあるべきキーファクターを損なうことになる。アルファロメオやAMGが送り出すライバルより、実用面でやや後れを取るとさえ感じる要因にさえなっているのだ。

アダプティブダンパーをコンフォートモードにしてさえ、このX4Mは運転するのに苦心するクルマだ。21インチタイヤが踏みしめる舗装と反りが合わないように感じるほど張りつめていて、乗り心地は絶え間なく突き上げられ、揺すられるのである。

荒れたカントリーロードでは、それが最高潮に達する。ボディは硬く跳ね、サスペンションに縮み方向の余地はほとんど残されていない。路面状況が悪化すると、ダンパーをソフトにしてさえ、スプリングがボディコントロールに悪影響を与えるように感じられすれ、改善してくれることはない。

低速では、シャシーが路面の陥没やマンホールを越えるたびによろめき、上品さや洗練性はわずか。落ち着きを取り戻すのは、高速道路を走っているときくらいだ。

キャビンの静粛性は、少なくともライバルと比較すればそこそこよくできている。スピードを上げればある程度の風切り音は出るが、それよりはるかに大きいのは、21インチタイヤが生むロードノイズだ。113km/h巡航時の騒音は68dB。これはステルヴィオ・クアドリフォリオと同等で、FペースSVRより1dB大きい。

購入と維持 ★★★★★☆☆☆☆☆

X4Mの拡大されたボディとわずかに実用的な傾向は、誤解を招くかもしれない。購入費用も維持費も、少なくとも同程度のパフォーマンスを持つライバルと変わらない。

8万110ポンド(約1081万円)という車両価格は、GLC63Sと並ぶクラストップレベルだ。運動性能で傑出したステルヴィオ・クアドリフォリオよりは1万ポンド(約135万円)ほど高いが、インテリアやインフォテインメントをみれば、多くのひとびとが払う価値ありと思うだろう。

対して、経済性と残価の低さは懸念材料。定速クルーズでも11km/Lに及ばず、65Lの燃料タンクでは現実的な航続距離が530km程度にとどまる。残価予測は、3年・5.8万km後で54%にすぎない。

スペック

レイアウト

X4Mコンペティションのフロント縦置き直6ユニットは、まさしくスポーティなBMWのメカニズムだ。

8速ATとクラッチ式4WDは伝統的なシステムではないが、サスペンションにエアスプリングではなくスティールのコイルスプリングを採用したのは、パフォーマンスSUVとしては一般的ではない。

車両重量の前後配分はほぼイーブン。フロントの方がリアより14kg重いだけだ。

エンジン

駆動方式:フロント縦置き四輪駆動
形式:直列6気筒2993ccツインターボ、ガソリン
ブロック/ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ84.0×90.0mm
圧縮比:9.3:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:510ps/6000-7300rpm
最大トルク:61.2kg-m/2600-6000rpm
許容回転数:7300rpm
馬力荷重比:259ps/t
トルク荷重比:31.1kg-m/t
エンジン比出力:170ps/L

ボディ/シャシー

全長:4758mm
ホイールベース:2864mm
オーバーハング(前):864mm
オーバーハング(後):1030mm

全幅(ミラー含む):2140mm
全幅(両ドア開き):3780mm

全高:1620mm
全高:(リアゲート開き):2150mm

足元長さ(前):最大1120mm
足元長さ(後):最大720mm
座面~天井(前):最大1020mm
座面~天井(後):最大920mm

積載容量:525-1430L

構造:スティール/アルミモノコック
車両重量:1970kg(公称値)/2028kg(実測値)
抗力係数:0.36
ホイール前/後:9.5Jx21/10.0Jx21
タイヤ前/後:255/40ZR21 102Y/265/40ZR21 105Y
ミシュラン・パイロットスポーツ4S
スペアタイヤ:オプション

変速機

形式:8速AT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:5.00/9.7
2速:3.20/16.4
3速:2.14/23.2
4速:1.72/29.3
5速:1.31/36.2
6速:1.00/46.8
7速:0.82/36.2
8速:0.64/46.8
最終減速比:3.15:1

燃料消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:8.2km/L
ツーリング:10.3km/L
動力性能計測時:4.3km/L

メーカー公表値:消費率
低速(市街地):6.2km/L
中速(郊外):8.9km/L
高速(高速道路):10.3km/L
超高速:8.9km/L
混合:8.8km/L

燃料タンク容量:65L
現実的な航続距離:536km
CO2排出量:239g/km

サスペンション

前:マクファーソンストラット/コイルスプリング、アダプティブダンパー、スタビライザー
後:マルチリンク/コイルスプリング、アダプティブダンパー、スタビライザー

ステアリング

形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.25回転
最小回転直径:12.6m

ブレーキ

前:395mm通気冷却式ディスク
後:370mm通気冷却式ディスク

静粛性

アイドリング:40dB
全開時:80dB(3速)
48km/h走行時:63dB
80km/h走行時:66dB
113km/h走行時:68dB

安全装備

ABS/DSC/CBC/DBC/ドライブレーキ機能/スタートオフアシスタント
Euro N CAP:5つ星(X3、2017年)
乗員保護性能:成人93%/子供84%
歩行者保護性能:70%
安全補助装置性能:58%

発進加速

テスト条件:乾燥路面/気温14℃
0-30マイル/時(48km/h):1.7秒
0-40(64):2.3秒
0-50(80):3.0秒
0-60(97):4.0秒
0-70(113):5.0秒
0-80(129):6.2秒
0-90(145):7.5秒
0-100(161):9.1秒
0-110(177):10.9秒
0-120(193):13.2秒
0-402m発進加速:12.2秒(到達速度:187.6km/h)
0-1000m発進加速:-秒(到達速度:-km/h)

ライバルの発進加速ライバルの発進加速
アルファロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオ
テスト条件:湿潤路面/気温9℃
0-30マイル/時(48km/h):1.7秒
0-40(64):2.4秒
0-50(80):3.1秒
0-60(97):4.0秒
0-70(113):5.0秒
0-80(129):6.3秒
0-90(145):7.6秒
0-100(161):9.4秒
0-110(177):11.3秒
0-120(193):13.4秒
0-402m発進加速:16.6秒(到達速度:140.3km/h)
0-1000m発進加速:29.8秒(到達速度:179.0km/h)

中間加速

20-40mph(32-64km/h):2.0秒(2速)/3.6秒(3速)/5.1秒(4速)

30-50(48-80):1.6秒(2速)/2.6秒(3速)/3.9秒(4速)/6.4秒(5速)/9.6秒(6速)/13.7秒(7速)

40-60(64-97):1.7秒(2速)/2.2秒(3速)/3.0秒(4速)/5.2秒(5速)/8.6秒(6速)/12.4秒(7速)/20.7秒(8速)

50-70(80-113):2.2秒(3速)/2.8秒(4速)/4.1秒(5速)/7.7秒(6速)/11.9秒(7速)/20.1秒(8速)

60-80(97-129):2.3秒(3速)/2.9秒(4速)/3.7秒(5速)/6.2秒(6速)/11.0秒(7速)/20.7秒(8速)

70-90(113-145):2.5秒(3速)/2.9秒(4速)/3.9秒(5速)/5.4秒(6速)/9.1秒(7速)

80-100(129-161):3.0秒(4速)/4.1秒(5速)/5.6秒(6速)/7.9秒(7速)

90-110(145-177):3.3秒(4速)/4.3秒(5速)/5.9秒(6速)

100-120(161-193):4.5秒(5速)/6.3秒(6速)

各ギアの最高速

1速:64.4km/h(7300rpm)
2速:101.4km/h(7300rpm)
3速:152.9km/h(7300rpm)
4速:189.9km/h(7300rpm)
5速:247.8km/h(7300rpm)
6速:249.4km/h(5594rpm)
7速:249.4km/h(4587rpm)
8速(公称値):250.0km/h(3580rpm)

8速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):1617rpm/1848rpm

制動距離

テスト条件:乾燥路面/気温14℃
30-0マイル/時(48km/h):8.0m
50-0マイル/時(64km/h):22.0m
70-0マイル/時(80km/h):44.4m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.65秒

ライバルの制動距離アルファロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオ
テスト条件:湿潤路面/気温9℃
30-0マイル/時(48km/h):10.4m
50-0マイル/時(64km/h):28.7m
70-0マイル/時(80km/h):55.1m

結論 ★★★★★★☆☆☆☆

BMW X4Mコンペティションが明らかにしたのは、実用的で好ましいパフォーマンスSUVを造るのがどれほど難しいかということだ。このニッチ層に顔を連ねる現行車種どれもが教えるのは、成功への近道はないということである。

ジャガーFペースSVRは、猛烈なV8のキャラクターと安定感とが、快適な日常使いのできるパッケージと共存できることを示した。アルファロメオ・ステルヴィオ・クアドリフォリオであればそれより寛容さでだいぶ劣るが、アジリティが独自の魅力として際立っている。

しかしながらX4Mは、欠点を補えるほど魅了される明らかな特色がない。有能だが、真に突出したものが見当たらないのだ。

エンジン性能は高いが、個性がない。シャシーは一見すると俊敏なのだが、落ち着きがなく、公道でもサーキットでもその気になれない。キャビンは高級感があるものの、その穏やかなムードは張りつめすぎた乗り心地に損なわれる。

おそらく、この上なく本気な性質のパフォーマンスが好みだというユーザーもいるだろう。しかし、われわれとしてはパフォーマンスSUVの運動性は多才であってほしいと思っている。また、より守備範囲が広く、もっと強烈なカリスマ性のあるパフォーマンスも必要だ。このクルマが見せた以上の。

担当テスターのアドバイス

サイモン・デイヴィス新型直6の速さを体感した今、このクルマよりずっと軽いはずの新型M3でどれほどの実力を発揮するかに思いを馳せてワクワクする。

マット・ソーンダースBMWがスティールのコイルスプリングにこだわる限り、MモデルのSUVはクラストップと張り合えないだろう。個人的には、走りに万能性が欠けていると思う。車高調整ができない限り、いつまで経ってもそうではないだろうか。

オプション追加のアドバイス

ボディカラーは、ダークなメタリックが魅力的。選択したいオプションは、2095ポンド(約28万円)のMドライバーズパッケージ、280ポンド(約3.8万円)のシートヒーター、430ポンド(約5.8万円)のワイヤレス充電デバイス。アクティブセーフティをグレードアップする1080ポンド(約14.6万円)のドライビングアシスタントプラスパッケージもつけておきたい。

改善してほしいポイント

・乗り心地はもっと洗練させないと。今のままでは、あまりにも硬すぎる。
・エンジンサウンドにもう少しキャラクターを。現状では、とくに記憶に残るものではない。
・ステアリンフィールがもっとあれば、リアクションがより予測しやすくなると思う。

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新SUV時代に挑むトヨタ、ミツビシ、シボレーの全15チームに対し異例の“ドラフト制”で布陣が確定/SCB
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