この記事をまとめると
■4月14日から16日まで千葉県にてオートモービルカウンシルが開催された
今見ると笑える!? 当時は超最先端だったハイソカーに搭載された装備9選
■国内外の名車が集結するイベントということで毎年賑わっている
■今回は時代を彩った個性派デザインの国産車3台を紹介する
オートモービルカウンシルに日本が誇る名車が集結!
4月14日から16日まで、千葉県千葉市の幕張メッセで開催された「AUTOMOBILE COUNCIL 2023」。「過去から現在、そして未来へ」をテーマに新旧約150台の名車が展示されましたが、今回はそのなかから、メーカー系ブースに注目。前編はネオ・クラシックカー3台のデザインを振り返ります。
社会現象となった3ナンバーのエレガントセダン
まず、今年90周年を迎える日産ブースから、初代シーマことセドリックシーマ(1990年式・タイプIIリミテッド)を取り上げます。ご存じのとおり、女優の伊藤かずえさんが30年以上乗っていた愛車を、2021年に同社がフルレストアした車両そのものです。
ヒットしたY31型セドリック・グロリアのシャシーに乗せたボディは、当時としてはまだ珍しかった3ナンバー専用。角を丸めたランプを始め、柔らかい表情のフロントフェイスと同じく、張りのあるショルダーラインが前後を貫くボディサイドがじつに豊かな面の表情です。
ハードトップタイプのコンパクトなキャビンと、この豊かなボディとの組み合わせは独特のエレガントさを醸成。さらに、ボディを1周するサイドモールとリヤランプは凹面となっており、これもまた上質さと繊細さを感じさせます。
オリジナリティのあるスタイルは、当時外国人デザイナーの関与がウワサされたほどでした。シャシーがひとまわり小さかったため、ボディに大きな曲面をふんだんに使ったことが功を奏したスタイルと言えるかもしれません。
今のクルマに無い雰囲気は若者にも大人気!?
冒険とレトロをミックスしたコンパクトハッチ
2台目も日産ブースからで、何とオーナーが20代だというパオ(1989年式)をピックアップ。先のシーマと異なり、展示車は適度に使い込まれたところが肝で、ダッシュボードにはクルマのミニチュアが置かれるなど、オーナーの「日常」が垣間見えます。
初代マーチをベースにしたパイクカーシリーズの第2弾として、コンセプト作りを担当した坂井直樹氏が提案したのは冒険気分とレトロの融合。基本はルノー4を思わせる柔らかな曲面のハッチバックですが、ドアパネルのビード、外ヒンジのドア、上下2分割のリヤクオーターウインドウ、大型のメッシュグリルなどによりアドベンチャー感覚満載に。
さらに、最近流行のアースカラーを先取りした彩度の低いブルーやアイボリーで、程良いレトロ感と独特の「ユルさ」を表現。ポップなBe-1やデコラティブなフィガロに比べると若干大人しく見えるパオですが、その肩の力が抜けた佇まいがZ世代にマッチしたのかもしれません。
アメリカンになった高級2ドアスペシャリティ
3台目はちょっと古いですが、マツダのブースから1975年式のコスモAPを取り上げます。同社初のロータリーエンジン搭載車となったコスモスポーツの名前を引き継ぐ高級スペシャリティカーです。
北米市場を意識したスタイルはコスモスポーツから一転、押し出し感のあるロングノーズプロポーション。とりわけ縦型の大型グリルによるフロントフェイスの重厚感が目立ちます。このスタイリングは、現デザイン担当役員である前田育男氏の実父である前田又三郎氏によるもの。
サイド面の目玉は三角形のガラスをはめ込んだセンターピラーで、これにより段差ができたベルトラインも個性的です。一方、リヤではガーニッシュでつながったL字型ランプの派手さがじつにアメリカン。さらに「赤いコスモ」として評判になった真っ赤なボディは、のちのマツダ車に受け継がれることになります。
さて、今回はまったく異なるタイプの3台を取り上げましたが、80年代を中心としたネオ・クラシックカーの個性の豊かさにはいまさらながら驚かされます。こうして、各年代のデザインを楽しめるのがこのイベントの特徴と言えるでしょう。
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みんなのコメント
当時のクルマを懐かしむのはいいが
最近のキッズが好きなクルマを買えない社会は
ヤバいだろ
ようするに年ごとに上がるクルマの価格に、
給料やバイト代が全然追いついてないって事
クルマ離れと言うより
物理的に諦めざるを得ない
若葉のGRヤリスをよく見かけるが
それは親から買ってもらったんだよ