ゴルファーにとってクルマはゴルフクラブと同じくらい大切。そして、クルマの良し悪しがスコアに影響を及ぼすことも。今回はゴルファーたちはいま、クルマにどんな装備を望んでいるのか聞いてみた。
文/藤井順一、写真/スズキ、トヨタ、日産、マツダ、写真AC
ラゲッジの広さだけじゃないの!? 盲点だったぜ!! ゴルフ好きが外せない愛車選びの条件
■時代の流れとともにクルマへのニーズも変貌
ゴルフをプレーするフィールドとなるゴルフ場へのアクセスは、ゴルフバッグ(通称キャディバッグ)や着替えなどの荷物を持ち運ぶ必要があり、クルマの利用は不可欠。
さらに、ゴルフは最大4名を一組として同時にプレーをする。そのため、運転手役が同伴メンバーたちをピックアップし、4名乗車の乗合でゴルフ場へ行くといったことがある。
その際、乗員4名とそれぞれのキャディバッグと着替えを入れたボストンバッグなどが詰める積載性が求められる。
こういったことから、ゴルファーの場合、一般的なクルマ選びの指標とは別に、ゴルフ用途に叶う装備やグレードなどを考慮してクルマを選ぶ傾向がある。とはいえ、乗合いゴルフのために大型のミニバンやSUVを維持するというのもナンセンス。
さらに、コロナ禍以降、“密を避ける”という意味でも、ゴルフは乗合いから、現地で集合して解散するのが一般的になりつつあるのと同時に、カジュアルなゴルフスタイルが浸透し、「コンパクトカーで乗りつけるのは恥ずかしい」「高級車じゃなきゃ恥ずかしい」といった意識も薄れつつある。
ちなみに、クラブハウスでの滞在時間は少なくとも6時間ということで、その時間を利用して充電が可能なため、電気自動車(BEV)やPHEVと相性の良いアクティビティともいえる。
実際、ゴルフ場には政府や自治体の助成を受けるなどして、民間のなかでは充電インフラの導入が比較的進んでいる施設となっている。
以上のように、ゴルファーを取り巻く環境や時代性、クルマ自体の進化が進むなかで、ゴルファーが重視するクルマの条件や装備は変化しつつある。
そこで、ここからは現役のゴルファーに、マイカーにあると便利だと思う装備を聞き、まとめてみた。
■最新の運転支援があれば遠方のコースでも日帰りアクセス可能!?
日産は「プロパイロット 2.0」から着想を得た、グリーン上でカップを目指して進むゴルフボールも開発。センシング技術とボール内の電動モーターが、打ったボールをカップへ導く技術は、ゴルファーの裾野を広げてくれそうだ
高速道路を使用して郊外のゴルフ場に向かう都市生活者のゴルファーにとって、欠かせない装備の一つがACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)。
たとえば、千葉県のゴルフ場をホームコースとしている人は少なくないはずだが、週末に1日中プレーを楽しみ、心地良い疲労感のなかハンドルを握る帰り道に、川崎方面へのアクアライン上りの大渋滞を集中力をキープしながら、抜けるのはツラい……。
そんなとき活躍してくれるのがACC。スバルなら「アイサイト」、日産なら「プロパイロット」といったように各社で名称は異なるが、高速走行中の同一車線内のレーンキープアシストや車線変更追い越し支援は、運転の疲労感を大幅に低減してくれる。
東京から日帰りのゴルフでは往復300km前後が最長だった筆者も、ACCを装備したクルマで長距離日帰りゴルフを試したことがあるが、石川県や三重県でプレー込みで日帰り往復できたのは、高速道路での走行でアクセル操作から解放されたことによると感じている。実際、想像以上に疲労感が違っていた。
いまや日産「デイズ」などの軽自動車や、マツダ「ロードスター」にさえ装備化が進むACC。最新の安全装備はゴルファーのプレースタイルや可能性を広げてくれる装備といえるだろう。
■ドレスコードがあるゴルフだからこそ必須の「シートクーラー」
冬に聞くとピンとこないかもしれないが、ゴルファーに聞くと、圧倒的に「必要!」と答える装備がコレ。紳士のスポーツとして“ドレスコード”という服装マナーもあるゴルフでは、真夏でもTシャツ&短パンというわけにはいかないからだ。
ゴルフ場の行き帰りでは、ジャケットに襟付きシャツ、スラックスの着用(※近年真夏のジャケット着用は免除となっているコースも多い)がマナー。そのため、道中の車内はエアコンで車内をキンキンに冷やして快適に、といきたいところだが、それでもお尻や背中は蒸れやすく、そのままジャケットを着ていれば、シワになりやすくなる。
そんな酷暑でもラウンドしたいゴルファーから歓迎されている装備がシートクーラーなのだ。
■真冬の早朝、コースへ向かうなら「シート&ステアリングヒーター」
設定温度や作動させる範囲を調整できるシートヒーター。空気を温めるより、身体をダイレクトに温められるこの装備はパフォーマンスアップを助けるありがたい装備
真冬の早朝、寒さに凍えながら郊外へ向かうゴルファーにとって、車内の防寒対策は重要だ。エアコンは必須として、シートヒーターやステアリングヒーターを併用することで、効率的に身体を温められれば、燃費の向上につながるかもしれない。そのうえ、これが電気自動車(BEV)ともなれば、話はもっと重大だ。
充電ステーションのあるゴルフコースも増え、コースの駐車場でもちらほらとBEVのモデルを見かけるようになった。ただし、多くのBEVはエアコンのスイッチを入れた瞬間、走行可能距離がグッと目減りしてしまうからだ。
ガソリン車のエアコンがエンジンの熱を利用できるのに比べ、BEVはそうした機構がないため、一般にはエアコンを作動させると電費が1~3割程度低下するといわれている。
このためBEVはバッテリーの電力で電熱線により熱を発生させるPTCヒーターが多く用いられているが(※最新モデルでは、家庭用の洗濯乾燥機やエアコンに用いられるヒートポンプによる熱交換を利用するものもあり)、PTCヒーターは電力消費が大きく、また外気と車内との温度差次第ではさらに電力を消費してしまう……。
そのため、寒いからと簡単にエアコンを入れると走行可能距離が減り、ゴルフ場到着前に充電したり、あるいは寒いままでも気合いで運転なんてことになりかねない。
そこで多くのBEVを所有するゴルファーにとって、エアコンにかわる暖房装備としてシートヒーターやステアリングヒーターが必須の装備となっている。
シートヒーターやステアリングヒーターを利用して往路の寒ささえしのげれば、ゴルフ場には普通充電や急速充電の充実した充電ステーションが備わっており、帰宅時は電費の心配をする必要がほとんどない。
冬場のゴルフ場への往復は、シートヒーターやステアリングヒーターを上手に活用したほうが快適で、かつ無駄なエネルギー消費が抑えられる。ラウンド前に余計なストレスをためず、自然を相手にするスポーツであるゴルフだからこそ、押さえておくべき視点だろう。
ちなみに、BEV所有者以外でもこれらの装備が欲しいと答えるゴルファーは多い。
■装備が充実しているとゴルフはもっと楽しい
今回は他に、運転席のマッサージ機能やハンズフリーのパワーゲートなどの装備を答える人も多かった。
ゴルフに役立つだろうクルマの装備は多々あるが、ゴルファーにとって大事なのは、コースでいかに良いプレーができるかと、同伴者といかにゴルフ体験を共有できるかにある。
ゴルフ談義に盛り上がれる快適性など、ゴルフに適した装備を備えたクルマは、ゴルフの楽しみをいっそう広げてくれる存在なのだから。
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みんなのコメント
乗り合いなんてせいぜい2,3人だよ
別にハッチバックならリアシート片側倒せば3バック乗るし、そんなデカい豪華な車で毎日通勤せんよ? かといって月2回程度のゴルフ用の車ってのもねぇ 湯水の如く金が湧いて出る人なら良いけどさ
フリードやシエンタで2〜3人って多いんじゃないの? 別に軽でゴルフ場行っても問題ないし