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ふたりだけのクーペを自分ひとりだけのモデルカーに!レジンキットで味わう「フロンテクーペ」前編【モデルカーズ】

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ふたりだけのクーペを自分ひとりだけのモデルカーに!レジンキットで味わう「フロンテクーペ」前編【モデルカーズ】

デザイン原案はジウジアーロ

軽自動車と言えば、今では大分立派なものになったとは言え、「肩身の狭いもの」といったイメージがどうしてもつきまとってきた。そんな軽自動車にも、誰もが「カッコイイ」と言うであろうモデルがかつてあった――スズキのフロンテクーペである。

模型になってもひたすらスタイリッシュ!レジンキットで味わう「フロンテクーペ」後編【モデルカーズ】

【画像26枚】誰もが待ち望んだ1/24フロンテクーペの詳細と制作工程を見る!

フロンテクーペは、ホンダZが開拓した、軽のスペシャリティカーという市場を狙ってデビューした。Zの登場は1970年10月のことだが、それに刺激されるように三菱からはミニカ・スキッパー、ダイハツからはフェローMAXといった車種が発売されており、1971年9月に送り出されたフロンテクーペは、そうした軽のクーペ/ハードトップとしては最後発のものとなる。

その名の通り、ベースとされたのは2ドア・セダンのフロンテである。前年・1970年秋にフロンテはモデルチェンジを行っており、フロンテ71と名乗った。この三代目フロンテ自体、“スティングレイ・ルック”と称するスポーティなスタイリングが特徴である。1971年5月には、エンジンを空冷から水冷に改めたフロンテ71Wというモデルが発売されており、フロンテクーペはこれを直接のベースとしている。

よく言われている通り、フロンテクーペのスタイリッシュなボディは、あのG.ジウジアーロのアイデアから発展したものだ。ただし、発売されたクーペがそのままジウジアーロのデザインを商品化したものであるわけではない。元のジウジアーロのデザインはあくまで2ドア・セダン、いわばシティ・コミューター的なものであった。これを背の低いクーペに改めたのは、スズキの社内デザイナーによる仕事だ。

ボディは2人乗りとして割り切られており、室内後半は荷物置き場となっている。「背の低い」とは印象としての意味ではなく、実際に全高は1200mmという驚くべき低さに抑えられていた。これによって重心も低くなり、よりシャープなハンドリングを実現。当時、完全な2シーターの国産車は数少なく、それゆえフロンテクーペも本格的なスポーツカーとして受け止められたのであった。

エンジンは、水冷2サイクル3気筒356ccに3連キャブレターを装着したLC10Wで、最高出力37psを発揮。このハイチューンユニットに4速MTを組み合わせ、最高速度は120km/hをマークした。サスペンションはフロントがダブルウィッシュボーン、リアがセミトレーリングアーム。

登場当初のシリーズは、GE/GER/GXの3車種から構成されていた。GXは最高グレードで、室内温度計つきオーバーヘッドコンソールなどを装備する。他の2モデルがカラード・バンパーであるのに対し、GXはメッキ・バンパーとなるのも大きな違いだ。また、フロンテクーペにはロールバーやスポーツ・バケットシートなど、サーキット走行用のオプションパーツが多数用意されていたのも特徴である。

登場翌年の2月には、後席も設けて2+2の4人乗りとしたGXFを追加。同年3月には、エンジンがあまりにピーキーすぎるということで、34psにデチューンされたユニットを搭載するモデルも追加している。さらに6月には、31ps版のエンジンを積むGAFと、最高グレードのGXCF(前輪ディスクブレーキを装備)という、上下それぞれのモデルをラインナップに加えた。

ここからあとはバリエーションの縮小が始まり、1972年10月には、2シーターが廃止され2+2のみとなる。1974年には37psユニットが35psにデチューンされグレードも2種類のみとなり、1976年に生産中止されている。新たな軽自動車規格に合わせてエンジン、ボディともに拡大したセルボとして復活したのは1977年のこと、ボディスタイルにもそのイメージは残されていたものの、もはやその性格はスポーツカーではなかった。

代セルボからの改造? それも大変だヨ……
そんなフロンテクーペであるが、ミニカーの題材として今なお人気であるものの、プラモデルとしてはまともな製品化は今までなされていない。後継車ともビッグマイナー版とも言うべきセルボは、1/20という大き目スケールながら、エルエスとイマイの2社からキット化されており、特にイマイのセルボは金型を引き継いだアオシマから現在(2023年9月)もリリースされている。このセルボからフロンテクーペへの改造を考えた人も、少なくないのではないだろうか?

ここでお見せしているのは、ガレージキットとしてリリースされた1/24スケールのフロンテクーペを、そのまま完成させた作品である。キットを手掛けたのは、スーパーカーを専門にするSMP24だが、このフロンテクーペを含む軽自動車の一群は、サブ・ブランド「さぶろく模型化計画二四」の名の下に送り出されている。キットは、高品質なレジン製主要パーツ、3D出力パーツに、エッチングを組みわせた非常に贅沢なものだ。このキットを作者・北澤氏がどのように仕上げたかは、前後編ともに、工程の写真と解説でお楽しみいただきたい。

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みんなのコメント

2件
  • 私が所有したのはホンダZだったが友人が買ったフロンテクーペは乗ってみると2シータゆえの余裕で軽とは思えない比較するならダルマセリカに匹敵するドライビングポジションを持っていた。エンジンが2サイクルゆえの白煙が唯一の欠点だったように思う。当時雑誌によるとジュージアローが送ってきたモックアップは前後が同じ形のワンボックスだったように思うがそこから良くもスタイリッシュなクーペボディに改良したものだと思う。
    一方のホンダzの曲線基調と対をなすシャープな直線基調のデザイン。両者とも現代サイズで再販してほしいと思う。
  • 昭和55年に中古で購入して乗ってました。
    リアタイアにサバンナの13インチのタイアを付けてました。
    セカンドの1万回転で時速80でました。
    燃費は24キロくらいでした。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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