現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > スタイルも使い勝手もヨシ! それなのにヒットしなかった車3選

ここから本文です

スタイルも使い勝手もヨシ! それなのにヒットしなかった車3選

掲載 更新 14
スタイルも使い勝手もヨシ! それなのにヒットしなかった車3選

■ヒットしなかったのが悔やまれたクルマを振り返る

 現在、日本の自動車市場で、もっとも売れている登録車はトヨタ「ヤリス」です。平均すると月間2万台近くを販売しています。

「ヴェゼルよりイケてる!」ホンダ新型SUV「N7X」に「カッコ良い」の声多数!

 また、軽自動車ではホンダ「N-BOX」がトップセラーで、2020年までの4年連続販売台数1位に君臨し、2021年5月末時点で累計200万台を突破。発売して以来9年5か月での200万台達成は、同社最速の記録です。

 このように大ヒットするクルマがある一方で、販売目標をクリアできずに消えていってしまったクルマも数多く存在します。

 しかし、不人気だったクルマは致命的にダメなクルマかというと、そんなことはありません。なかにはデザインやパッケージング、走りが好評だったにも関わらず、さまざまな理由でヒットしなかったモデルもあります。

 そこで、ヒットしても不思議ではなかったクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

●スバル「トラヴィック」

 現在、国内市場では3列シート車をラインナップしていないスバルですが、かつて販売していた3列シート車の1台が「トラヴィック」です。

 トラヴィックは2001年に発売された7人乗りミニバンで、オペル「ザフィーラ」のOEM車であり、生産はGMのタイ工場でおこなわれました。

 ボディサイズは全長4315mm×全幅1740mm×全高1630mmとコンパクトで、外観は比較的シンプルなスタイルのデザインですが、ボンネット前端を低くしてルーフ後端までワンモーションのフォルムがスポーティな印象です。なお、後部ドアはヒンジ式を採用していました。

 室内は3列シート車としては標準的な広さで、3列目シートは2列目シートの下に格納してフラットな荷室となる、ユニークなシートアレンジとなっていました。

 搭載されたエンジンはGM製の2.2リッター直列4気筒DOHCで最高出力147馬力を発揮し、後に125馬力の1.8リッターエンジンが追加されました。全グレードともトランスミッションは4速ATで駆動方式はFFです。

 そして、トラヴィック最大の特徴だったのが走りで、欧州で鍛えられた足まわりはフロントがストラット、リアがトーションビームとオーソドックスな型式ながら、トラヴィック専用のダンパー設定などにより、乗車人数や荷物積載量に関わらず、優れた乗り心地と高い操縦安定性・直進安定性を両立し、実際に高く評価されました。

 また、価格はベーシックなグレードで199万円(消費税含まず)と、同時期に販売されていたザフィーラよりも100万円近く安価で、安全装備も充実しているなど魅力的なモデルのはずでした。

 しかし、国産ミニバンという競合車が数多いなかヒットするには至らず、トラヴィックは走りが評価された稀有なミニバンでしたが、2005年に販売を終了しました。

●ホンダ「クロスロード」

 ホンダは1980年代初頭に起こったRVブームの頃、ランドローバー「ディスカバリー」のOEM車である初代「クロスロード」を販売していました。しかし、人気とはならずに1998年に販売を終了。

 その後2007年に、ミニバンの2代目「ストリーム」をベースに開発されクロスオーバーSUVである、2代目クロスロードが登場しました。

 ボディサイズは全長4285mm×全幅1755mm×全高1670mmと、ショートボディながら全幅を比較的ワイドに設定しており、デザインはSUVらしい直線基調のボクシーなフォルムです。

 室内は3列シート7人乗りとなっており、コンパクトなボディながら優れたユーティリティを実現しました。

 搭載されたエンジンは最高出力140馬力の1.8リッター直列4気筒i-VTECもしくは150馬力の2リッター直列4気筒で、駆動方式はFFと4WDが設定されました。

 2代目クロスロードはボクシーなフォルムの恩恵で車体の見切りが良く、ショートボディも相まって日常の使い勝手の良い3列シートSUVのはずでしたが、当時は評価されずに販売は低迷。

 そのため発売からわずか3年半後の2010年に、販売を終了しました。しかし、近年のSUV人気の高まりからスタイリングやパッケージングが再評価されて、中古車の人気が上昇中です。

●三菱「ギャランフォルティス スポーツバック」

 三菱のハイパフォーマンスモデルといえば「ランサーエボリューション」シリーズですが、その最後のモデルとなった「ランサーエボリューションX」のベースとなったのが、2007年に発売された「ギャランフォルティス」です。

 発売当初、ギャランフォルティスは4ドアセダンのみの展開でしたが、2008年に5ドアハッチバックの「ギャランフォルティス スポーツバック」が登場。

 フロントフェイスや基本的なフォルムはセダンを踏襲していましたが、後部をなだらかに傾斜したハッチバックとすることで、スポーツバックの名にふさわしいスタイリッシュなフォルムです。

 内装もセダンと共通で、スポーティなインパネまわりに、余裕ある室内空間を実現しました。

 エンジンは全グレードとも2リッター直列4気筒で、最高出力240馬力を誇るターボエンジンと、ツインクラッチSST(6速DCT)を組み合わせスポーティグレードで、ランサーエボリューションXのデチューン版ともいうべき「ラリーアート」が設定されました。

 ギャランフォルティス スポーツバックは基本性能が高く、デザインも好評でしたが、三菱の業績悪化から車種整理が進んだことで、ギャランフォルティスシリーズは2015年に生産を終了。ヒットすることなく一代限りで消滅してしまいました。

※ ※ ※

 今回紹介した3台のなかでトラヴィックはさすがに古すぎますが、クロスロードやギャランフォルティス スポーツバックはまだまだ現役です。

 しかも、中古車の価格もまだ比較的安価となっており、かなりお買い得なモデルといえるでしょう。

 こうしたモデルはほかにもあり、中古車検索で発掘してみるのも面白いです。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

トヨタWRCラトバラ代表、母国戦の勝田貴元に望むのは“表彰台”獲得。今季は1戦欠場の判断も「彼が本当に速いのは分かっている」
トヨタWRCラトバラ代表、母国戦の勝田貴元に望むのは“表彰台”獲得。今季は1戦欠場の判断も「彼が本当に速いのは分かっている」
motorsport.com 日本版
メルセデスAMGが待望のWEC&ル・マン参入! アイアン・リンクスと提携、2025年LMGT3に2台をエントリーへ
メルセデスAMGが待望のWEC&ル・マン参入! アイアン・リンクスと提携、2025年LMGT3に2台をエントリーへ
AUTOSPORT web
TCD、モータースポーツ事業を承継する新会社『TGR-D』を2024年12月に設立へ
TCD、モータースポーツ事業を承継する新会社『TGR-D』を2024年12月に設立へ
AUTOSPORT web
ウイリアムズとアメリカの電池メーカー『デュラセル』がパートナーシップを複数年延長
ウイリアムズとアメリカの電池メーカー『デュラセル』がパートナーシップを複数年延長
AUTOSPORT web
“650馬力”の爆速「コンパクトカー」がスゴイ! 全長4.2mボディに「W12ツインターボ」搭載! ド派手“ワイドボディ”がカッコいい史上最強の「ゴルフ」とは?
“650馬力”の爆速「コンパクトカー」がスゴイ! 全長4.2mボディに「W12ツインターボ」搭載! ド派手“ワイドボディ”がカッコいい史上最強の「ゴルフ」とは?
くるまのニュース
フェラーリ育成のシュワルツマンが陣営を離脱。2025年はプレマからインディカーに挑戦
フェラーリ育成のシュワルツマンが陣営を離脱。2025年はプレマからインディカーに挑戦
AUTOSPORT web
スバルBRZに新たな命を吹き込む 退役軍人のセカンドキャリアを支援する英国慈善団体
スバルBRZに新たな命を吹き込む 退役軍人のセカンドキャリアを支援する英国慈善団体
AUTOCAR JAPAN
オープンカー世界最速はブガッティ!「ヴェイロン」より45キロも速い「453.91km/h」を樹立した「W16ミストラル ワールドレコードカー」とは?
オープンカー世界最速はブガッティ!「ヴェイロン」より45キロも速い「453.91km/h」を樹立した「W16ミストラル ワールドレコードカー」とは?
Auto Messe Web
『ローラT92/10(1992年)』“賃貸住宅ニュース”で強いインパクトを残した新規定グループCカー【忘れがたき銘車たち】
『ローラT92/10(1992年)』“賃貸住宅ニュース”で強いインパクトを残した新規定グループCカー【忘れがたき銘車たち】
AUTOSPORT web
リバティ・メディアCEOマッフェイの退任、背景にあるのはアンドレッティとのトラブルか
リバティ・メディアCEOマッフェイの退任、背景にあるのはアンドレッティとのトラブルか
AUTOSPORT web
約10年ぶりに“メイド・イン・イングランド”に!? 新型「ミニ・コンバーチブル」が“ミニの聖地”で生産開始
約10年ぶりに“メイド・イン・イングランド”に!? 新型「ミニ・コンバーチブル」が“ミニの聖地”で生産開始
VAGUE
【クルマら部】「ポルシェ911」クルマ愛クイズ!全4問・解答編
【クルマら部】「ポルシェ911」クルマ愛クイズ!全4問・解答編
レスポンス
昭和の香り残す街に130台のクラシックカー…青梅宿懐古自動車同窓会2024
昭和の香り残す街に130台のクラシックカー…青梅宿懐古自動車同窓会2024
レスポンス
三菱「新型SUVミニバン」公開! 全長4.5m級ボディדジムニー超え”最低地上高採用! タフ仕様の「エクスパンダークロス アウトドアE」比国に登場
三菱「新型SUVミニバン」公開! 全長4.5m級ボディדジムニー超え”最低地上高採用! タフ仕様の「エクスパンダークロス アウトドアE」比国に登場
くるまのニュース
新型フォルクスワーゲン・ティグアン発売。7年ぶり全面刷新、2Lディーゼルと1.5Lハイブリッドを展開
新型フォルクスワーゲン・ティグアン発売。7年ぶり全面刷新、2Lディーゼルと1.5Lハイブリッドを展開
AUTOSPORT web
【第2回】サイトウサトシのタイヤノハナシ:スタッドレスタイヤはなぜ効く?
【第2回】サイトウサトシのタイヤノハナシ:スタッドレスタイヤはなぜ効く?
AUTOCAR JAPAN
巨大GTウイングに赤黒の「トミカスカイライン」カラー! リバティウォークはトラック相手でも容赦なしの圧巻カスタム!!
巨大GTウイングに赤黒の「トミカスカイライン」カラー! リバティウォークはトラック相手でも容赦なしの圧巻カスタム!!
WEB CARTOP
ガスリー、ご近所さんになった角田裕毅とカラオケ熱唱「声枯れるほど歌った。楽しい夜だった」思い出アデルの曲も再び
ガスリー、ご近所さんになった角田裕毅とカラオケ熱唱「声枯れるほど歌った。楽しい夜だった」思い出アデルの曲も再び
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

14件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

229.5312.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

37.8219.9万円

中古車を検索
ギャランフォルティススポーツバックの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

229.5312.7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

37.8219.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村