ジャッキー・チェンが主演する新作アクション映画「ポリス・ストーリー/REBORN」は11月23日から公開される。彼の身体を張ったアクションはもちろん、派手なカーアクションも満載。クルマ好きにも楽しめる作品だ。
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オーストラリアを舞台に愛娘を守る戦いが始まる。
ジャッキー・チェンの新作アクション映画と聞くと、かつて「プロジェクトA」や「ポリス・ストーリー」などを観てきたファンは「まだジャッキーってアクション映画をやってるの!?」と驚くのではないだろうか。
そう思うのも当たり前で、2018年現在、1954年生まれのジャッキー・チェンもすでに64歳。かつてのように己の肉体を駆使して危険きわまりないアクション映画を撮っていた頃と同じようには動けるはずがない。
それでも、映画のスクリーンの中では「本当に64歳!?」と思わせる動きを見せて(昨今はCGの助けも加味されているが)くれており、いかにジャッキーがただの64歳ではないことを改めて感じてしまう。
ヒット・シリーズでもある「ポリス・ストーリー」は1985年から始まったアクション・シリーズ。今作の外国語タイトルは「BLEEDING STEEL(血まみれの鋼鉄)」で、純粋には「ポリス・ストーリー」のシリーズ続編として製作されたものではないようだが、警察機構に属するジャッキーが主役の映画ならば、日本人には馴染みがある「ポリス・ストーリー」に重ね「ポリス・ストーリー・ワールド」の一作品として日本語題を表明したのだろう。
白血病で危篤の娘 シーシーを病院に預けたまま、国際捜査官 リンは、遺伝子学者であり、生化学兵器開発者のジェームズ博士の警護作戦に急遽要請を受け出動。だがジェームズを狙う犯罪組織との壮絶な戦いの末、リンは大爆発に巻き込まれてしまった。
それから13年後、シドニーで起きる凶悪事件。そこに関わっていたのは13年前のジェームズ博士警護作戦に関係していた実験体アンドレら。
アンドレはかつてジェームズの人工心臓と人工血液によって死の渕から救われたシーシーが女子大生 ナンシーとして今も生存していることを知り、彼女の人工血液が自分に必要なことから彼女を狙う。そんなシーシーを自分の身を隠しながら13年間密かに見守ってきたリンは、娘を救うため再び戦いの場に赴くことに。
「ポリス・ストーリー」シリーズなど、ジャッキー・アクション映画に欠かせなかったのが往年のファンには懐かしい三菱車の数々。ランサー、パジェロ、スタリオン、コルディア、シャリオやギャランにミラージュといった、日本人にはお馴染みの車種が多数登場していた(ジャッキー本人が三菱ふそうトラック・ファイターのCMにも出演していた)。
残念ながら今作品ではそんな三菱車は登場しないが、VW ティグアンや、アウディのQ7、A4、R8、TTスパイダーなどがド派手なカーアクション・シーンに色を添えている。
そしてジャッキー映画のエンド・クレジットにお馴染みなのが、NGシーンやメイキング・シーンが流されること。今回もそれは健在。これを観るとジャッキー映画を観ている感覚が蘇るし、ジャッキー本人が唄う主題歌にも懐かしさが込み上げる。
しかしながら映画自体はこれまでの警察機構に所属した主人公の勧善懲悪的ストーリーだけではなく、近未来的内容にもシフトしているので、これまでのジャッキー・アクション映画とは趣が異なっている。
これが2018年現在のジャッキー映画の次なるスタイルなのだろう。数年前にアクション映画の引退宣言をしたジャッキーが、64歳にして目指した次なる展開は、昨今のハリウッド映画的ストーリー構築。
日本の会社では定年の年齢だが、ジャッキーには“引退”の2文字はまだまだ打たれそうもない。
(解説:永田よしのり)
11月23日 公開
上映時間:109分
監督:レオ・チャン
出演:ジャッキー・チェン、ショウ・ルオほか
配給:ツイン
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