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あまりのインパクトに巨大企業のイメージすら変えた! 「このメーカー」といえば「この技術」4選

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あまりのインパクトに巨大企業のイメージすら変えた! 「このメーカー」といえば「この技術」4選

 この記事をまとめると

■このメーカーといえば……という代表的な技術を紹介

自動車ファンを狂喜乱舞させた「これぞ技術の日産」を感じさせる歴史的名車7選

■登場によってメーカーイメージが激変するほどのインパクトのある技術だらけ

■過去の技術が再発掘されて注目を浴びるケースもある

 メーカーを代表する看板技術を考えてみた

 工業製品を売るために重要なのはユーザーニーズの創出、コストパフォーマンスの高さなど重要なことは多数あるが、ブランドに対する信頼性や安心感を生み出す根源的な力となるのは、独自テクノロジーといえる。技術力がなくストーリーだけでブランド力を高めようとしても、少なくとも工業製品というジャンルにおいては難しい。

 自動車メーカー各社は独自の技術によってブランド力を高めているといえる。

 そのなかでもブランド力を高めるのにもっとも効果的だったと感じるのがトヨタのハイブリッド・テクノロジーだ。1980年代、日本の自動車マーケットはトヨタ・日産の二強といえる状態で、「技術の日産、販売のトヨタ」といったブランドイメージで語られることが多かった。

 その当時のトヨタ車は、「技術的には他社の真似っこで、価格設定などの販売力に頼っている」ブランドという風に捉えられていた。実際には、トヨタの技術が劣っていたわけではないが、そうしたイメージがあったのは事実だ。

 そんなトヨタが、テクノロジーにおいても先進的という風にブランドイメージを大きく変換したきっかけは、1997年にプリウスを誕生させたときだろう。当時のクルマ好きでも構造と制御を理解するのが難しい、動力分割機構を持つシリーズパラレルハイブリッドは、トヨタの技術力が、じつは先進的であることをマーケットに印象付けた。

 現在、トヨタは全方位的にカーボンニュートラル技術を磨いているというのはクルマ好きにとっての共通認識となっているが、初代プリウスで複雑怪奇なハイブリッドシステムを市販したことにより、「トヨタはすごい技術力がある」ブランドという風に見事に変身することができたといえる。

 先進的でインパクトのある技術が企業イメージを変えたという点でいえば、ホンダが1989年に量産化した「VTEC」技術も同様の効果があった。あらためて整理すれば、VTECというのはカムシャフトをロー/ハイと切り替えることで、バルブのリフト量とタイミングを変更させるという技術。パフォーマンスを高めるハイカムと、使いやすさや排ガス浄化に貢献するローカムを組み合わせることで、スポーツエンジンを量産車に載せるためのネガを解消した技術といえる。

 この登場が、ホンダ車=スポーティというブランドイメージを加速させた。実際、VTECが登場する以前のホンダ車でいえば、1984年に誕生したZCエンジン以外にツインカム(DOHC)エンジンはラインアップされていない状態だった。1980年代前半からF1にエンジンサプライヤーとして参戦していたものの、市販車については燃費に優れた実用モデル中心というイメージが強かったのだ。

 それがVTECテクノロジーの登場とそのエンジンを積んだモデル(インテグラ、シビック、CR-Xなど)の走りのよさによって、一気にスポーティなモデル揃いのブランドといった風にイメージを変えていったというのは、その当時をリアルタイムに感じた筆者の偽らざる印象だ。

 そんなトヨタとホンダのパワートレイン技術が競い合っていたのが2000年代の自動車マーケットだ。そのテーマは省燃費で、いかに優れた燃費であるかはユーザーがクルマを選ぶときの重要な条件となっていた。

 出た当時はイロモノでもいまではなくてはならない装備に

 そうした流れを変えたのが、スバルの先進安全技術「アイサイト」である。

 ながらくステレオカメラを使ったADAS(先進運転支援システム)の開発を続けていたスバルが、2014年、レガシィ系に搭載した「アイサイト2」は、障害物を検知して車両側が緊急ブレーキを作動させるという画期的なものだった。「ぶつからないクルマ?」というキャッチコピーのインパクトも抜群で、アイサイト2の誕生により、日本の自動車ユーザーは「燃費より安全」という風にマインドが変わっていったのは記憶に新しい。

 実際、アイサイト2が登場するまでは、スバルの企業イメージというのは、よくいえば質実剛健といえるもので、一部の熱狂的ファンを除いた多くのユーザーからすると印象は薄かった。そうした状況を一変させたのがアイサイトという技術だった。まさにアイサイトによってスバルのブランドイメージはレベルアップしたといえる。

 ここまで独自のテクノロジーによってブランドイメージを変えたケース、ステップアップさせたケースを振り返ってきたが、これから注目したいのがマツダの「ロータリーエンジン」である。

 ご存じのように、ロータリーエンジン(一般名詞はヴァンケルエンジン)というのは実質的にマツダだけが実用化できた独特の構造を持つエンジン技術である。

 コスモスポーツ、RX-7、RX-8といったスポーツカーの心臓部としてファンを獲得してきたし、ロータリーエンジンはマツダが独自の技術力を持つブランドであるというイメージを高めてきた。

 そんなロータリーエンジンが、プラグインハイブリッドカーの発電用エンジンとして帰ってくる。それが「MX-30 e-SKYACTIV R-EV」だ。完全新設計のシングルローターエンジンを、フロントの駆動モーターと同軸に置くというハイブリッドパワートレインは、マツダだけの技術が生み出したものだ。

 すでにロータリーエンジンファンの間では新型ロータリーエンジンの排気サウンドを期待する声も高まっているようだが、まさにそうした事実が電動化時代にもマツダというブランドが独自のテクノロジーによって輝き続けることを示している。

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