電装系トラブルの拡大を防ぐパーツ
EVに限らず、従来からのエンジン車に乗っているユーザーにとっても「ヒューズ」という部品は馴染みがあるのではないだろうか。
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基本的な理解としては、特定の電気回路が短絡(ショート)したときや過電流(オーバーカレント)が流れたときに回路を守り、全体としての大きなトラブルを防ぐべく、電流を遮断する役割を持ったパーツだと認識しておけばいいだろう。
昨今のクルマでよく見るのは赤・青・黄色などの板状になっている「平型ヒューズ」だ。エンジンルームやインパネ裏などのヒューズボックス内には、回路ごとにわけられたヒューズが刺さっており、電装系が作動しないなどのトラブル時には、該当するヒューズを確認するのがトラブルシュートの基本となっている。
ヒューズは過電流によってエレメントが溶けることで電流を遮断する仕組みになっているため、ヒューズを外してみれば、“切れている”かどうかが目視できる。ちなみに、突発的な過電流などでヒューズが切れたときには、ヒューズを交換することで電装系の機能は復活するが、ヒューズを交換しても直後にまた切れてしまうことが多い。後者の場合は電気回路のどこかでショートしている可能性が高く、それ自体を修理する必要があると判断できる。
さて、そうした12V電装系向けのヒューズが色分けされているのは、電気回路によって要求される容量が異なるからだ。たとえば赤は10A対応で、青は15A、黄色は20Aとなっている。回路ごとに適切なヒューズが使われているため、色(容量)を変えることはご法度であることも、ご存じだろう。
EVには高電圧・大電流ヒューズが必要
EVにおいても、ヘッドライトやオーディオ、ワイパーなどエンジン車と共通した電装系には、こうした平型ヒューズが使われている。その意味では、エンジン車とEVに違いはないのだが、EVならではといえるのが駆動系に使われている大容量ヒューズだ。
冒頭、ヒューズの役割として、ショートしたときやオーバーカレントが起きた際に回路を守り、全体としての大きなトラブルを防ぐといったことを記したが、EVの駆動用バッテリーや車載充電器、DC/DCコンバーターといった高電圧ユニットにおいて、ショートなどのトラブルが起きると、それは車両火災などの大きなトラブルにつながる可能性が高い。そのため、こうした高電圧系にもヒューズが使用されている。
たとえば軽EVの代表モデルである日産サクラのバッテリー総電圧は350Vとなっている。12V電装系で見かける平型ヒューズで対応できるはずもない。そのため、おもに筒型のEV専用ヒューズが使われている。電圧でいうと500V級、対応電流は200~500A程度に対応するバッテリー用ヒューズが存在している。このような駆動用バッテリー向けのヒューズは、日本で生まれた世界初の量産EV、三菱アイミーブのときから使われている。
さて、EVで高電圧・大電流となっているのは駆動用バッテリーだけではない。バッテリーよりは低めのスペックとなるが、車載充電器であっても30Aは流れているし、駆動用バッテリーの電力を12V電装系に供給するためのDC/DCコンバーターにはEV用ヒューズは必須といえる。
いうまでもないが、こうしたヒューズはユーザーが簡単に交換できるようなものではないし、ユーザーが整備できるような設計にはなっていない。自動車整備工場においても、EVの高電圧システムに関する資格を取得している整備士でなければ作業できないものである。EV専用ヒューズの交換はプロの領域といえるのだ。
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