ボルボ V60 「走りと家族の両立が可能 Part-2」のユーザーレビュー

走りと家族の両立が可能 Part-2

2021.1.4

総評

スタイリングから全体のパッケージングまで完成度の高い車だと思います。エンジンはD4なので、フル乗車でも全く力不足に感じることはありません。世界的に成功を納めている理由がよく分かります。

満足している点

以前所有したAudi A4 Avantから、室内の広さと先進の安全・運転支援機能を求めて買い替えましたが、とても満足しています。
外寸とホイールベースはA4 Avantとそれほど変わらないのに後席の足元もラゲッジスペースもV60の方が断然広いです。正にパッケージングの妙です。
マニュアル仕様でアクティブセーフティーを選択できるのは、自分が住む英国では他メーカーを含めてVolvo V60しかありませんでした。ラインナップにあるだけで感謝です。
まず、安全支援機能にはすでに衝突事故一回分は助けられました。自分の不注意で急停止した前の車に追突しそうになった際にシステムが介入して事なきを得ました。その時にシートベルトが一気に強まり体はシートにピッタリのまま前のめりにならずに停止。改めて素晴らしいシステムだと感心したと同時に、自分の注意散漫な運転を反省した次第です。
通勤で高速道路を使うので運転支援機能でほぼ自動運転ができるのは助かります。“ほぼ”というのは、マニュアルなので適正なギヤに入れる必要があるのと、ハンドルに常に触ってないとoffになってしまいます。高速の長距離移動やノロノロ運転時など、運転手がメインオペレーターでありつつシステム側もサポートしてくれるという意味で重宝します。ただし、全体の流れを判断することはできないので若干無駄な加減速があります。ハンドルが自動で動いている感覚には慣れが必要です。
エンジンはD4。カタログ上のスペックはトルクカーブも含めてAudi A4 Avantと同じですが、V60の方が下のトルクがあり運転しやすいです。シフトチェンジを雑にやっても許容してくれます。
この他、遮音性も素晴らしい。高速走行中の風切り音が抑え込まれていてサウンドシステム(自分のはHarman Kardon)のクリアな音と相まって一人運転中に大音量で音楽を聴くのがささやかな楽しみになりました。
あと、ドアの厚みが開け閉めするときに安心感を与えてくれます（もちろんその恩恵を受けたくはありませんが）。この安心感を知ってしまうと軽自動車やコンパクトは乗れなくなってしまいます（苦笑）

不満な点

皆さんも書かれていますが、インフォテイメントシステムの操作には慣れないです。特にエアコンの操作には、ボタンを目視で確認、さらに温度設定や風量を設定するのにもう一度目視が必要。使っていれば慣れると思いましたが、全く慣れません。物理的なスイッチの方が操作性が良いのは明らかです。
スポーツ、ノーマル、エコの3種類から選べる走行モードはわざとらしい味付けで違和感ありありです。アクセル感度が変わり、ダンパーの反応も違う気がします(多分、気のせい？）。アイドリングはスポーツが若干高めでアイドリング停止なし。普段使いではノーマルで十分。ワインディングはスポーツモードが良いけど街中は騒がしい感じ、エコモードはアクセルの感度を無理やりダルにしているだけで全く使えないです。
ACCをオンにしてなくてもレーンキープするためハンドルへ介入が結構あります。ハンドルへの介入はもう少し弱い方が良いです。
あと、中央のドリンクホルダーに背の高いコーヒーマグなどを入れると、シフトチェンジの際に肘がぶつかり邪魔です。AT車では多分そんなことはないと思いますが。

デザイン

5

細かいキャラクターラインなどを入れずに全体のシルエットで普遍的なデザインにしているので、飽きの来ない上品なデザインだと思います。個人的には今あるワゴンの中で一番美しい形だと思います。

走行性能

4

Audi A4 Avantに比べるとハンドリングは大らかですが、直進安定性が非常に高く、ドイツ車のような感じです。フル乗車でも力不足を感じずに加速し、よく止まります。満足しています。

乗り心地

5

ディーゼルなのに静粛性が高いのには驚きました。高速走行時の風切り音も上手く抑制されています。D3などの小さいエンジンで高速を頑張っている時の静粛性が気になるところですが。

積載性

5

このクラスでは積載性は一番だと思います。車格的に上のAudi A6より積載性はあると思います。

燃費

4

44MPG（≒15.7km/L）くらいです。

価格

-

故障経験