楽しく走れます。
我が家で自動車を買う大切な条件は「プリクラッシュセーフティシステムが付いていること」。こわい思いをしたこともありますし、運転するとき
2012.12.23
- 総評
- 楽しく走れます。
我が家で自動車を買う大切な条件は「プリクラッシュセーフティシステムが付いていること」。こわい思いをしたこともありますし、運転するときは体調の良い時ばかりではなく、加齢による運動神経の低下も心配ですから。
UP!のシステムは、クルーズコントロールとは連動しない、マツダCX-5と良く似たシステムが、全車標準でついています。CMも盛んに打っていました。わき見をしても良いような、ちょっと問題のあるCMですが。
ヴィッツやフィット、デミオやマーチ、さらに軽自動車と同じような価格で、はるばるスロバキアから運んできて自動停止装置が付いているのならやはり見ておきたいと思って試乗しました。お店も結構混んでいて、注目度も高く、試乗の時にはちょうど2台あった試乗車が一緒にスタートすることになりました。
実は妻の車として考えています。彼女は基本的に通勤と買い物、たまに子供の送り迎えに使う程度で、長距離は使いません。そのためには今乗っている車が大きすぎるので、値段のつくうちに買い替えを考えようと思うわけです。けれど軽自動車や小型自動車にはほとんどこのシステムが付いていないので、そんなことも考えられなかったわけです。
- 満足している点
- 外観を見て、妻は「かわいい」と言っていました。色も赤が良いそうです。クルマには大して興味がないとはいえ、いや、興味がないからこそ、気に入らない車には乗りたくないようです。
運転してみると、シングルクラッチの機械式オートマは、アクセルを踏み込まなければそこそこのスムーズさで加速します。メーター内にあるギアのインジケーターを見ていると、そんな時は50キロ足らずで5速に入ってしまいます。ただ、エンジンがうなるほどアクセルを踏むとかなり強い段付き加速をします。エンジンは3気筒ですが、アイドリングの変な振動もなく、回転もスムーズに上がります。足回りもしっかりしており、段差を乗り越えても不愉快な振動もなく、乗り心地も良いと思います。ステアリングを動かした分だけ車が動き、運転する楽しさを感じました。UP!はソリッドな乗り心地が試乗させてもらったBRZのようでもあり、ゴーカートのよう(褒め言葉です)でもあり、なかなか侮りがたしと思いました。リアシートに乗っても安心できる乗り心地で、サスペンションがしっかり仕事している感じがしました。
機械式オートマは、これならマニュアルが良いという意見も多々みますが、そうすると妻は運転できません。日本車なら絶対CVTを選択するでしょうが、素性の良いスバルのリニアトロニックでも、加速感は文句ありませんが、実はアクセルを戻した時の減速感には不満がありました。直結のきく機械式オートマは、自然なエンジンブレーキも感じられて、面白い選択と思いました。
車内のデザインは日本の常識とは違いますが、はっきりした主張があっておもしろいと思います。途上国や新興国での販売を考えているそうで、素人目にも手の入りやすそうな整備性の良さそうなエンジンルームに見えました。外車なので整備それなりのお金はとられるかもしれませんが。フォルクスワーゲンが目標とする数年後の日本国内販売台数は、実は現在のスバルや三菱の国内販売より多いそうです。
- 不満な点
- 外車が初めての人にとってはウインカーとワイパースイッチの違いも抵抗になります。本来は仕向地に合わせて売るべきものではないでしょうか。特に日本市場にまだ魅力があるのなら、ぜひ、ISO規格ではなく、日本規格にしてほしいものです。
うちの近所の毎日通らなければならない所に、いつも渋滞している急な坂があるのです。このトランスミッションの仕組みにはそういった所でスムーズさや耐久性に少し不安があります。たぶん、実際に乗ってしまえば、問題にはならないでしょうが。
自動車で走ることの価値、安全性の価値をどうとらえるか、で、この車の評価は大きく変わるように思います。日々のちょっとして使い勝手やパッケージング、装備と価格では他の方も書いているようにムーヴやワゴンRの敵にはならないと思います。
ああ、しかし未練あるなぁ。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験