フォルクスワーゲン ゴルフ R 「クルマの性能だけでなくセーフティ機能も最新で安心して乗れる車です」のユーザーレビュー

らむ らむさん

フォルクスワーゲン ゴルフ R

グレード:R_RHD_4WD(DSG_2.0) 2017年式

乗車形式:マイカー

評価

5

走行性能
5
乗り心地
5
燃費
4
デザイン
5
積載性
3
価格
3

クルマの性能だけでなくセーフティ機能も最新で安心して乗れる車です

2021.11.30

総評
世界的なクルマの技術進化に対して積極的にゴルフも進化し続けているし、またそれがゴルフの新しい魅力へと繋がっていることに高く評価したい。そういう意味ではこれから次世代の"R"が登場すると思うが、さらにアプリケーションソフトウェア技術が進んで、クルマの挙動を破綻させることなくドライバーを楽しませるクルマ開発をしていただきたい。
満足している点
ゴルフ史上最速のクルマ。諸動作に対してiCANを経由してきちんとコンピュータ連動による姿勢制御やDCTなどのシステムを安全な範囲で制御しているところ。少なくとも街乗りに関しては以前のゴルフ6Rに比べて圧倒的に乗りやすく、長距離も疲れない。加速感も6Rに比べれば低速からトルクも最大に達するため6Rよりも遙かに優れるなど高性能化に拍車がかかったが、その一方でそれだけの性能を安心して引き出せる安定性がある。
6R時代のEA113にくらべ今度の7.5R(EA888改)は出力が大幅に向上しているにもかかわらず、エンジンは極めてスムーズであり静かな点も特筆すべき点といえる。毎日のように運転をしていると、猛々しいようなエンジンやエキゾースト音は段々飽きてくるものだ。それも自然な音ならまだしもサウンドアクチュエータなるもので勝手に人工音を出されて納得しているのでは情けない。なので早々とコーディングでカットしてしまった。
ACCも普段では常用している。以前は不完全な自動運転は危険以外の何者でもないと思っていたが、実際疲労軽減効果が素晴らしく、またACCを使用しない時よりも運転中の視界が広く感じられ、細かな部分にも注意が行き届くようになった。とは言ってももちろん完全とは言えないので、気を抜けるわけではない。とくにブレーキングのタイミングなどには十分注意が必要ではある。ただACCはゴルフ6時代のクルーズコントロールとはコンセプトが異なるので、高速道はさることながら一般道でもこそこの機能を生かすことができ、十分に役に立つと思った。
加えて全面液晶パネルについては、アナログの良さとデジタル技術の応用とをよく研究していて、見易さにかけてはアナログの比ではない。その代わりにこれらの情報を使いこなすとき、ステアリングのコラムスイッチをフル稼働させねばならないことになる。どうやら次世代のゴルフ8ではこのステアリングスイッチが7よりも増えているようだ。覚えるのがいよいよ大変である。
不満な点
性能面でまず挙げるなら、ハルデックス4モーションのプログラミングで、6Rよりも動作範囲をFFに近い動きをするようにしてしまったこと。このおかげで4WDらしい動きを期待すると裏切られる。特に負荷が軽くなったり減速時には殆どFFみたいになってしまう。このため6Rに比べると雪道や凍結路などで強めのブレーキングをすると6Rよりも車体が流れたりふらついたりと安定性が悪い。この特性はしっかり覚えてから運転しないといけない。確かにこのようにすれば燃費向上に貢献することには間違い無いが、現実的にはその代償は大きい。この点ゴルフ6Rのセッティングの方が4WDの効果を楽しめる。ハルデックスから販売されてきた6R向けのパフォーマンスキットは7R向けには販売されていないので、VWとしてできればハルデックスの動作設定メニューを持たせ、数モード搭載しておいてドライバーが選択できるようにしてほしかった。(どうやらコーディングでは選択できるようではある)
ACCは自動運転レベルの2相当くらいはサポートしているようだが、前車が右左折したあとの加速が極めて緩慢であるし減速から加速へ切り替わるタイミングも遅すぎる。再加速時の緩慢さは酷く、アクセルペダルを踏んでも思うように加速をしてくれないためもどかしさがある。前走車の右左折を過ぎたあとに一定の遅延を持たせてから再加速の制限を解除してしているのだが、その時間が長すぎてクルマの流れに合わない。さらに前走車が信号待ちで停止しているところに追いつくとき、ACCはこの停止している前走車を認識しないことが多く、気を抜くことはできない。もちろん自車が先頭車で信号停止するときには全く認識しない。このあたりはドライバーの指向に合わせられるようにDiscover proに設定メニューを設けるべきだし、前車の認識能力をもっと高めるべきであろう。
次に車内のインテリアランプをLED化したのはよいが暗すぎるし交換もできない。バックランプも暗すぎるしこれもアップグレード不可である。加えて"R"の特徴としてフォグランプも設置できない。次には、多くの設定機能が本来は内蔵しているのに専門ショップに依頼したり特別なツールを用意してコーディングをしないと利用できない。なぜそれらを隠さねばならないのか理解できない。せめてディーラーサービスではこれを設定できるようにすべきである。昨今ソフトウェア制御技術が進んだことで様々な設定を行うことができるようになった。この特徴は単にクルマの開発者がセッティングを行うために役立っているとは思うが、これからのクルマのあり方としてオーナーがクルマに合わせるのでなく、クルマがオーナーの求めに合わせてフィットさせることができるのである。コーディングは本当に勿体ない隠された機能と言える。
デザイン

5

誰が見てもゴルフだと思うデザインで、しかも昨今の日本車に見られる奇抜な顔でなく整っているところが良い。コックピットのパネルデザインは保守的だが自分はこれが好きなのでOK。国産車などではタブレットをそのまま取り付けたような情報パネルがあるが、それではまったく品位がなくデザインの工夫が全く見られない。シートもショルダーを受け止めるデザインは今風だが、サイドを調整できるようにして欲しい。またせっかくなので助手席も電動にして欲しい。
小さな事ではあるが、インテリアの窓枠下トリムのクッションが前席だけになってしまった(6Rでは前後席)。しかも前席のトリムもクッション材は薄い。こういう点でもコストを抑えている。
走行性能

5

求められればキリがないのがパワー感。これで十分とは言いたくないが九割のオーナーはおそらく310psの馬力、コーナリング、扱いやすさなどで満足を感じていると思う。あとはハルデックスのプログラミングをもっと後輪側にトルクを配分して、高速道走行時や減速時、低μ路での加減速などで後輪への配分をより強くして欲しい。
乗り心地

5

スポーツ4駆なのでちょっと硬めの足回りは仕方ないかなと思う。特に暴れることはないし、敢えて足回りを変えたいとは思わない。静粛性に関しては街中のVWカーショップでサウンドアクチュエータという項目のコーディングをOFFにしてもらうことをお勧めする。ゴルフ本来の静粛性はドライバーの疲れを和らげてくれると思う。本当に静かで強力な走りを見せてくれる。ゴルフRのオーナーにも静かに走りたいと思う人はいるのである。バリバリに走りたい人向けにはゴルフ中最も豪華な装備は必要ない。走りに徹した機能だけに絞って、安価なモデルとして提供すると良いと思う。
積載性

3

積載性に関しては特に印象に残る点はなく、普通の3ボックスだ。さらに4WDであるためか荷室の床面が少し高くFFのゴルフよりも積載力は低いと思う。さらにスペース的な問題もあると思うが、ハルデックス車にテンパータイヤというのはどんなものだろう。応急でもなるべく普通のサイズに近いタイヤを収納できないものか。
燃費

4

もともと燃費を犠牲にしている"R"なので購入時はまったく考慮しなかったが、前車で乗っていたゴルフ6Rにくらべ格段に向上しているのを知って嬉しく思った。ゴルフ6Rでは平均9.5km/㍑、最高でも11km/㍑だったのだが、7.5Rに乗ってみると平均でも12km/㍑、最高で14.5km/㍑も走ってくれる。まあ郊外に住んでいるので燃費には有利な場所ではある。ちなみに家族が乗っているポロ(6C)では平均17km/㍑、最高24km/㍑ととんでもないエコなのでとてもかなわないが。
価格

3

ゴルフといっても"R"では価格も例外で、かなり高いと思う。6Rは殆ど据え置きだった(と思う)のに、7R登場時にくらべ7.5R最終に至るまでおよそ80万円近くもの値上がりである。どう見ても価格価値観的には下がる一方だ。他の外車たちも値上がりは大きく、新規登録車の1/3以上が軽自動車であるという日本の国内事情に乖離した動向である。"R"はゴルフシリーズ中最上位のグレードということもあって、機能・装備は満載に近いため特にオプションというものはない。自分はこのクルマをレースに持ち込む気は無いので、できれば本国のモデルにはある電動サンルーフを設定してほしかったが。
なお非純正のパーツ類については、日本国内でも有名なVW専門店やサイトにより社外パーツは充実しているし、ネットのおかげでeBayなどでも相当数のパーツが販売されているので困ることはない。ただ従来に比べなかなかパーツを組み込みにくいデザインになってきたのも事実。
故障経験
特にディーラーに入庫しなければならないような故障の経験は無く、品質は安定していると思う。ただソフトウェア化を大幅に導入したゴルフ7であるゆえに細かい部分でバグらしい変な動作をすることがある。
これは故障ではないのだが心配すべき重要なことがある。それはDiscovery Proのナビゲーション・アップデートのことである。家族が利用している2015年式のポロ(6C)だが今年でナビのアップデートが終了されてしまった。クルマ自体はものすごく元気で調子が良く、ほとんど不満はないのだが、地図が新しくならないと今後不自由が予想される。ゴルフの場合Discover Proはクルマの機能設定などとも深く関わっているため、これを取り外すことはできない。つまりクルマが廃車されるまでつきあわなければならないのである。従ってポロと同じくあと数年でクルマが元気なときにナビを使えなくなってしまうというのは大きな不満材料になることは必死である。それをたとえAirplayなどがあるからあとはスマホかタブレットでやってねというのは数百万円も支払わせたメーカーとしては無責任だと思う。
今後ゴルフ7の中古車は増えると予想されるが、ナビが古いままで新しくできませんとショップに言われたら買う気がスポイルされることは間違いないであろう。

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