フォルクスワーゲン ゴルフ R 「最高バランスのメガハッチ。ただし・・・。」のユーザーレビュー

最高バランスのメガハッチ。ただし・・・。

2016.9.1

総評

エコカー＆ミニバン以外は車にあらずとされる日本において、メガハッチ（しかも6MT）を導入してくれたVWJには感謝したい。

Golf　GTIとはもはや別の車。Dの人も、これをGolfとは呼んでいなかった。

しかし、ハイレベルでまとまり過ぎているためか、自分のシフトワークの悪さが足を引っ張っているのがよく分かる。

算数国語理科は95点なのに、社会だけ70点だけ取ってしまった子のような感覚。70点でも十分合格点なのだが、他が高得点なので足を引っ張っている感が否めない。

ここにMTをDSGに換装することによって、ミッションを95点にすることができる。今まではマニュアル至上主義で生きてきたが、このレベルのマシーンを余すことなく引き出すには、もはや人力のシフトワークでは無理があるのではないだろうか、とさえ感じた。

最後に、「R」の一番のネックは値札にあると思う。550万も出せば、中庸でなくてもそれぞれの個性が輝くユニークなモデルを手にすることができる。

このクラスのハッチがMTで乗れると期待していたが、いざ実際に乗ってみると、MTでは扱いきれないし、「R」の性能を引き出せるステージも日本にはないことも事実。

「ミッションカーで汗をかきたいが、普段使いもしたい！」という私のような、ちょっと運転が好きレベルのドライバーであれば、3ペダルの意義を感じられるNDロードスターと、「R」譲りのシャーシを備えるノーマルGolfの2台持ちの方が幸せになれるだろう。

マシーンとしては最高点だが、自分で乗ることはないので4点。「R」のDSGモデルに乗れば印象も変わるかもしれません。次の機会を楽しみにしています。

満足している点

現存するメガハッチにおいて、「R」を凌ぐバランスを持ち合わせたマシーンはないでしょう。

4motionによるBMW　M2を超えるトラクション
EA888エンジンはメルセデス　AMG　A45のように騒がしくないが非常になめらか
フロントの軽さはAudi　RS３よりキレるハンドリングを提供する
可変式サスペンションはルノー　メガーヌRSから乗り換えたら高級セダンのよう
それに加え、基本Golfな控えめなエクステリア。

こんなにハイレベルなメガハッチが存在するんだなぁと感動した次第であります。

不満な点

遂にMT車を日本導入ということで期待していましたが、肝心のミッションはちょっと微妙。

卸したての新車ということもあってか、引っ掛かりの多いミッションフィールにはガッカリ。ガチガチ入るミッションなので、高速なシフトチェンジもできそうにありません。

また、クラッチミートの位置がかなり手前に設定されており、慣れるのには時間がかかるかも。ミートしたかなと思ってガスペダルを開いても、タコメーターだけ駆け上がることもしばしば・・・。

非常にフレキシブルなエンジンのため、幸か不幸か何回転からでも加速できる。あまりシフトチェンジする必要がない。

プライスリストはこちら。Passatよりも高価とは・・・。

デザイン

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走行性能

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無駄のない走りとはこういう走りを指すのかと実感。同じ馬力に乗っているとは思えないほど、車が前に進もう進もうとします。四駆はズルいと思えるほど（笑）

Ward's 10 Best Enginesにも選ばれたEA888エンジンは逸品。直4とは思えないスムーズなフィーリング、レブリミットを超えて吹け上がるターボエンジンは久しぶりです。針落ちも非常に速く、ピックアップにも優れたエンジンでした。通常ラインナップのBMW製4気筒では到底太刀打ち出来ない逸品でした。

乗り心地

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ロールが抑えられ、非常にフラットな乗り心地。BMW M3から少しだけバネレートを少し落としたくらいの硬さです。KW　DDCのsportモードくらいかな。要するに、街乗りでは硬い。家族で使えなくは・・・ないと言えばわかるでしょうか。フラットな路面で真価を感じるセッティングですね。

シートポジションが高過ぎるのも難点。後5ｃｍ低ければ、スポーツカー感覚を味わえると思います。

積載性

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トランクルームの広さは、このセグメントのベンチマークであるGolfと同等。後部座席もアレンジできるし十分です。

燃費

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300psの4WDにしては満足。
回せばそれなり。
STIやランエボの時より良かったかと。

価格

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故障経験