必要充分
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現行型を借りて1000km走ってきました。(高速9割)
以前試乗した1.3Lでも、動力性能もハンドリングも乗り心地も、残念ながら積極
2011.5.25
- 総評
- 必要充分
:
現行型を借りて1000km走ってきました。(高速9割)
以前試乗した1.3Lでも、動力性能もハンドリングも乗り心地も、残念ながら積極的に評価できるまではいかなかったので、借りた個体が1L、しかも3気筒であることを知って、期待値は正直高くはありませんでした。ところが実際長距離を走ってみると意外や意外。
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- 満足している点
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・CVTが賢いのか、自然なピックアップ感。
踏んだだけ加速してくれる。加速しない軽NAのCVTとは違う。必要にして十分な加速である。(ただし、100km/hくらいまで。それ以上では踏み込んでもなかなか加速せずに音がうるさくなる印象だ。)
・ボディがエンジンより勝っているという感じ。うるさく振動が大きいはずの3気筒エンジンの存在を、アクセルを踏み込んだ時以外は煩わしく感じない。巡航時なんて静かなもんでした。
いつもボディワーク・サス能力をチェックする段差のある道を通っても、サス容量はギリギリな感じがすれども、ボディが下品な振動を抑えてくれるというイメージだ。
・レーンチェンジやワインディングで前が意外と粘る。硬く突っ張るわけでもないのにロール少なくグラリと来ないのだ。気持ちいいし安心感も大きい。全グレードにフロントスタビライザーが標準装備されているというのを知り合点がいった。
・そして一番気になった燃費。
行きは時間があったので、高速道路では追い越し車線をほぼ走らず、流れを妨げない範囲でアクセルの踏みこみをセーブした。結果満タン法で23.2km/L。やるねヴィッツ1L。(ただし、帰りは追い越し車線を積極的に走った結果、16.9㎞/Lまで低下。やはり小排気量での高速巡航は、余力がなくうるさいし燃費も急激に低下する。)
・高速で気になるドアミラーの風切り音が小さかった。軽はもちろん他のコンパクトカーと比べても小さく感じた。形状のせいだろうか、見た目もイイ。
・ワイパー。
1本ワイパーはコストや重量を小さくすることができる。さらにウオッシャー液の出方が意表をついている(ブレードの根元から平行に出る感じ)。液を効率よく拡げられるスグレ物だった。
・一体型ヘッドレストなのに
高さも方向も適切で、しっかり後頭部を支えてくれる。コストや重量を考えてもスグレ物だった。
・ラゲッジ長が145㎜拡がった。狭いと言われた先代の弱点を克服した形だが、後突安全性も上がったのではないか。
・デザイン
写真で見ると線が多くてカッコ悪くみえるが、実車は、サイドもフロントも立体的で塊感があって、私は好きだ。
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- 不満な点
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・前述したが高速燃費が悪い。
・前述したが高速時の加速が弱い。
・加速時のエンジン騒音。ボディがしっかりしているせいか、軽NAほどではないが、やはり3気筒エンジンだなあと意識せざるを得ない。でも、乗っていても疲れは意外に少ない。IQの3気筒で感じた振動も気にならなかった。年を経て、進化を実感した部分でもあった。
・他のコンパクトカーと同様だが左上のワイパー拭き残し部分が大きい。右前方ほどではないが、それでも雨天時の死角の大きさには気をつけなければならないと思う。
・内装が安っぽい?
確かにプラスチッキーだが、車を運転している限り、内装などに目が行くわけもなく、ここにコストをかけなかったトヨタの判断を別に金もうけ主義などという気には私はなれない。逆に、唯一触るハンドルは握り心地がよく、満足感は高い。
・安全装備。
このグレードは、VSCやカーテンシールドエアバッグが付けられない。これらが標準装備でないと目の色を変えて批判してくる人物もいるが、日本ではこれらの必要性への認識がまだ低く、付いてなくてもより安い車を選ぶ傾向があるから、しょうがない部分もあろう。私は数万円の出費を惜しむつもりもないので、たとえオプションであっても構わないから設定してほしかった。このままでは人命軽視の印象を与えてしまう。
・後席が狭い。
広くなったというが、頭周りはまだまだ狭い。長距離では4人乗車でもきつそう。
まとめ
飛び抜けた長所は目につかないが、高速を飛ばさないなら全然OKだった。それ以外の様々な場面では必要にして十分なコンパクトカー、まさにベーシックカーだった。
そうなると同じエンジンを積み、同じ形式の足回りを持ち、60㎏軽く、数万円安いパッソとの違いが気になってくる。実際に乗り比べたくもなった。
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- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験