誠に薄味
欧州を意識してゼロからダイハツ主導で開発しヒットした先代ヴィッツに対して、今度はトヨタがかなり関与して開発されたモデル末期と思われる現行モデ
2009.2.26
- 総評
- 誠に薄味
欧州を意識してゼロからダイハツ主導で開発しヒットした先代ヴィッツに対して、今度はトヨタがかなり関与して開発されたモデル末期と思われる現行モデルの社用車の1.0Lとレンタカーの1.3Lを運転する機会がありました。
誤解を承知で言うなら、トヨタのベーシックカーですから、いわば日本車の標準レベルといっても良いと思いますが、さすがにモデル末期という状況を考慮しても、残念な出来でした。
そこでヴィッツは運転する楽しみも希薄なので、私がヴィッツを選ぶ理由は経済性やエコしかありませんから、迷わず1.0Lのアイドリングストップ仕様にします。
- 満足している点
- スタイリング
先代を発展させるまでには至っていませんが、個性は認めます。
ちょうど良いサイズ、広さ。
ただし、トランクは二重底などの小技を駆使しつつも狭い。
リヤシートを前にスライドして後席を狭くすれば多少は拡大しますが。
ちょうど良いエンジン
通常の走行では1.0Lで困ることはないでしょう。1.3Lの必要性はあまり感じませんでした。
また高速道路のフラットなところでは1.0Lでも追い越し車線を十分いけますが、確かに1.3Lのほうが余裕がある分、楽かもしれません。
どちらのエンジンも適当に静かで適当にスムーズなただの発動機でしかなく、1.0Lのほうがこの排気量でこれだけ頑張れるんだと感心できる以外、印象の残らない黒子のような存在です。
安全装備
カーテンエアバッグ標準装備は評価します。
- 不満な点
- センターメーター
先代と違い真正面にメーターが向いていて、常用域の速度や回転数を視認するのに視線をかなり左下に移動しなければならず、非常に見づらい。
ということは左ハンドルなら逆に見やすくなる筈で、右左ハンドル共用できるようにした、しかも輸出用をメインに考えたコストダウンの為でしょうか?
操縦性
ただ軽いだけで中高速でふらふらしたステアリングは1.0Lと1.3L共通です。
路面からのノイズや振動、突き上げを遮断することを重視した為、大切な情報(路面の状況やタイヤの状態など)に検閲がかかりすぎ、運転していて不安になります。
そのため、意外と力任せの雑で乱暴な運転には追従しますが、ワインディングのコーナーをトレースするような繊細な運転には向きません。
オートマチック
1.0L
普通の日本車にある、シフトショックを嫌いトルコンを滑らせルーズに変速するトルコンATです。
このATは坂道の制御が入り、エンジンブレーキがかかるはずですが、体感できませんでした。しかしSレンジにすると多少各ギアをホールドしてくれるので、走りやすくなります。
1.3L
ご多分に漏れず、アクセルを踏み込むとウオーンと唸って変速を始め、何となく加速するCVTでした。やたら変速するは、その間は加速しないはで、テンポよくリズムにのった運転を難しくしているように思えます。
またこのCVTも坂道で制御が入りエンジンブレーキを効かせるらしいのですが、これまた効果は体感できませんでした。同様にSレンジがありますが、変速し過ぎを押さえてくれるだけましになります。
乗り心地
路面からのノイズや振動、突き上げを遮断することだけに気を使ったために、常にボディが上下にうねっているような感触が付きまとうのも1.0Lと1.3L共通です。ですから極低速ではフラットなように感じますが、速度が上がってくるにつれて頭が揺すられるのが気になりだします。
静粛性
測定すると静かかもしれませんが(しかも低中速あたりまで)、頭がぼーっとするような低い音が車内にこもる。
居住性
柔らかいだけで腰がつらいシート。
リヤシートは頭上を確保するため座面の厚みが薄く、フロントに比べ乗り心地が良くありません。
安全装備
後席中央ヘッドレスト+3点ベルト、ESP未装備は相変わらず。
ただ、リヤヘッドレストを伸ばさないと背中に当たり気持ち悪いのは、ある意味良心的。しかもしっかり後頭部まで伸ばせて丈夫そう。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験