トヨタ MIRAI のみんなの質問

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なぜ日産や三菱って
あんなに電気自動車(EV)に固執するのでしょうか?

正直、バッテリーの分野で
余程の技術革新が起らない限り流行らない気がしますし
燃料電池車(FCV)の方が次世代車として現実的な気がするのですが...

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ベストアンサーに選ばれた回答

お疲れ様です。ミスター高圧ガスと申します。

現実的なという意味では、FCVよりもEVの方が今の時点ではまだ良いと考えるべきです。
質問者さんはどうも学生さんのようですので、「技術的リード=現実的」と考えられているようですが、普及していくという観点では、コストの問題がつきまとっていきます。航続距離という観点では、FCVの方がEVよりも勝ってはいますが、車両コスト、インフラのコストという面ではFCVは全く話にはなりません。

【車両】
現時点で、世界中で一般販売しているFCVはトヨタ自動車のミライだけです。現時点での生産能力は1日5台、車両価格は723万円です。量産していないから量産すればコストが下がるだろうと考えているかもしれませんが、量産してもコストがあまり下がらない原因がキチンとあります。
その問題の一つは、水素と酸素の化学反応を促進させるために用いてる触媒に白金を使用していることです。白金は市場で1gあたり4,500円~5,000円で取引されています。ミライでは50gの白金が使用されているようですので、白金だけで材料原価が20万円はくだらないことになります。
次に高コストの原因が、ミライで使用している「圧縮水素燃料装置用容器」、つまり燃料タンクです。こちらは、プラスチックライナーにFRPの繊維を巻き、さらに炉で焼き固める製造方法を採用しています。1日に製造できる容器の数が10個程度で、ミライには1台につき2個ずつ搭載しますので、現時点ではここがボトルネックになっています。容器にしても材料+製造コストで100万円もするといわれているので、おいそれと製造原価が下がるのは今のところ難しいでしょう。

【インフラ】
インフラとしての水素ステーションは1軒あたり4~5億円ほどの建設コストがかかっています。こちらもたくさん作れば安くなると思っているかもしれませんが、車両と同様においそれと安くならない理由があります。
一番大きな理由は、水素脆化による設備に使用する材料が法令上限定されていることです。水素は、圧力が高まれば高まるほど鋼材に侵入し、鋼材中の炭素分と結合しメタン(CH4)を生成します。このメタンが鋼材中で発生すると鋼材に亀裂が入り、鋼材を劣化させます。これを水素脆化といいますが、水素脆化を起こすような材料は水素ステーションでは使用できません。そのため、SUS316Lをはじめとして水素脆化を起こしにくい材料のみが、限定的に使用可能となっています。
また、例えばSUS316L一つをとっても、材料の成分中に占めるニッケルの割合が指定されているので、JIS規格のSUS316Lならば何でもOKというわけにはいきません。材料も特注になるため通常の材料に比べて100倍ほど材料原価が高くなっているものもあります。
水素のこの性質は変わらないので、この水素脆化に対応できる高強度の材料開発が材料原価を下げるためのポイントとなります。

ちなみにEVステーションですが、1箇所の建設コストは300万円~1,000万円程度です。1軒あたり4~5億円もかかる水素ステーションよりもはるかに安いのはEVにとっては非常に大きなメリットです。
また、水素ステーションは高圧ガス保安法の法規制がかかるので、設計~申請~許可~建設~完成検査~試運転~運用開始まで約1年かかります。東京~大阪~福岡までの都道府県でも1年間で5軒も建設している都道府県はほとんどありません。
仮に各都道府県で年間5軒。5軒×47都道府県=235軒で1年間にこれしか増えません。全国で30,000軒といわれるガソリンスタンドが水素ステーションに全部置き換わるにしても100年以上かかる計算になります。
EVステーションは現在のところ7,000軒とも10,000軒ともいわれています。インフラの整備状況でいえば、水素ステーションなど話になりません。いくらFCVの性能がよくても、燃料を入れるところがなければ宝の持ち腐れです。

トータルで見れば、FCVは使えるようで使えないものであることが、これらの数字から見てもよくわかるかと思います。

余談ですが、水素ステーションでは、水素を70MPaに圧縮するために低圧の圧縮機、高圧の圧縮機の2種類の圧縮機を保有しているところが大半ですが、動力としては100kWのモータで駆動します。水素を充填するために、これだけ電気をバカ食いする設備を使うんですね。水素ステーションを運営していくにも年間で4,000万円もの経費がかかるともいわれています。閑古鳥が鳴いている水素ステーション。体力がなくなれば、営業できないのはいうまでもないでしょう。

結論から言えば、研究レベルでいえばFCVの方がいいのですが、普及コストまで考えればEVの方に軍配が上がるでしょう。現時点では、国内だけでなく海外でもFCVに参入してくるメーカーが少ないのはご承知の通り。トヨタ自動車が特許を開放したのはそういう理由です。誰も使わない特許を持っていても仕方がないのです。所詮、車の性能がどれだけよくても、インフラがなければ宝の持ち腐れ。「車両」+「インフラ」の両方がセットで初めて普及していくのです。そのあたりはトヨタ自動車の読み間違えだったと思いますね。

その他の回答 (10件)

  • FCVよりPHEVのほうがインフラも充実してるのでこれから益々増えていきます。
    EVも航続距離を伸ばす研究開発が進んでるようだし
    非接触充電が可能になれば、今より数倍便利
    FCVは安倍首相が東京五輪の目玉でやりたかったろうが、新国立競技場でも
    振出しにもどしたぐらい。
    国が数もでない水素インフラに税金からだすこともそのうち反対されたら
    インフラ整備されなきゃ買った人にとっては騙されたってことになりませんか

  • 既に高機能型のバッテリーが開発されており、実用化への実験が始められており、そのバッテリーが出てくると航続距離は1000キロメートルとの事で、おそらく、実用化の段階で、バッテリー交換方式が出てくると思います。そうなるとFCVは水素価格がガソリン代と問う程度と言う事ですが、ガソリン代が安くなると採算に合わないので、維持費が高くなる。トヨタがFCVの技術を全面的に開示していますが、どの自動車会社も付いてきていないようですね。FCVを扱っているのはトヨタのホンダだけで、ホンダはリースのみの扱いになっていますね。FCVははやらないと思いますが。

  • おっしゃるとおりです。
    EVにこだわるOEM(自動車会社)は,売れるハイブリッド技術への投資を,当面節約したいからです。もちろん資金的に余裕があれば,EVよりHV(ハイブリッド車)に投資をし,営業利益をあげたいのです。

    ●電池は?
    リチウムイオン電池は,約15年間に出力密度が5倍,エネルギ密度が3倍に増えました。化学製品でこのような進展をとげたものはありません。世界中の研究者の努力により,画期的な性能向上が実現したのです。
    しかし体積エネルギ密度は,ガソリンに比較して,1.8~2.1%しかありません。このためEVには,下記の問題があります。

    (1) 車両コストが高い … 電池が1kWh=5万円くらいしますので,20kWも載せると100万円のアップになります
    (2) 走行距離が短い … エアコンを装着して高速道路を走行すると,夏季では150km,冬季は100kmです。このため東京~大阪へ行こうとすると,数回の充電が必要になり,長距離移動は現実的ではありません
    (3) 充電時間が長い … EVの走行距離を伸ばすため,電池容量を増やす努力が続いていますが,同時に充電時間も長くなっています。日本は電圧200Vまでしかつかえないチャデモ方式を採用したので,欧米に比べて2倍の充電時間が必要な状況になっています。もちろん急速充電方式をつかえばよいのですが,電池寿命へのダメージが大きく,毎日,使うことはできません
    (4) インフラ … 高速道路のサービスエリアには,充電スタンドが整備されてきました。しかし急速充電でも20~30分間かかります。このため別のEVユーザが充電していたら,その待ち時間のため,旅行時間がさらに長くなることになります。燃料チャージ時間は,ガソリンスタンドの5~10倍かかりますので,ガソリン車と同規模の普及がなされると,現在のガソリンスタンドの5倍以上の設置が必要になります

    ●新しい電池は?
    現在のリチウムイオン電池では,限定的な走行条件でないと,成立できません。このため新しい電池が開発されています。たとえば全固定電池やリチウム空気電池です。特にリチウム空気電池が実用化すれば,上記の問題はすべて解決します。しかし電極への生成物付着などにより,あと10~20年くらいかかりそうです。

    またリチウムイオン電池の開発経緯を考えると,リチウム空気電池はより安全性が低い状態になっており,リチウムイオン電池より厳しい安全性がもとめられます。

    ●どうしてFCVを開発しているのか?
    FCVは燃料電池を使います。その燃料である水素の大半は,電気からつくられることになります。つまり一次エネルギは天然ガスや石炭や石油になります。これはEVと同じです。しかし効率で考えると,FCVは水素を生成するため,電気をそのままつかうEVより低い効率になります。だいたい30%くらい悪化します。特に炭化水素を利用したコンパクトなストレージ方式にするためには,この貯蔵方式変更だけで,燃料発熱量の30%くらいを消費する必要があります。

    このような不利な状況にもかかわらずFCVを開発するのは,EV用の電池の開発について,明るい見通しがないからです。先日,FCVを発売したトヨタは,このような新しい電池に対して,世界で最も熱心に開発しています。つまりトヨタはFCVだけを開発しているのではなく,EVと両にらみなのです。もちろんFCVの課題についても,どの自動車会社より知悉しています。ただいろいろなコストアップの要因については,現在よりもさらに低減できる見通しをもっています。たとえばFC(燃料電池)スタックにつかわれるプラチナですが,使用開始時の劣化要因をつきとめ,初期担持量を大幅に低減しています。今後もさらに低減していくでしょう。またCFRPの燃料タンクもマスプロにつかう製造方式をBMWとの情報交換で進展していますので,早晩,解決するでしょう。

    残る課題はインフラです。エネルギ効率をすこし悪化しても良いのであれば,前述した炭化水素へ混ぜる方法がもっとも実用的です。これなら現在のガソリンスタンドと同じ供給方法が使えるからです。つまりガソリン,軽油以外に,もうひとつ燃料が増えるだけになります。

    よくトヨタがEVへ対抗すべくFCVを出したとの報道がありますが,とんでもない間違いです。EVに一番熱心であるのもトヨタなのです。ただEV技術は,HV技術にほとんど含まれますので,HVでコストを下げる努力を続ければ,現在よりもさらに優れたEVができると考えています。たとえばモータやインバータの技術や製造技術についてみると,トヨタが圧倒的に優れています。特にSiCが実用化すれば,トヨタの優位性はさらに明確になりますので,ダントツに優れたEVがつくれるはずです。このあたりはパワー素子の動向をみていれば,すぐにわかりますが,あまり報道されていないのが現実です。

    ●残る課題は一次エネルギ
    現在,石油価格が下がっているので,貿易収支は黒字になっていますが,3.11以降,日本の貿易収支はずっと大幅な赤字でした。つまり我々の働いて得た利益はすべて海外に流れている状況でした。これを改善するには,太陽電池などが普及すれば良いのですが,買い取り補助金で普及しているだけなので,ドイツのように補助金中止(2017年)になれば,日本の太陽電池の普及はストップします。そうなると,みんなが嫌っている原発をどうするかという問題に直面します。報道では,原発がなくても電力は余っているということになっていますが,企業向けの電気価格は3.11前の約2倍になっていますので,産業の空洞化,つまり海外への工場移転が現実的な課題になっています。

    この一次エネルギの問題が片付かないと,EVもFCVも絵に描いた餅です。

    簡単ですが,ご参考になれば幸いです。

  • 世界の流れはむしろFCVよりEVじゃね?ってなってきてますが。
    FCVは共同開発という保険を掛けながら、ず~っと様子見のままというメーカーがほとんど。

  • HV、PHV、FCVの開発競争に出遅れて他社に特許とられて敗れたからです。
    国内ではトヨタとホンダはとっくの昔にEVを見限って30年近くFCV開発していましてたし、
    三菱はPHVもやっておりEVはあくまで配送・巡回用途の超短距離輸送車両に限っています。

    開発競争に完全に敗北した日産はEVに固執するほかなかったのです。
    日産のFCV開発など聞こえてきませんし。

  • それぞれ、工場に投資をしてしまったから。電池の量産用や、車両の製造ラインを新規に造ってしまっています。

    他のメーカーは、EVに関してはまだまだ実験室段階です。

    これから5年くらいで、自動車の車載用電池は劇的なイノベーションが起こりますよ。電池容量の増大とコストダウン、充電時間の短縮…と。

    プリウスだって初代、初登場してから最初の5年くらいは赤字でもあり、ハイブリッドはバカにされ続けていました。こんな物が売れるワケが無い、と。

    それを作り続けて、今があるわけですから。売れなくても、社会的責任として作り続けることに意味がある場合があります。

    リーフが登場したのは2010年、今年で5年目でありここからEVが巻き返すかもしれませんよ。

    回答の画像
  • 詳しいことは知りませんが、例えば三菱ですと、家電分野や重工業など、様々な優れたノウハウを持った大企業です。

    三菱は家電用エアコンの分野でも、家電分野と重工業分野の両方から商品の開発や販売をしています。

    三菱は、従来の機械的な自動車では他社には勝てませんでしたが、電気的な自動車では、案外成功をされるかも知れませんよ!!

    日産の電装品も、昔から三菱系と仲良しでしたし。

    家電製品が韓国に喰われように、先々大どんでん返しになるかもよ!!

    先の事は、誰にも分かりませんから。

  • >固執
    今までの研究開発費無駄になるでしょ。
    継続しておけば、普及した時に覇権が握れるわけで。

    >燃料電池車
    FCEV開発してるけどね。

  • 気がする程度で止めてたら研究にならないし、新規事業分野の開拓にもならないですよね。

  • 仰る通りでしょう。5分程度で充電出来る、急速充電システムが開発されない限りFCVに負けるでしょうね。現在はまだ自動車燃料用の水素の値段は千円/Kg程度で販売されていますが、工場等の実売価格は200円/Kgですから、普及すればまだまだ安くなります。EV車は販売開始されて結構経ちますが、今の普及具合を見れば政府の力の入れ具合も大体分かりますしね。

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