男の真ん中でいたいが難しい
外見は、フロントグリルのXのマークがペケに見えて、あたかも自己否定しているようで残念でなりません。また、FR特有のサイドか
2013.4.15
- 総評
- 男の真ん中でいたいが難しい
外見は、フロントグリルのXのマークがペケに見えて、あたかも自己否定しているようで残念でなりません。また、FR特有のサイドからみた流れるようなボディラインがないのも車の特性を生かしていないようです。更に重厚感も感じません。世界のトヨタをもってしてもオシャレという部分では、難しい面があるのでしょうか。
内装は、トヨタ車らしく一見するとそれなりにまとまっているのですが、木目調パネルと合皮の品質がこの車の長所を吹き飛ばしてしまいます。レクサスと差別化を図る必要があるのはわかるのですが、木目まがいにこだわらず、ピアノ調やカーボン調、あるいは本木を使って、内装の作りの良さを長所にしてほしいです。車の基本設計部分はすばらしいのですから。
エンジンは、さすがにすばらしいですね。音も静かですし、燃費もそこそこに良いですし、トルクも必要十分にあると思います。
ただ、変速機とのマッチングがいまいちのような気がします。キックダウンが起こりやすく、エンジンの回転があがりやすいのです。ここはもう少し改良していただきたい部分です。
乗り心地については、四輪独立懸架で形式もプレミアムブランドと遜色ないはずなのですが、低速時でのダンパーの動きがにぶいようです。この辺もクラウンとの差をつけるために意図的にこのように設定しているのか不透明ですが、同じプラットフォームを使っている訳ですから、クラウンと同じ最良のものにしてほしいですね。
ブレーキは、高いグレードではないので、片押しキャリパーの四輪ディスクですが、遊びの部分が多く、踏力に応じてリニアに聞く設定ではないようです。マジェスタなどは、エレキブレーキ(ブレーキバイワイヤ方式でトヨタが世界に誇れる屈指の技術ですね。)で遊びも少なく効きも十分なのですが、ブレーキはクルマの中で一番重要なのものですし、トヨタの中で高級グレードに位置するマークXのブレーキもマジェスタと同等のものを使用してほしいです。
私は、日本が誇る世界のトヨタの高級車として考えた場合に、世界に誇れる特徴がこの車にないことが残念です。ただし、そこそこお得感が高い車というのが私の総評です。
- 満足している点
- ・エンジンのレスポンスがすばらしい。トヨタのツインカムエンジンの世界的な進化は、トヨタが黎明期から研究・開発に頑張ってきた成果であり、エンジニアの努力と技術の結晶だと確信しました。それに滅多に故障しないことは、トヨタのみならず、トヨタに関わる部品サプライヤーの方たちの技術の高さを証明していると思います。
・長距離を緊張感なくリラックスして乗員全員が移動できるための足回りのふわふわ感と遮音性の高さ(車を「やすらぎ」というキーワードで捉えた場合、遮音材と足回りブッシュ類のセッティングは、トヨタが世界一ですね)
・シートベルトの素材の品質の高さとはめ易さ(車に乗る際に実は一番重要な部品であり、最初の行為なのですが、トヨタはそういう所までに気が配れます。なぜ、世界一の大メーカーになれたのか、シートベルトを見て一つの理由が見えた気がしました。)
・一番低グレードのものが、車両本体価格(244万円)で購入できること。V6エンジンでしかもサスペンションが4輪独立懸架(形式がダブルウィッシュボーン・マルチリンク)で、故障しにくい品質で、さらに、安全面から見ても横滑り防止装置、トラクションコントロール、サイドエアバッグが標準装備でのこの価格は、世界の他の自動車メーカーにはできません。さすがは世界のトヨタ。
- 不満な点
- ・Aピラーがねすぎていること。(視認性が悪いです。空気抵抗を減らして燃費をかせぎたいことはわかりますが、車は安全性が第一だと思います。)
・トヨタの高級車なのだから、キセノンランプは全車標準装備でお願いします。(夜道を運転すると明らかに視界が変わりますので)
・値段を低くするために、クラウンやマジェスタと共用できる部分をあえて外していること。(ブレーキ・ダンパー・シートは同じものを使ってほしいですね。それで値段が多少上がってもユーザは怒らないのではないでしょうか。)
・上記で述べましたが、特徴が全くないこと。(男の真ん中にいることは、個性を消せということですかねぇ~)
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験