国内では価値が薄いのが残念
試乗しただけですが。
国内では、軽自動車のほうが価格も税金も低いですし、フィット・ヴィッツに代表されるファーストカーとして
2009.2.27
- 総評
- 国内では価値が薄いのが残念
試乗しただけですが。
国内では、軽自動車のほうが価格も税金も低いですし、フィット・ヴィッツに代表されるファーストカーとして実用に耐えうるコンパクトカーがたくさんありますから、恐らく存在意義はあまりないかと思われます。
ただ、マイクロカーが優遇される欧州では、マイクロカーに三人で乗れることは画期的であって、個性を主張しながらも普通の車として使われることを想定しているこの車は、そういう点で、一部で言われているようなスマートの真似などではなく、全く新しいジャンルの車といっていいと思います。
国内では手が出しにくい車ですし、トヨタ車なので、フィアット500やスマートのように、キャラクターとして買うことも出来にくいかも知れませんが、これまでの車にはない存在感を持った車なので、気に入ったら気軽に買う、という買い方がいいかもしれません。
- 満足している点
- ・デザインに関しては、さすがに個人の主観であるのと、過去にこのようなコンセプトの車がないので、長所かどうかも自信がないのですが、やはりいい意味での異様さではないでしょうか。例えばスマートなどは、確かにサイズこそ車としては異例に小さいですが、フロントノーズの長さ、オーバーハング、全長・全幅の比率などは、意外と常識的な値を確保しています。むしろインテリア・エクステリアの奇抜な色の使い分け、個性的なライト形状など、小さいことを逆手にとって、車をキャラクター化し、それを売りにしているところがあります。対照的に、IQは色、細部の処理、どれをとってもこれまでのトヨタ車と大きく違いません。しかし、驚異的に短いオーバーハング、踏ん張りの利いた四輪、広い全幅などによって、形そのものからこれまでの車とは違った存在感を放っているのです。ある意味矛盾している気もしなくはないですが、技術面・空間効率がそのままデザインの個性につながっているという極めて稀なパターンの車なので、これはこれで素直にいいデザインではないかと思いました。
・パッケージングに関しては、素晴らしいの一言です。何より、この革新的な技術が他の車にも応用されることに期待できます。
・ハンドリングは良好です。3気筒特有の微振動や、意外と非力なことなど、ヴィッツクラスと比べると気になる点は少々ありますが、全幅に余裕があるので、コーナリングもある程度踏ん張りが利きますし、旋回性能も文句なし。マイクローカーをあまり意識させない内容です。
- 不満な点
- ・価格が高い。外見とは裏腹に、意外とまともな、普通の良く出来た車に仕上がっているので、出来れば新しい大衆車的な路線で販売して欲しかったかも、と思う。ただ、今後のIQの技術の応用などを考慮すると、妥協すべき点かも。
・全幅が広い。確かに室内も横方向の余裕がかなりありますが、日本においてはいくら全長が短くても、全幅があればメリットは大幅に少なくなります。慣れ次第ですが、駐車の時など、幅は普通のコンパクトカーなのにリアウィンドウが妙に近いので、逆に運転しづらいです。また、狭い路でのすれ違いはやはり普通のコンパクトカーレベル。
・プレミアムミニを自称していますが、価格が上がったための営業戦略か、不満ではありませんが、普通のコンパクトカー並です。ただ、デザインでうまくカバーされているためか、確かにどことなく高級感(未来感?)があります。期待して乗らないほうがいいかも。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験