トヨタ GRカローラ のみんなの質問

解決済み
回答数:
5
5
閲覧数:
280
0

FRベースの4WDとFFベースの4WDって何が違うのでしょうか?
ある程度本格的なスポーツカーならトルク配分を
0:10〜10:0?まで行けたりするのかな?2:8〜8:2ぐらいか?

そのくらいなら何が違うのでしょうな?

「みんなの質問」はYahoo!知恵袋の「自動車」カテゴリとデータを共有しています。

ベストアンサーに選ばれた回答

エンジン駆動では、前後トルク配分を前輪偏重から後輪偏重まで自在にコントロールできる車両はかなり絞られます。ご質問の趣旨に沿って記載していきますね。少し長くなりますが最後までお付き合いいただけましたら幸いです。既にご存じの内容ばかりでしたら申し訳ありません。

■ 前後重量配分

最初に前後重量配分から入ります。車両の頭が重たいと直進安定性には優れますが、そこからステアリングを切っても重たい頭が直進しようとしてコーナーの軌道が膨らむアンダーステアが出やすいです。また、ブレーキング時には前輪に荷重移動しますが、頭が重たいと後輪のグリップが使えずブレーキ性能は不利です。この点、FFはフロントヘビーなのでこの特性が出やすいです。駆動輪の上に重たいエンジンがあるのでトラクションには有利な反面、発進・加速時は前輪荷重が抜けやすいです。4WDにすることでその部分の欠点を補えますね。

逆にお尻が重たいと、コーナーの入口は気持ちよく向きを変えますが、コーナー後半でお尻が直進しようとしてオーバーステアになりスピンしやすいです。一方、ブレーキング時はしっかり4輪ブレーキになります。特にRRはリアヘビーなので、ハイドロプレーニングになりやすく雨の高速は要注意です。

その点、FRは前後50:50の荷重配分に近づけやすく、コーナーでのバランスはよいです。一方、重たいエンジンが前で、駆動輪は後というトラクションに不利なレイアウトです。後輪が不安定なのでドリフトしやすく、アクセルを第二のステアリングとして後輪のスライドコントロールで頭の向きを変えられます。これがFR信者を作り出しているのでしょうね。FRベースの4WDはトラクションが弱く後輪が不安定というFRの欠点を補うことになります。

それぞれ利点欠点ありますが、4WD車はベースとなる駆動レイアウトの素性を引きずりますので、FFベースの4WDとFRベースの4WDでは、上記の前後重量配分による影響は、運動性能の違いに大きくあらわれます。

■ 4WDの種類

次に4WDの前後駆動配分ですが、その前に4WDの大枠の区分を以下のようにしますね。

<4WDシステムによる区分>
エンジン動力の場合、4WDシステムは大きく分けて以下の5パターンになります。
・パートタイム式4WD
・センターデフ式フルタイム4WD
・トルクオンデマンド式フルタイム4WD
・トルクオンデマンド式4WD(アクティブ)
・トルクオンデマンド式4WD(パッシブ)

<駆動レイアウトによる区分>
フロントエンジンの4WD車については、駆動レイアウトは以下の3パターンになります。
・エンジン縦置FRベースの4WD
・エンジン横置FFベースの4WD
・エンジン縦置FFベースの4WD

■ 前後のトルク配分

<センターデフ式フルタイム4WD>
5種類の四駆システムのうち、「センターデフ式フルタイム4WD」は、エンジンの出力を一度センターデフで受けてから、前後輪にトルクを分配します。前後トルク配分は50:50が基本になりますが、最近はコーナーでの回頭性を上げるため、センターデフにプラネタリーギアを用いて後輪偏重トルクにするタイプも増えています(アウディ、ランクル、レクサスLS、スバルVTD-AWD等のエンジン縦置車)。また、エンジンの出力をセンターデフで受けた後、前後輪にトルクを分配しますから、そこに電子制御クラッチを組み合わせれば、物理的に走行状況に応じて前輪偏重トルクにも後輪偏重トルクにも変動させられます。例えば、アウディのエンジン縦置モデルは基本の前後トルク配分が40:60。最大で70:30〜20:80まで変動します。(注:センターデフ式フルタイム4WDの場合です)

<その他の四駆システム>
その他の4種類の四駆システムは、基本的にトルク配分の範囲が限られます。センターデフ式フルタイム4WDでない場合、例えば、前輪駆動べースならば、エンジン出力は前輪に直結しており、その前輪から後輪へトルクを分け与えています。
後輪へトルクを分配するクラッチがあり、そのクラッチが切り離された状態なれば、前後トルク配分は100:0です。後輪にトルク配分を最大に高めた直結状態で、物理的に前後トルク配分は50:50までにしかなりません。(後輪駆動ベースの場合は前後逆になります)。

■トヨタGR-Four

ところが最近は、FFベースのトルクオンデマンド式4WDなのにもかかわらず、前輪偏重トルクにも後輪偏重トルクにもできる四駆システムが登場しています。代表的なのはGRヤリスやGRカローラの「GR-Four」です。エンジン横置FFベースのアクティブ型の「トルクオンデマンド式フルタイム4WD」で、エンジンの出力は前輪で受け、そこから後輪にトルクを分け与えています。また、後輪へのトルク配分を制御する装置は、他の日本車と同様にジェイテクト製「ITCC」(電子制御カップリング)を使用しています。なのにどうして後輪偏重トルクにできるかというと、前輪と後輪のデフのギア比を変えており、後輪の方が速く回転するようになっています。

FFベースなので、ITCCの油圧を高めた直結に近づけるに従い後輪へのトルク配分が高まります。GRヤリスの場合は3段階になっており、基本フルタイム4WDを維持します。

ノーマルモード→60:40
スポーツモード→30:70
トラックモード→50:50

この3つのモードのうち、ITCCのクラッチの強さでは、スポーツモードが最も強く、ノーマルモードが最も弱い状態です。

実際にエンジン横置FFベースでありながら、前輪偏重トルクにも後輪偏重トルクにも駆動配分を変化させられる量産車はほとんどなく、GR-Fourはその先駆けですね。

■ 後輪偏重トルク

FF車の性能も上がり、前輪駆動でもよく曲がる車種が増えました。とはいえ、フロントヘビーで、加速も旋回も制動も全て前輪が負担します。その点、FRの前輪はシンプルに旋回と制動だけを受け持つことができます。そのことから、4WDの前後駆動配分においても、後輪偏重トルクとする方が、特にコーナリングに有利に働きます。具体的にはコーナーでの回頭性が上がりアンダーステアが出にくくなります。
先に登場したGR-Fourのスポーツモードもそれが狙いですが、エンジン横置FFベースで後輪偏重トルクというのは極めて数少ない設定です。その他のフロントエンジンの4WDで、後輪偏重トルクとなると全てエンジン縦置の車両になります。

  <FRベースの4WD>
例えば、FRベースの四駆の場合、運動性能を重んじる車種は後輪偏重トルクが一般的です。理由が2つあります。1つめは、既述の通り、後輪偏重トルクの方がコーナーでの回頭性がよくなる点です。2つめの理由は、構造的問題と重量バランスのためです。FRは前後重量バランスがよいですが、4WD化により前輪荷重が増えるのを極力抑えるため、また、エンジン縦置なので後輪は駆動しやすいですが、前輪を駆動させるには複雑な構造を伴います。できる限り軽量でシンプルな仕組みにしたいので、後輪に比べて前輪の駆動剛性が弱いです。これらの理由で、実は後輪偏重トルクの方が都合よいのですね。特にGT-RやBMWのX-Driveは、あえてフルタイム4WDとせず、通常はFRで困った時だけ4WDが助けるというFRと4WDの良いところ取りになっています(但し4WD時最大に前後=50:50までの駆動配分です)。

<エンジン横置FFベースの4WD>
現在世の中で最も多いタイプですね。少し前までは、ランエボなどエンジン横置のセンターデフ式フルタイム4WDもあったのですが、現在はトルクオンデマンド式4WDのみです。エンジン横置4WDの場合、燃費や重量やコストの問題で後輪駆動系が簡素なケースが一般的です。
先の説明の通り、前後トルク配分は100:0〜50:50が基本。GR-Fourのように後輪偏重トルクにできるものはかなり特殊です。

<エンジン縦置FFベースの4WD>
その他、スバルやアウディのエンジン縦置車は、FFベースなのにエンジン縦置です。前輪も後輪も効率的に駆動できるので、四駆に最も向いたレイアウトですが、FRよりもエンジンの搭載位置が前よりでフロントヘビーになりやすく、ハンドリングが不利になります。スバルは前後上下に小さい水平対向エンジンなのであまり問題になりませんが、アウディはアンダーステア対策に苦労していました。結果、後輪偏重トルクにして、トルクベクタリングを装備し、エンジンを少し後方にずらす対策をしています。
アウディのエンジン縦置車は「センターデフ式フルタイム4WD」で基本の前後トルク配分は40:60。最大で70:30〜20:80まで変動します。


FFベースとFRベースでは、前後重量バランスの違いで素性が異なります。また、トルク配分がFFは前輪偏重、FRは後輪偏重が基本です。前後の駆動配分がある程度融通効くのはセンターデフ式フルタイム4WDで、エンジン横置4WDで後輪偏重トルクにできるGR-Fourは特殊な事例になります。とはいえ、これがモーター駆動になると重量配分も駆動配分も自由自在です。

長くなり大変失礼いたしました。かなり端折ったのですが、長くなってしまいました。ご不明な点などございましたら追加でご質問いただけましたら幸いです。

回答の画像

その他の回答 (4件)

  • ざっくりいうと
    FRベースの4WDはエンジン縦置きでフロントトルクをゼロにできる。
    FFベースの4WDはエンジン横置きでフロントトルクをゼロにできない。かな。

  • エボ10は8:2→2:8リアルタイム可変だったかな…。コントローラー入れると9:1までいけたはず。(空転は多分無理)
    でも普段はフロントよりですね。
    そして左右も変化可能(対角線空転からも脱出出来ます)

    特性がFRよりかFFよりな動きです。(町乗りじゃわかりません)

  • FRベース = エンジン縦置き(前輪軸より後方)
    FFベース = エンジン横置き(前輪軸上、もしくは前方)

    要するに、まずは重心が異なります。
    センターデフのトルク配分は車種によって異なりますが、
    又、
    FFベースをリヤ寄りに配分しすぎたり。FRベースをフロント寄りに
    配分するのは、ややバランス良くない気がします。
    加速でスピンしたり。ブレーキの利きがシビアになったり。。

  • FRベースの4WDとFFベースの4WDって何が違うのでしょうか?
    FRベースの4WD
    センターデフ
    トランスファー
    などが必要

    FFベースの4WD
    ビスカスカップリングが必需

「みんなの質問」はYahoo!知恵袋の
「自動車」カテゴリとデータを共有しています。

あわせて知りたい

トヨタ GRカローラ 新型・現行モデル

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

※ 掲載しているすべての情報について保証をいたしかねます。新車価格は発売時の価格のため、掲載価格と実際の価格が異なる場合があります。詳細は、メーカーまたは取扱販売店にてお問い合わせください。

ログイン

中古車探しをもっと便利に

  • 中古車お気に入り管理
  • おすすめ中古車の表示

トヨタ GRカローラのみんなの質問ランキング

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離