今の日本では二度と現れないクルマ
5ナンバー、6MT、ハイパワーエンジン(リッター百馬力以上で、できれば自然吸気)、後部ドアがついている、高い快適性と
2012.1.27
- 総評
- 今の日本では二度と現れないクルマ
5ナンバー、6MT、ハイパワーエンジン(リッター百馬力以上で、できれば自然吸気)、後部ドアがついている、高い快適性と妥当な値段、良好な燃費。
これらを踏まえた上で、世界中で最も新しい車で最高のスペックといえば、ランクス、アレックス、そしてフィールダーしかありませんでした。これは現在でも同じです。当初フィールダーにこだわっておらず、ランクスかアレックスを狙っていたのですが、近くのディーラーにTRDオプション装備多数の黒フィールダーがあり、雪国田舎でこんなチャンスは滅多にない! ということで、即購入しました。私的には青色がよかったのですが……。平成13年式、6万5千キロ、総額108万円(本体88万)でした。都合により4か月ほど7万キロで手放しました。
歴代フィールダーの中でも異色の存在であるこのグレードの感想を述べてみたいと思います。
まず、E120系フィールダーの中でもトップグレードであると同時に、トップスポーティグレードです。シフト操作をして加速していくだけなら、ZZT231セリカ気分ですね。ただ、相当ギア比が低く、人によってはかなりの短所になるかもしれません。70キロでわずか2050rpmです。
また、カタログには足が固められているということですが……。私の車にはさらに白いTRDショックが入っていたようですが、サーキットで走らせる分には、横転するくらいのロールでした。それでも他のグレードよりは固いのでしょうね。
あと当然ですが、セリカと競合しないようにLSDは装備していません。限界域でのアクセル操作ですが、このパワーですので二割程度踏んだだけでホイルスピンです。まあ、LSD無しなので100キロ程度の中低速であれば内輪スピンだけで挙動には全く影響ありませんが。タイヤはチェコスロバキア(今はチェコ)の会社の、四本で1万円のやつ(ヴラヴリスっていうブランドだったか?)でしたので、その霞のようなグリップもやんごとなき挙動に影響していたのだと思います。
このクルマのひとつ前にジムニー(JA11V)に乗っていましたので、クルマの得意分野、快適性などが全く違い、ジムニーの理不尽とも思える不快さから開放されたため、私のカローラフィールダーの評価は不必要に高いと思います。なのでこのレビューは事実半分に見てくださいな。
以下、その他の主な長所短所を書いていきます。
- 満足している点
- 先述のように、E120系カローラの中でわりかし特別な存在。E111系カローラ・スプリンターGTの後継だと思います。
・このZグレードのみ、オプティトロンメーターです。後期グレードではメーター色が白になったのですが、やはり私は真っ赤っ赤の前期のほうが圧倒的にかっこいいと思います。なので、オーディオも発光色が赤の安い2DINで揃えました。
・エンジンはスポーツなのに、足は固くない。これって人によっては大きな長所。ノーマルのランエボでさえも、その性能を引き出しきれる一般の方が日本に何人いるでしょうか。信号発進やワインディング、それに高速道路ぐらいでは、速度や要求される限界が低すぎてランエボや三菱開発陣の方々がかわいそうですよ。どうせスポーツカーに乗っているのに一生モータースポーツやらないんじゃ、フィールダーに乗ってるほうが気分的に楽、というのが私の考えです。
・タイミングチェーンで、メンテナンスフリー。
・ZZE123は真の意味での、ハチロクの最後の後継。FT86なんて、ただのスペシャリティカーになってしまいました。ハチロクもフルノーマルでは、足はフニャフニャだが、エンジンはすごかった。そしてE80系カローラの派生車種に過ぎない。ほら、このフィールダーZと同じでしょ?
・2ZZは世界的に最軽量・最高性能の1.8リッター量産エンジン。4A-Gと比べ、パワー・トルクを凌いでいるのに、燃費は向上しています。さらに2ZZは1ZZから容易に載せかえられます。
- 不満な点
- このクルマのエンジン2ZZは、ハイオク指定です。たいていのハイオクスポーツと違って、レギュラーを入れるとぶっ壊れるということです。日産GT-Rと同じで、絶対にやらないように。本当の緊急時においては、深刻なデメリットかも。ここは考えてほしかった。スーパースポーツカーじゃないんだから。
・スペック的には中途半端で、強いこだわりがないと所有するメリットはないでしょう。
・カローラだというのに玉数が圧倒的に少なく、探すのに苦労するかもしれません。ただこの車の性格上、E111カローラ・スプリンターGTのように、下品に着飾った中古車はあまり見かけないことは私にとって長所でした。オーナーの年代による嗜好の違いが表れているようで、面白いです。
・エアロやカラードルーフレールは要らないと思いました。どうして日本は最上級グレードにいろいろ付けたがるのでしょうか……。そんな豪華装備は、最後まで購入者の責任に任せればいい。豪華装備を進んで買う、という責任感覚に。
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