スズキ エスクード 「オールグリップに本格ハイブリッドの組み合わせ」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

一条 孝
一条 孝(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
3
走行性能
3
乗り心地
4
積載性
4
燃費
4
価格
5

オールグリップに本格ハイブリッドの組み合わせ

2023.6.23

年式
2015年10月〜モデル
総評
販売休止となっていたエスクードがマイナーチェンジを経て2022年4月にカムバック。パワーユニットはこれまでの1.4リッターターボからスズキ独自の1.5リッターのフル(ストロング)ハイブリッドに一新された。組み合わされるトランスミッションは6速化されたシングルクラッチ式のAGS(オートギヤシフト)。変速時のトルクの谷をモーターのアシストで補うという制御がユニークで、発進時のクリープ走行や負荷の少ない領域ではモーター走行も可能なのだが、他のハイブリッドに対してモーターフィールはごくわずか。それでも経済性は従来モデルに対して20%以上も向上しているのだ。
満足している点
燃費性能を高めたハイブリッドでありながら2WDの設定はなく、これまでどおりの電子制御油圧多板クラッチを用いた「オールグリップ」のみ。悪路や積雪路では本格4WDとして活躍し、普段はガソリン車以上の経済性をもたらしてくれるのが最大のセールスポイントだ。
不満な点
ライバルと比べると駆動用モーターの出力は抑え気味で、リチウムイオンバッテリーの容量も小さめ。モーターフィールよりもエンジンフィールが勝るハイブリッドだが、それでも経済的な効果はあり、価格もリーズナブルに抑えられている。再デビュー時にマイナーチェンジを受けたものの、エクステリアデザインにさらなるインパクトがあってもよかった。
デザイン

3

マイナーチェンジというか、ハイブリッド化されて帰ってきたエスクードはヘッドランプ、アルミホイールのデザインをリニューアル。インテリアではマルチインフォメーションディスプレイにハイブリッド関連の表示を追加したほか、シフトノブの加飾をサテンメッキオーナメントに変更した程度。
走行性能

3

発進時はモーターによるクリープ走行が可能だが、アクセルを踏み込むとすかさずエンジンが始動。駆動用モーターを組み込んだAGSは変速時のトルクの谷をモーターアシストが補い、シームレスな走りに貢献する。たしかにスムーズな変速もこなすが、小さなシフトショックも残されている。また、負荷の少ない領域ではエンジンが停止、モーターのみの走行も確認できるが、アクセルをわずかに踏み込むと即座にエンジンが目覚めてしまう。感覚的にはマイルドハイブリッドに近いものの、経済的なメリットはそれ以上だ。
乗り心地

4

足まわりは街中ではやや硬質に感じられるものの、車重が増えたこともあってか硬さが幾分かマイルドになった。高速走行時の安定性は高く、ペースを上げるとフラットで落ち着きのある乗り味が確かめられる。
積載性

4

通常状態のラゲッジルーム容量は289リットルを確保。6:4の分割可倒式の後席を収納すると段差はないものの、奥側がやや持ち上がってしまうのが惜しい。タイヤハウスの張り出しが小さいおかげで、かさばる荷物が積みやすい。
燃費

4

以前の1.4リッターターボはWLTCモード16.0km/Lだったが、ハイブリッド化されたエスクードは19.6km/Lと20%以上も燃費がよくなった。ライバルのC-HRやヴェゼルAWDと比べると物足りないが、独自のハイブリッドシステムでキッチリと結果を出している。スズキのファンにとっては歓迎すべきモデルだ。
価格

5

ハイブリッドシステムに加え、さまざまな走行状況で駆動力を引き出して走行安定性を高める「オールグリップ」の採用、車両運動協調制御システム、ACCをはじめとする先進安全運転支援システムなどが盛り込まれて297万円はリーズナブル。
一条 孝
一条 孝
自動車ジャーナリスト
自動車専門誌の編集&ライターとして活動後、自動車ジャーナリストとして専門誌やWeb、タブロイド紙などに寄稿。運転する楽しさを追求するとともに、環境性能やパッケージングにもこだわりを持つ。これまで保有した車の大半はFRレイアウトのマニュアル車。日本自動車ジャーナリスト協会会員
スズキ エスクード 新型・現行モデル

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

※ 掲載しているすべての情報について保証をいたしかねます。新車価格は発売時の価格のため、掲載価格と実際の価格が異なる場合があります。詳細は、メーカーまたは取扱販売店にてお問い合わせください。

ユーザーレビューを投稿する

ユーザーレビューを投稿する

※自動車SNSサイト「みんカラ」に遷移します。
みんカラに登録して投稿すると、carview!にも表示されます。

ログイン

中古車探しをもっと便利に

  • 中古車お気に入り管理
  • おすすめ中古車の表示
carview!の最新情報をチェック!
Facebook
carview!公式Facebook
最新のクルマ情報をお届けするcarview!オフィシャルページ(外部サイト)

carview!公式X(旧Twitter)
carview!の中の人がクルマ情報をポストする公式アカウント(外部サイト)