スズキ アルトラパン 「愛らしいフロントマスクにシックなインテリアがラパンLCの個性」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

一条 孝
一条 孝(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
3
走行性能
3
乗り心地
4
積載性
2
燃費
4
価格
4

愛らしいフロントマスクにシックなインテリアがラパンLCの個性

2023.7.23

年式
2015年6月〜モデル
総評
2015年にフルモデルチェンジを受けた3代目ラパン。デビューからすでに8年が経過しているが、現在は2022年に設定されたLCシリーズが販売面での主力となっている。どこか懐かしさを感じさせるデザインはなかなか魅力的で、落ち着きのある内装もシックなまとまり。いまラパンを狙うのであれば、このLCシリーズをオススメしたい。
満足している点
見た目にはコンパクトなボディでも実際の居住空間には余裕があり、カジュアル仕立てのインテリアも好感の持てる仕上がり。乗り心地も快適で取り回し性も良好。経済性にもすぐれ、普段の足にはピッタリだ。
不満な点
女性に向けたデザインは愛らしいが、シリーズには男性に向けたカッコいいラパンがあってもいいのでは? かつての「ラパンSS」のようなスポーティグレードにも期待したいところだ。
デザイン

3

標準仕様と昨年追加されたLCとも丸型ヘッドランプを採用し、それぞれが女性向けにデザインされたオシャレな仕上がり。LCはかつてのスズキの軽セダンをモダンにアレンジしたデザインを特徴とし、現在(2023年)は標準仕様を上まわる人気を得ている。1525mmの全高により、高さ制限のある駐車場の利用も可能。内装もブラウン系でコーディネートされており、シックなまとまりを見せている。
走行性能

3

エンジンは52馬力のNAのみだが、ボディが680kg(LC X)と軽量なおかげで、普段の足として軽快な走りが確かめられる。足まわりは穏やかなセッティングでビシッとした乗り味は得られないものの、ラパンのキャラクターを踏まえるとこの軽さがちょうどよかったりする。ステアリングの軽さは日常使うシーンで運転がしやすく感じるはず。
乗り心地

4

ソフトな足まわりは路面の凹凸を穏やかにいなし、快適な乗り心地が確かめられる。ロードノイズもさほど気にならず、CVTとの連携でスムーズな走りも得られる。
積載性

2

ラゲッジルームの奥行きは短めでも普段の買い物には十分な容量は確保されている。リヤシートは全車5:5分割可倒式を採用し、3人乗車時でもかさばる荷物の積載は可能。前席まわりの収納スペースもあり、助手席側にはティッシュボックスが入るインパネボックスも装備されている。
燃費

4

回生エネルギーをバッテリーの充電に用い、発電に必要な燃料消費の低減に寄与するエネチャージを採用。マイルドハイブリッドではなくても燃費性能には有効で、FF全車のWLTCモード燃費は26.2km/Lを実現。実用燃費ではちょっとしたハイブリッドを凌ぐ経済性も期待できる。
価格

4

最上級グレードのLC Xでも150万円台とリーズナブル。ACCやステアリング支援は付かないものの、2022年6月にはデュアルカメラブレーキサポートを全車に標準装備。快適装備は充実しており、満足度の得られる内容をそろえている。
一条 孝
一条 孝
自動車ジャーナリスト
自動車専門誌の編集&ライターとして活動後、自動車ジャーナリストとして専門誌やWeb、タブロイド紙などに寄稿。運転する楽しさを追求するとともに、環境性能やパッケージングにもこだわりを持つ。これまで保有した車の大半はFRレイアウトのマニュアル車。日本自動車ジャーナリスト協会会員
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