何を求めるかをはっきりさせて購入せよ
6万キロで購入、11万キロ強で最初の車検前に手放しました。
車を乗り換える際、知人の勧めでスバルディーラーに足を
2012.1.16
- 総評
- 何を求めるかをはっきりさせて購入せよ
6万キロで購入、11万キロ強で最初の車検前に手放しました。
車を乗り換える際、知人の勧めでスバルディーラーに足を運んだのが運の尽き。やはり高価な買い物は知人や友人つながりではなく、自分で考えて買うようにしましょう。
故障が多く、燃費はカタログの誤植ではないかと思うほど悪く、資材もふんだんに使われており、車を移動手段としてみた場合ではお世辞にもいいとは言えません。軽自動車の中でも最悪クラス。加えてディーラーの対応のまずさ……。
しかし、快適性やメカニズムといった面では、この車に敵うものはいません。そんな両価的な面を併せ持つ不思議な車でした。
まず故障ですが、ステアリングが曲がり、ブレーキを少し踏むだけで左側にハンドルが切られました。ディーラーに持って行ったら、イグニッションキーの周りが白い練乳を塗ったように真っ白になっており、思わず「嫌がらせか!?」と……。翌日には「あれ、また曲がってるじゃん……」すぐにディーラーに行き直してもらいましたが、すぐに元通りに……。対応の良くないディーラーに何度も行く気になれず、悪い個体にあたったのだと思い、そのまま最後まで乗りました。そのせいで凍結路では、少しのブレーキで直ドリに。さすが雪に強いスバル。安全とスポーツを両立させるスバル。一般人にもドリフトを強要するとは!?
また、この車を買うときは燃費を意識し、「過給器が付いてない、自然吸気のやつで」と頼みました。一か月ほど乗って燃費が悪いことに気づき、またネットで調べても私の車が出てこないぞ、ということで、最初のディーラー整備のときに「この車ってグレードなんでしたっけ」と聞きました。結局そのディーラーの方はマイルドチャージ=自然吸気だと思っていたようです。そして「だからスバルはすごいんですよ」と……。本当にそうなら、なぜスバルはF1に出ないの? 結局その方は一歩も譲らず、「この車はスーパーチャージャーではないですよ。あれは一番上のグレード。これはマイルドチャージですよ」そうにこやかに話してくださった優しい笑顔に、思わず「なるほどそうですか……」と私はうなずいていました。
……スバルディーラーってみんなこうなの? それともここは雪国だから「俺らはスバル」と幅を利かせてる?
- 満足している点
- まず、とても静か。四気筒+独立サスというだけで語れない神がかり的なものを感じます。いやこれが、スバルの執念か。
・オールマイティという言葉がしっくりきます。
・外観、内装ともに「もうがんばんなくても、いいよ!」と言ってしまいたくなるほどの質感の高さ。果たしてほかのメーカーが当時、スバルと同じ状況でこの車を造りえたでしょうか。
・エアコンのスイッチが大きく、操作しやすいです。加えてオーディオはダッシュボードの一番上にあり、操作しやすいです。
・荷室の中に給電ソケットとルームランプが備えられています。特にソケットは使ったことありませんが、何かと便利ではないでしょうか。
・後席はリクライニング角によって座面がせり上がる仕様となっており、窮屈感を感じさせない。……と思いたいのですが、あまりそのメリットは感じられませんでした。
・ベンチシートは見た目以上にストレスフリー。コラムシフトの恩恵です。
・アメリカ人にもし軽自動車を一台見せるとしたら、このプレオは(現在でも)候補になりえると思いました(しかしヨーロッパ人はこの車の本末転倒なお粗末部分をすぐに見破る)。スバル首脳陣がおバカでも、技術陣はそうではないでしょう。平成10年という軽自動車の戦乱期に、よくぞこの車を出してくれたと思います。この車と出会った一番の収穫は、スバルファンがなぜ生まれるのかということをこの身を通して感じさせてくれたことです。私は車全般が好きであって、スバルはあまり好きではありませんでした。スバルファンはあまり他を見ようとしない幼稚なイメージがあったのも事実です。ただ、「我好きになる、故に我乗る」……これもまた、そもそも車という一つの文化に対する素直な見方ではなかったかと思うと、自分の頭でっかちだった考え方を反省するとともにスバルファンを肯定したい気になってくるのです。
私はこれからもスバルファンにはならないし、なりえないと思いますが、この車は良くも悪くも偉大なメルクマールを打ち立ててくれたと思います。
- 不満な点
- とにかく燃費が悪いです。アクセルを踏んでもガソリンがどこかに抜けていってると思うほど。カスタマーをなめていらっしゃる。「どうせスバルを買ってくれる客だ、悪いことは言わないさ」そういう魂胆が見え見えです。
まともな神経があるのなら、実用段階にすら達していない技術を垂れ流して、資金を回収しながら技術を熟成させていくというユーザーを食い物にすることはしないと思うのですが。いくらスポーツだ安全だ技術だといっても、車に求められる基本的な性能である「信頼性」からほど遠いこの車は、孤高の技術のみ愛でられるものだと思います。またそういったことを割り切ってスバルユーザーはこの車を購入し、そしてレビューでも高い点数をつけているのだと思います。何事にも長所と欠点がある。私はこのプレオの欠点が、車の基本的な部分のほとんどを占めるので点数は1つとした次第です。一発しか撃てないけれど純金の拳銃、みたいな。星1つの評価には悪意は微塵もありません。プレオの欠点が、たまたま私の最も悪しとする感性にマッチしてしまっただけかと。
……とにかくスバルさん、カタログで人をだますようなことはもうしないでください。見方によっては、本当にいい車なのですから。それに自分で泥を塗るようなことは……。この車のおかげで、「あーあ、スバルって技術はいいけどこういうことするのか」と思ってしまいました。こういった部分を皆さん叩きませんよね。これがカローラ等のレビューだったら嬉々としてひどく書かれるんだろうな……。この差は一体……?
・前輪がすぐに潰れます。タントやパレットを先取りしたその重量を細い12インチタイヤで支えようとは。プレオの前輪は、悲鳴を上げている!
・自慢のCVTの良さをちっとも体現しておらず、あるのは懸念されたデメリットだけ。急いで開発する前に、消費者のことを考えてほしいです。消費者は実験体ではありません。早過ぎる技術の投入での話題づくりはやめて。
・いろいろな意味で登場が早すぎ、たくさんの熟成されていない装備の組み合わせがそれぞれのデメリットを引き出してしまっています。非常に惜しい。リッターカーにすればすごい車になる上にスバルのリッターカークラスを埋めれる存在になっていたと思うと、悔やまれます。ヴィッツにぶつけても遜色なし!
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験