ポルシェ パナメーラ 「もう少しレスポンスが良ければ。」のユーザーレビュー

もう少しレスポンスが良ければ。

2023.4.9

総評

加速感がもう少しあれば楽しいのになあと思いました。アクセルを深く踏み込めば、PDKが勝手にシフトダウンして回転数が上がりグワーッと加速していくのですが。車重に対してトルクが少ないためか、加速感が乏しいクルマでした。エンジン音、排気音も控えめで、高揚感はあまりなく、常にクールに走るイメージの車でした。ポルシェの生息域はあくまでもアウトバーンを前提としているのだなあとつくづく感じた次第です。
パナメーラの目的は「より速く、より安全に」目的地に到達することなのだと、個人的に理解しました。あまり高揚感は無いクルマでしたが、疲れにくく、もの凄く良いクルマでした。

満足している点

２ｍ近いボディサイズと黒い車体で、周囲を圧倒する存在感はさすがでした。常に後ろの車間距離を開けられるのと、高速では前の車がどんどんよけてくれました。
ポルシェの優秀な足回りとロングホイールベースの恩恵で、どこまでアクセルを踏んでいっても破綻する兆しはありませんでした。
乗った瞬間から感じる強固なボディも安心感抜群でした。
ブレーキの信頼感も抜群で、重たい車体でも狙った位置に難なく止まれる性能はさすがでした。

不満な点

PDKとはいえ、ノーマルモードでのアクセルレスポンスはだるかったです。スポーツモードでは多少改善されますが、やはりセダンの味付けだなあと感じました。パドルシフトも使ってみましたが、マニュアルモードにしないと勝手にシフトアップしてしまうので、自分の意志で運転できている感はマニュアル車ほど感じられませんでした。
PDKはシフトアップは得意ですが、３→２速へのシフトダウンはごくわずかな振動があり、この点ではフォルクスワーゲンのDSGの方が動きが滑らかでした。
広い横幅はフェンダーの盛り上がりのおかげで慣れてきましたが、やはり狭い道では常に気を遣いました。

デザイン

5

リアのデザインは、現在のポルシェにはない丸みがあり、個人的には気に入っていました。

走行性能

4

過去にスポーツカーに乗ってきた自分としてはパワー感がもう少し欲しいです。高速コーナーでのコーナリング性能はさすがの安定感で、高い速度で侵入しても安心感がありました。

乗り心地

5

段差を乗り越えてもコンコンと、抜群のボディ剛性でいなしてくれます。

積載性

3

斜めの形状の影響か、トランクルームの積載量は思ったよりもないです。

燃費

3

街乗りで７前後でした。

価格

2

下取りは良くないですね。ポルシェでもセダン型は嗜好性が低いためか、かなり不利でした。

故障経験

納車後に、イグニッションコイルの６番に亀裂が入っており、それが影響してPDKのエラー表示が出て焦りました。まさかのPDK交換の３００万円コースか、と思いましたが。イグニッションコイルは６本全部交換推奨だったので、費用に１０万円程度かかりました。それ以降は２年半乗って、エラーは皆無でした。