プジョー 208 「プジョー208アリュール試乗　～フランス車の魅力がギュッと詰まった1台～」のユーザーレビュー

プジョー208アリュール試乗　～フランス車の魅力がギュッと詰まった1台～

2023.8.13

総評

パッと乗った感じはなんて事のないFFのハッチバックで、普通の人が普通に乗れるちょっとお洒落な車なのだが、久しぶりに他車に乗るというシチュエーションで過剰に期待していたのにもかかわらず、期待以上の高評価を叩き出した一台だった。
相当車に詳しいと思われる松任谷正隆氏が愛用しているというのも理解できるような気がした。

着るように乗れるコックピットの一体感や、当たりがソフトなシートも好印象だった。
次期愛車の有力候補となったが、ゴルフの調子が良いため代替はもうしばらくお預けとなりそうだ。

満足している点

走る・曲がる・止まるの一連の操作において、気に障るところがない。
ライバルのルノー・ルーテシア（ガソリン車）と比べると、全方位ヨーロッパ№1を目指したように見えるルーテシアに対し、こちらは伝統の味を残しつつ、フランス車№1を自負しているように見受けられた。
どちらが好きと聞かれれば、私は208を選ぶ。
上位グレード（GTライン/GT）の17インチに対し、アリュールは16インチのタイヤ（銘柄はミシュラン・プライマシー４）を履く。見た目は地味だが、走行性能のバランスの良さは見事なものだった。
現在は知らないが、デビュー当時の17インチ仕様は非常に若々しい乗り味で、痛快この上ないが、普段使いにはトゥーマッチだった印象がある。（ドライブモードがSPORTだったのかもしれないという疑念はずっと持っているが）
それに比べこの16インチ仕様は、タイヤが一回り小さいだけでこれほど違うのか、というほど足さばきの違いがあった。地を這うような17インチに対し、16インチは路面の不整を鷹揚に受け止める優しい乗り味があった。別の言い方をすれば、208アリュールは、205型最終期のメルセデス・ベンツCクラスに乗った時にも味わった「トロトロの欧州車味」があった。
シトロエンC3やフィアットパンダに乗った時に感じたシャシーの古さや、3気筒カローラに乗った時に感じた都落ち感もなく、「代車ではなく愛車」と言い切れる良さがあった。

不満な点

標準設定のディスプレイオーディオでは、アンドロイドオート／アップルカープレイでナビを参照することになる。
地下のトンネルなどでは、GPS情報を拾わない可能性があるとセールスマネージャー氏は誠実に説明してくれた。
ナビゲーションシステムは工賃込みで30万円とのこと。

従来設定のあった「パールホワイト」が廃止となり、ソリッドのホワイトしか選べなくなった。
原色に近い青・黄・赤は少し抵抗があるので、おとなしめのグレーなどを選びたいところだが。
パールホワイトの中古車を探す選択肢もアリか。
中古車が格安なのも、ともすれば減点ポイントだが、こんなにいい車が格安で買えるチャンスと捉えれば二重丸か。

ガソリンがハイオク指定なこと。

PSA全車に言えることだが、パーキングブレーキにオートホールド機能なし。これも慣れの問題か。

デザイン

4

パッと見地味に見えるが、近づいてみると意外と抑揚のあるカタチをしている。
VWの簡潔な美の方が好みかな。

走行性能

5

私が最も重要視する、日常の普段使いに何ら支障もない性能を持っている。

乗り心地

5

「プジョーの猫足が蘇った」とのインプレッションをいくつか読んだが、期待以上の気持ち良さがあった。

積載性

-

バックドア未開閉につき、割愛。

燃費

-

気持ちの良いレスポンスを持ったエンジンだけれど、燃費はゴルフと同等かと。（聞き忘れ）

価格

-

欧州車の常で、車の出来に反してリセールバリューが低い気がするので、中古で買ったほうがいいかもと思っている。

故障経験