日産 エクストレイル 「NT32前期型エクストリマー(ハイブリッド仕様車)に乗っています」のユーザーレビュー

zcc******** zcc********さん

日産 エクストレイル

グレード:20X エクストリーマーX“エマージェンシーブレーキパッケージ”_5人乗り_4WD(CVT_2.0) 2013年式

乗車形式:マイカー

評価

4

走行性能
5
乗り心地
5
燃費
3
デザイン
5
積載性
4
価格
3

NT32前期型エクストリマー(ハイブリッド仕様車)に乗っています

2023.12.31

総評
2013年12月にガソリン車(NT32)を新車購入後、これまで10年あまりをこれに乗り続けてきた。しかし後発で発売したハイブリット車がいつも頭の角によぎり、このほど中古車を探し出してついに乗り換えることになった。それまでのガソリン車はモタモタした発進力と伸び悩む加速感を抱いていたが、新たな車はこれがSUV車とは思えない軽快で出だし感あるパンチ力と、急坂を登り続けてもなお余裕のある走りをすることを知り、この車への認識を改めることになった。その反面で、素晴らしい走りを手にしたその見返りに、走行性能を重視した改良面が祟ったのか、ライバルたちのSUVハイブリッド車と較べると燃費の面で、大きな差を拡げられてしまった感がある。
満足している点
必要十分な後席空間を確保してあり、なお且つ後部座席を折り畳むとラゲッジスペースは相当に広い。
不満な点
内装は簡素でいたってシンプル。初代モデルから一貫して車内が汚れることを前提に、普段よく使われるシートやラゲッジをすべて防水仕様にして、タフギア(=頑丈な道具)の存在感を放つ車である。またライバルSUV車の多くがシティロード派に属するのに対し、エクストレイルとフォレスターはラフロードまで楽しめる設計となっている。がそうとは知らずに、ライバル車と較べてみると質感がかなり劣るといった評価を与える御仁には、他車のSUV車から選ぶことを素直にお勧めしたい。
デザイン

5

初代、2代目と伝統的に続く国内向けの武骨なフォルムを一新して、3代目は海外向けを強く意識した流体形を採用するモデルへと進化した。この大胆なモデルチェンジは国内から不評を買う時期もあったが、世界170カ国に及ぶセールスが物語るように、この考えが後日正しいものだったことを証明してみせた。この華麗な変身劇の裏には、カルロス・ゴーン前会長の積極的な世界戦略が成功した一例とみる向きもある。何にせよ、発売後から10年以上が経過しても飽きのこないデザインは、今後もユーザーの顕示欲を掻き立てるものとなるだろう。上位車種でエレガントさを演出していたムラーノが2015年に国内生産を停止すると(アメリカでは2008-2025)、国内ではエクストレイルが事実上のフラッグシップとなっている。その影響を受けたものか新型車(2023-)は従来の若者路線から離れて、プレミアム路線へ走るようになってしまったようだ。
走行性能

5

総評でも少し述べたが、ガソリン車の性能に関しては物足りなくなる。登坂の傾斜角によっては明らかなパワー不足で、追い越しする場面ではストレスと苦痛を伴うことになるだろう。追い越しをしないと決め込む人、またはそれを見越してわざと購入する人にとっては、ガソリン車の購入は良いものと映るだろう。対するハイブリッド車は相当パワフルで、ガソリン車と同様のアクセル加減で走ろうとすると、そうとは知らずにうっかりと飛ばしていた、ということもしばしばとあるようだ。
乗り心地

5

2〜3時間の運転では疲れも出ずに、苦も無く余裕で走りきれる。小さく連続するワインディングでは、標準シートが体を適度にホールドしてくれる。R17タイヤはゴツゴツとした突き上げをとくに感じることもなく、ハンドルを切れば狙ったコースラインを苦もなく取ることができる(スポーツモード+4x4の場合)。ハイブリッド車の購入時には、ガソリン車と同様にしてアクセルを踏み込むと、EV→エンジンの切り替えロス時に関わる、ひどく暴力的となる挙動に当初はビックリとしたものだが、スロースタート気味でのペダルの踏み加減を覚えてしまえば、あとはスムーズな加速発進ができるようになった。
積載性

4

2011年に起きた東北大震災のニュースがSUV購入を検討するキッカケになり、買い替えを決断した最大の理由だった。当時のSUV候補(ハリアー、RAV4、CR-V、CX-6、フォレスター、etc)の中では室内空間が広めに取れ、緊急時は大人2名が足を伸ばして眠れる、セミダブルサイズのエアベットが展開できるエクストレイルを選んだ。ベット保管のままこの機会がやってくることはなかったが、たまに大積載量の荷物運搬があると助かることも少なくはないので、大いに役立っていると思う。
燃費

3

2013年〜2014年に市販されていた、各社SUVガソリン仕様車で燃費を見較べてみると、エクストレイルは当時で優秀な部類に入るものだった(筆者の購入動機は1に車中泊、2に燃費である)。2015年に待望となる期待のハイブリッド仕様車が追加で発売されたものの、能力的には現行エンジンの小改良に留めたために(メーカーはそんなことは決してないというが)、燃費は相当に悪くなってしまったようだ。これは新型車も改善されることはなく、この車のアキレス腱といえるだろう。
価格

3

カタログ上の価格はライバル他車と較べると安い傾向にある。しかしこれは先端安全装備や快適オプションを除く基本価格となるもので、後付でつけることでむしろ高くなる(パッケージで購入すると多少は安い)。この日産の価格戦略から総じてエクストレイルは、他社よりも安いといったイメージが影を落とすことになったのかはわからないが、トヨタ系のSUV車と比べると下取り査定は低い傾向と伝え聞く。我が家では車を購入すると10年以上は乗り続けるのが普通になるので、売るときには二束三文程度のものだと割り切って乗っている。
故障経験
10年間乗り続けていたガソリン車のエクストレイル(NT32)ではトラブルの経験がまったくなかった。今回はハイブリッド仕様車ということで果てさてどうなるものだろうか。あったら都度ここに書くつもりではある。そういえば最近になって気づかされたことだが、この車がエクストリマー仕様車であることをグレードの派生程度に思えていたのだが、これは日産の特装部門が扱ったAUTEHC車の仕上げ加工であることをよくやく知るようになった。無論BMWやベンツのチェーンアップ会社とは違い、単にドレスアップする会社ではあるのだが。

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