日産 セレナハイブリッド 「なんだか微妙・・・」のユーザーレビュー

なんだか微妙・・・

2017.3.22

総評

　デリカの代車としてディーラーが手配してくれたレンタカーですが、正直なところ、自分でお金を出して買うことはないだろうなと思いました。それなりに便利に、そして経済的に使えるクルマなのだろうとは思いますが、楽しさや満足感といったものは全く感じられませんでした。
　やはり今の国産5ナンバーサイズミニバンは、クルマを趣味とする人には全く向いていないのだということを再認識させられました。

満足している点

　良かった点としてまず挙げたいのが、シートの出来の良さです。シートのサイズはやや小ぶりですが、シートウレタンの厚みがたっぷりしていて、ふんわりとした優しい座り心地が特徴的です。また、ただ単に柔らかいだけではなく、シートが沈み込むと程よいコシがあり、適度に体をサポートしてくれます。そのため、長時間のドライブでも非常に疲れにくいのが印象的でした。

不満な点

　不満な点はいくつかありますが、何と言っても一番の欠点だと思うのは、その外観です。デザインがなんだか古臭く、旧型セレナのほうがよっぽと新しく見えるように思います。シャープでスタイリッシュにしたつもりなんだと思いますが、上下2段に分けるヘッドライトなど、その手法が古典的でありきたりなため、いまひとつ新鮮味に欠けているように思います。

　それから、全く手応えのない電動パワステもいただけません。ステアリングを回していくと、常に一定の操舵感覚しか得られず、まるでゲームセンターにあるカーレースゲームのハンドルを回しているかのようなフィーリング。もちろん、路面からのフィードバックもまるでなく、クルマを思い通りに、正確に操ろうとすることはもはや完全に諦めたほうが良いと言えるレベルです。「ミニバンなんだから何もそこまで」「スポーツカーじゃないんだから」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
　しかし、私は逆だと思います。ミニバンは家族や友人といった大切な人を乗せる機会の多いクルマで、そうした人たちの命は全てドライバーに委ねられているわけです。そうした中で、正確な情報をドライバーに伝え、そしてそれに対する操作にきちんと応えてくれなければ、一流のピープルムーバーとは言えないのではないでしょうか。
　自動ブレーキで家族の安全を守るのも悪くはありませんが、その前にセレナにはやるべき課題がたくさんあるように思うのです(まあこれはセレナだけに限ったことではなく、今の日本車には同様の問題を抱えているクルマがたくさんあるのですが)。

　あと、車庫入れ中に周囲の障害物を全くセンシングしないパーキングアシストは、全く必要ない機能。何のアシストにもなっていません。

デザイン

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走行性能

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　絶対的な動力性能としては、CVTとの相性の良さもあって普通に走る分には不満はありません。決してパワフルとは言えない2リッターのNAエンジンで、この大きなボディを引っ張っていることを考えると、むしろよく走ってくれるなという印象です。

　ただ、そのドライバビリティにはちょっと難があります。停止状態から走り出そうとしてアクセルを踏んでも、もぞもぞしてスムーズに加速体制に移ってくれないのです。あれっと思って少しアクセルペダルを踏み足すと、今度は急に回転が上昇して急加速してしまいます。こうしたクセがあるため、衝動なくスムーズに走らせようとすると少々気を遣います。

乗り心地

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　乗り心地は、厚みのあるシートの出来の良さと相まって、悪くないと思います。当たりは柔らかいのですが、大き目の入力があった時でも突き上げ感はなく、うまくいなしてくれていると思います。
　シートの作り方といい、この乗り心地といい、今の日産車はフランス車的な乗り味に仕上げられているクルマが多いですね。

積載性

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　5ナンバーサイズながら、うまくスペースを稼ぎ出しています。サードシートはそれほど厚みもなく大きくもないので、跳ね上げてしまえばかなり大きな空間が確保できます。

　また、リアガラス部分だけが開くというのも意外に重宝しました。スーパーやショッピングセンターの駐車場などで、手荷物や買い物袋を放り込むのにわざわざリアゲートを開けなくて済むのは便利だなと感じました。

燃費

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　ハイブリッドだけあって、燃費はそこそこの数字を出してくれます。私が乗っていたのは2週間、走行距離で1000キロほどでしたが、その間の燃費は12～13km/lほどでした。使用状況としては通勤・買い物が2割、あとの8割は比較的長距離の走行(含む高速道路)というような使い方です。街乗りだけだと10km/lは切ってしまうと思います。

価格

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故障経験