正統派の安心感
2007年ミニバン販売台数ナンバー1です。1BOXタイプのミニバンでは室内空間の広さを重視する人が多く、それがセレナのヒットの要因にな
2008.2.9
- 総評
- 正統派の安心感
2007年ミニバン販売台数ナンバー1です。1BOXタイプのミニバンでは室内空間の広さを重視する人が多く、それがセレナのヒットの要因になっていると思います。新型ノア、ヴォクシーやステップワゴンなどがライバルですが、比べてみると数値的な意味ではノアも劣っていないのですが、体感的にはセレナの方が広々としています。
ガラスエリアも広く室内が明るく感じられ、フロントドアガラスは一部が下方へ切り取られたようになっており、死角がないように工夫されています。シートは2列目も3列目もこのクラスでは大きめのシートで座り心地も悪くありません。特に3列目シートはノアやステップワゴンよりも大きくていいです。前期型はインパネなどの質感が低かったのですが、マイナーチェンジで改善され、メーターもファインビジョンメーターとなったので、質感が向上しています。同時にヘッドレストも大きなものに変わっています。
走りはこれといって特別なものはありませんが、MR20DE型エンジンは2,000回転で低速トルクの90%を発生。低速から太いトルクが出ており、スムーズなCVTとの組み合わせで力強い走りが楽しめます。日常のほとんどのシーンでは3,000回転以上回すような場面はないでしょう。燃費もけっこう良くて、通常の道路ではリッターあたり10.0は下回らないと思います。高速などうまく走れば13.0以上出ます。サスペンションは比較的ソフトな印象で、トヨタのノア、ヴォクシーやステップワゴンよりもマイルドな印象。ファミリー向けのミニバンというキャラクターに合った少しおっとりとしたセッティングで、乗り心地重視です。ただ、スポーティなハイウェイスターは専用サスペンションらしいので、もっとスポーツ志向になっていると思います。
日産はプレサージュ、ラフェスタと正統派で攻めて失敗してきましたので、セレナもあまりに正統派すぎて失敗だと私は思いました。しかし、予想に反して販売は絶好調です。このタイプのミニバンには個性的なスタイルや走りよりも、正統派のミニバンらしい室内の広さや安楽な乗り心地を求める人が多いのでしょう。いろいろとライバルはありますが、こういうまっすぐなクルマ作りが「セレナを選べば安心」というイメージを作っているのだと思います。値引きもけっこうしてくれるのでお買い得です。
- 満足している点
- ○買って間違いがないという安心感
室内の広さ、シートアレンジ、動力性能、プレーンなスタイリング、価格の安さ、経済性の高さなどすべての分野で平均点以上。特に強い個性はないが、セレナを選べば間違いないという安心感がある。
○低速トルクがあるエンジン
スポーティさはありませんが、実用的なエンジンでミニバンには合っていると思います。
○スムーズでしつけのいいCVT
極端な変速をするCVTも存在しますが、CVTの変速セッティングには日産は1日の長があると思います。
○燃費がいいです
カタログでは13.2km/Lですが、一般的な地方の道路では実用燃費は10~12の間くらいです。1.6t級のミニバンとしては良好。ノアとヴォクシーも近いです。ステップワゴンはもう少し落ちます。
○明るくて視界の広いガラスエリア
○値引きが大きい
まぁ、トヨタもホンダもこのタイプでは値引きしてくれます。日産もセレナは売れ筋なので25~30万円くらいの値引きはラクに出ます。
○マイナーチェンジで質感が大きく向上
ファインビジョンメーターの採用、シートの改良、インパネの素材見直しなど
- 不満な点
- ○個性的とはいえない
あまり求められていないようですが、個性的なスタイリングではありません。
○ボディカラーのバラエティが微妙
ホワイトが似合いますが、あとはそんなに欲しいと思えるカラーがない。キューブのアイリッシュクリームとかビターショコラのようなカラーがあったら似合うと思う。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験