日産 オーラ e-POWER 「ノートをベースに3ナンバー化した上質コンパクト」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

3

デザイン
3
走行性能
4
乗り心地
3
積載性
4
燃費
4
価格
3

ノートをベースに3ナンバー化した上質コンパクト

2024.8.27

年式
2021年6月〜モデル
総評
コンパクトモデル「ノート」をベースに、専用のワイドボディを与えた「ノートオーラ」。ノートに続いて行ったマイナーチェンジでは外観、内装に至るまで大きく意匠を変更した。装備も充実させ運転席の電動パワーシート化を全車標準装備とした。2024年の7月にはスポーツモデルである「ノート オーラ NISMO」もマイナーチェンジを実施。待望の4WDモデルが加わり走りに磨きをかけた。
満足している点
全長4045mm、全幅1735mm、全高1525mmと、ほぼ5ナンバーサイズに加えて立体駐車場の高さ制約も受けない点。加えてシリーズ式ハイブリッドである第2世代e-POWER(発電/モーター制御を昇華)による快適な走行性能と良好な燃費数値の両立が多くのユーザーから支持されている。ノート オーラ NISMOでは後輪モーターの出力を68PS→82PSに向上させ一層、躍動的に。
不満な点
大幅な意匠変更を行ったのだが、外観に関しては賛否両論ある。また、販売台数が多いことから街中で目にする機会も多く、個性を求めるユーザーには物足りないだろう。運転支援技術であるACCと車線中央維持機能といった、日産流の総称である「プロパイロット」がセットオプションとなるため高額になってしまう。これらの装備は競合各車では標準装備となるだけに弱点になる。
デザイン

3

躍動感を出したグリルに連続するデザイン処理を行ったヘッドライトなどダイナミックなスタイルを目指したことは理解できる。が、押し出し感が強くなりすぎており、スッキリとしたサイドシルエットのデザインと相性が悪くなってしまった。その点、ノートオーラ NISMOでは先代のデザインを踏襲しつつ、空力パーツを新設して各部の処理を変更するなど熟成度を高める策をとった。素直にかっこよくなった。
走行性能

4

直列3気筒1.2L+e-POWERをFFモデルの標準パワートレーンとして据えつつ、これに独立した後輪モーターを組み合わせた4WDモデルをラインアップ。特筆すべきは4WDの氷上/雪上性能だ。1万分の1秒単位で制御する電動モーターは緻密で安定感が高い。ノート オーラ NISMOの後輪モーターはパワーだけでなくトルクも1.5倍に向上させ、よりダイナミックな走りが楽しめる。
乗り心地

3

ノートオーラはもともと上質な乗り味だっただけに、未だトップランクの乗り味を示し続ける。ただ後席での居住性は、たとえばホンダ「フィット」の最新モデルに若干劣る部分がある。荒れた路面では上下動が大きくなり目線の移動量が増える。振幅そのものは大きくないが周期が細かく、人によってはクルマ酔いを誘発する。NISMOは若干ハードだが、ハンドリング性能との両立度は高い。
積載性

4

6:4の分割可倒式リヤシートを採用するシングルフォールディング式。ラゲッジルームの開口部は高さが710mm、幅が1050mmと十分だ。全長がそれほど長くないため長尺物の積載には工夫がいるが(例/助手席を前方にして背もたれを倒すなど)、絶対的な容量はコンパクトクラスとしては十分。車内各部のポケット類も豊富にあり、収納スペースには困らない。
燃費

4

FFモデルは27.2km/L、4WDモデルで22.7km/L(ともにWLTC値の総合モード)と十分な値を記録する。実用燃費数値、とりわけ市街地モード燃費に優れるのがe-POWERの特徴で、26.8/22.3km/L(WLTC値の郊外モード)と悪化しやすいモード燃費ながら良好だ。ノート オーラ NISMOは走行性能に特化していることから、23.3km/L(4WDは未公表)。
価格

3

277万9700円(ノートは229万9000円)からとスターティングプライスは魅力的だ。しかし、せっかく用意されている各種装備をセットオプションとして揃えると一気に300万円の後半に。ここが惜しい。個人的なおすすめはNISMOグレードだ。FFで307万2300円、高出力&高トルクの後輪モーターを備える4WDでは347万3800円と値が張るが、魅力的な走りからすれば納得。
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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