三菱 デリカD:5 のみんなの質問

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デリカD5はフルタイム4WDですか?

パートタイムですか?
FFベースですか?
FRベースですか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

デリカD5は、エンジン横置なので基本構造はFFです。 FFベースの「スタンバイ式4WD」ということですね。 その中でも「電子制御トルクオンデマンド型4WD」等と分類されているものです。
特にD5の場合は、一般的なスタンバイ式4WDに比べて凝った制御を行える工夫がなされています。そのあたりも正確な情報を記載していきますので、最後までお読みいただけましたら幸いです。

■ 4WDの分類

最初に4WDシステムの分類から入りますね。4WDシステムを大きく5つに分類して説明します。

・パートタイム式4WD
・フルタイム4WD
・セレクティブ4WD
・スタンバイ式4WD
・モーター式4WD

■ パートタイム式4WD

パートタイム式4WDは、通常は2WDで走行し、悪路等を走る緊急のときのみドライバーの意思で手動で4WDに切替える仕組です。4WDに切替えると前後輪は直結状態になり、前後輪とも優劣なく強靭な駆動力を得られます。一方で、タイトコーナーブレーキング現象の問題や条件によっては危険すら伴うため今や絶滅寸前です。現行国産車でもスズキジムニーやトヨタハイラックス程度しか採用されていません。

■ フルタイム4WD

「フルタイム4WD」は最も本格的な四駆システムです。エンジンの出力は一度センターデフまたはそれに類する装置が受け止め、そこから前後輪に分配されます。「フルタイム4WD」=「常時四駆」ですが「常時切替不要」と拡大解釈して簡素な「スタンバイ式4WD」なのに、カタログに「フルタイム4WD」と背伸びした記載をしているケースがあるので要注意です(軽自動車メーカーに多いです)。フルタイム4WDは本格的で文句ないのですがコスト増や重量増の問題で採用できないメーカー増え、現行国産車ではトヨタとスバルのエンジン縦置4WDに限定されます。本格オフローダーのランクルも今やこのフルタイム4WDとなっています。本題のデリカD5ですが、このフルタイム4WDには属していません。

■ セレクティブ4WD

基本構造は本式のフルタイム4WDなのですが、ドライバーの意思で2WDに切り替えできるものです。フルタイム4WDとパートタイム式4WDを合体させたものですね。日本車では三菱パジェロ(スーパーセレクト4WD系)しか採用していません。欠点は重たく複雑になることです。デリカも旧型のスペースギアではこの方式が採用されていました。パジェロのシャーシにミニバンのボディを載せたクルマだったからです。従って、旧型はエンジン縦置のFRベースの4WDでした。これが現行のD5からはエンジン横置のFFベースとなって完全な性転換が行われたということです。

■ スタンバイ式4WD

「スタンバイ式4WD」とは、通常は2WDで走行し、必要な時のみ車両側で自動で四駆に切替える仕組の総称です。軽量簡素に4WD化できるため現在最も一般的な四駆です。デリカD5の四駆システムもこれに属します。
この「スタンバイ式4WD」というのは俗称で、どのカタログにもこの表現は使われず、明確に書かれないため消費者の混乱を招いています。

例えばFFベースのスタンバイ式4WDの場合、エンジンの出力は前輪が受け止め、通常の直進走行ではほぼ前輪駆動で走ります。前後輪をつなぐプロペラシャフトの間に接続装置が挟み込まれており、前輪が空転などすると装置内の圧力が高まり後輪にも駆動力が伝わる仕組です。滑らないための四駆なのに、滑ってからでないと四駆にならないので「なんちゃって四駆」等とも呼ばれます。何といっても軽量安価に4WD化できるのがメリットです。しかし、最近では高度なものも登場してきて「なんちゃって4WD」とはいえないものもあります。デリカD5の「電子制御4WD」もそのひとつです。

<デリカD5の4WDシステム>

D5には三菱の「電子制御4WD」という名称の四駆システムが搭載されています。ガソリン仕様のアウトランダー等も同様ですね。一般的なエンジン横置FFベースの4WD車で、エンジンからの出力は前輪に直結しています。そこから後輪にトルク分配する接続装置に、ジェイテクト製の「電子制御カップリング(ITCC=Intelligent Torque Controlled Coupling)」 が使われています。電気信号により後輪へのトルク配分を制御します。理論上のトルク配分は前:後=100:0~50:50の間で変動します。実はトヨタや日産やマツダ等も同じジェイテクトのITCCを採用しているのですが、後輪へのトルク配分を制御するプログラムが各社異なっています。三菱の「電子制御4WD」の場合は、室内のセレクターで「4WDオート」「4WDロック」「2WD」の3パターンが選べます。

<4WDオート>
基本は「4WDオート」にしておきます。通常の直進走行はほぼFF(少しリアにトルク配分あり)で走り、前後輪に回転差が発生したり急加速をすると、クルマ側で勝手にITCCの油圧を高めて後輪へトルクの分配を高めます。

<4WDロック>
ドライバーが「4WDロック」を選ぶと、ITCCの油圧を絶えず高い状態に保ちます。後輪へのトルク配分が高いのでフルタイム4WDに近い状態ですね。但し、それが維持できるのは時速40キロ程度までで、それ以上になると「4WDオートモード」に切替わります。また機械的にロックされるわけではないので、フルタイム4WDのセンターデフロックとは異なります。しかし、この「4WDロック」モードがあるのは、三菱の「電子制御4WD」の特徴的な部分です。日産のエクストレイルやエルグランドの「ALL MODE 4×4i」もこのロックモードがついています。こちらもジェイテクトのITCCなので、ほぼ同じ仕組みということになります。

<2WD>
最後に「2WD」モードですが、これを選ぶとどんなに車輪が滑っても四駆にはなりません。2WDへの切替えはできますが、原始的な「パートタイム式4WD」とは根本的な仕組が異なるため、パートタイム式4WDには分類されません。ITCCのの場合、2WDモードでも4WDオートモードでも燃費はほとんど変わりません。夏タイヤにチェーンを前輪だけに巻いて走るときなどは、2WDモードの方が安定します。
トヨタの「アクティブトルクコントロール4WD」も、ジェイテクトのITCCを使っていますが、車種によって「4WDオート」のオフボタンがあり、2WDにできるものがあります。仕組みは三菱と同じです。

<ブレーキLSD>
また、デリカD5は走破性を高めるため、「ブレーキLSD」が装備されています。四輪個別にブレーキ制御できるABSを逆利用して、空転した車輪にだけブレーキをかけて、無駄な空転を防ぐ電子デバイスです。機械的なLSDを入れる必要なくプログラムだけで走破性を高められます。今ではランクルやパジェロもブレーキLSDの制御が走破性のカギとなっておるほどです。

あとは「モーター式4WD」について説明していませんが、この分野で三菱は進んでいて、アウトランダーPHEVの「ツインモーター式」などは世界的にも最先端のものです。これはリア駆動は完全なモーターのみです。今後、D5にも拡大する可能性があり、走破性も高いです。

説明が長くなり失礼いたしました。しかし、他社の四駆にはシステムも含めておおよその内容が見えると思います。まだまだ説明足りないのですが、このあたりで。何かご不明の点ございましたらいつでもご質問いただけましたら幸いです。

その他の回答 (2件)

  • 簡単に言うと、電子制御センターデフロック付きFFベースのパートタイム4WD、切り替えでフルタイム4WDにできる仕組みです。

  • 簡単に言うと、電子制御センターデフロック付きFFベースのパートタイム4WD、切り替えでフルタイム4WDにできる仕組みです。

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