マツダ アクセラスポーツ（ハッチバック） 「現行型には無い2.2Lディーゼルがおすすめ」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

現行型には無い2.2Lディーゼルがおすすめ

2021.10.29

年式

全世代モデル

総評

MTやディーゼルエンジンを用意するなど、Cセグメントハッチバックの中でも他車とはちょっと違うキャラクター。そこがいい。運転好きにおすすめだ。

満足している点

スポーティなハンドリングと力強いディーゼルエンジンの搭載。ディーゼルエンジンは力強いうえに燃費もいい、さらにはマニュアルシフトだって選べるので運転好きにはたまらない存在だ。

不満な点

魅力的なディーゼルエンジンだが、ガソリンエンジンよりも重量がかさむことでハンドリングに影響を与えている。ガソリン車と同条件で比べると、コーナー進入時のノーズの入りが少し鈍いのだ。乗り比べて感じる程度ではあるが。

デザイン

3

2003年に初代、2009年に2代目、そして2013年に3代目がデビューし2019年に生涯を閉じている。「アクセラスポーツ」はアクセラの5ドアハッチバックモデルの呼び名だが、2代目や3代目で顕著なのはヘッドライトやグリルでマツダらしい表情を作り上げようとしていること。特に3代目は、躍動感あふれる造形が魅力だ。

走行性能

5

どの世代でもハンドリングは良好。マツダらしい躍動感を実感でき、ドライバーの気持ちを高ぶらせてくれる。2019年まで販売していた3代目モデルで印象的なのは、排気量2.2Lのディーゼルエンジンの設定だ。420Nmという最大トルクは、ガソリンエンジンで言えば排気量4Lの自然吸気並み。その大トルクによる力強い走りは刺激に満ち溢れている。

乗り心地

3

多くのマツダ車は「ハンドリングはいいけれど、乗り心地がその犠牲になっている」という傾向。アクセラスポーツも例外ではなく、路面からの細かい突き上げを大きく受ける印象だ。ただし、タイヤ交換（マツダの新車装着タイヤは硬い）や空気圧調整などで緩和可能。そのあたりは好み次第で調整できる。

積載性

2

アクセラにはセダンとスポーツ（5ドアハッチバック）があるが、積載性能は独立したトランクを持って全長が長いセダンが有利（全長の違いは全て荷室寸法にあてられる）。ハッチバックは軽快な雰囲気や短い全長を得るためのボディタイプだと理解して選ぶのがセオリーだ。

燃費

4

燃費を求めるなら、ハイブリッドやディーゼルがいい。ディーゼルはトルクフルで加速が力強いうえに、燃費もガソリン車よりいいという魅力的な存在だ。郊外路や高速道路なら実燃費20km/Lも難しくない。ハイブリッドはトヨタのシステムをマツダのエンジンにドッキングしたもので、プリウスより実燃費がいいのが自慢。

価格

3

モデルチェンジのたびに新車価格がアップし、3代目ともなるとライバルより高い印象も否めない。しかし、インテリアの質感が高く、センターディスプレイを多くのグレードに標準装備するなどクオリティや装備水準を考えればそんな価格設定も頷けるもの。いっぽう中古車となれば、そういった新車価格の高さはほぼ反映されていないのでお買い得と言える。