2021年11月
■2021年11月
レクサスは、初のプラグインハイブリッド(PHEV)モデル「NX PHEV」を2021年10月7日に導入し、同年11月以降の発売を予定している。
新型NX PHEVはカーボンニュートラルの実現と多様化するニーズやライフスタイルに寄り添うクルマ造りを推進する次世代レクサスの第一弾。初代は「プレミアムアーバンスポーツギア」をコンセプトに登場。グローバルモデルとして累計105万台(2021年8月時点)を販売した。
同車は「生命的な躍動感と先進技術を融合したスポーツギア」をコンセプトに開発。エクステリアは先代NXのイメージを残しながら細部をリファインして独自性を追求した。スピンドルグリルはメッキ枠を廃止し、シャープなキャラクターラインと大きな曲面を融合したサイドビュー、中央に配置した一文字ランプと左右のL字型ランプを組み合わせたリヤコンビランプなど、独自の個性が与えられている。ボディサイズは全長4660㎜×全幅1865㎜×全高1660㎜、ホイールベース2690㎜。先代NXに対して各スペックはわずかに大型化した。
インテリアはデザインを一新し、ドライバー、パッセンジャーの間取りの比率を工夫することで、それぞれに最適な空間を演出。センターには大型のタッチディスプレイを採用したほか、ステアリングのタッチセンサースイッチを組み合わせた新たな操作方法である「タッチトレーサーオペレーション」により、視線を前方に向けたままで直感的な操作を可能とした。カラーヘッドアップディスプレイやシフトバイワイヤを採用したシフトレバー、64色の室内イルミネーションなども設定されている。
ラゲッジルームは通常時520L、6:4分割の後席シートバックを倒すと1411Lの容量を確保する。ハンズフリーのパワーバックドアを装備したほか、後席の電動格納機能もグレードに応じて設定されている。
車体中央の床下に搭載されるリチウムイオンバッテリーは総電力量18.1kWh。満充電時のEV走行距離は約90kmとし、ハイブリッド走行を含むトータルの航続距離を1000km以上とした。走行モードはスイッチ操作で4つ(EVモード、AUTO EV/HVモード、HVモード、セルフチャージモード)から任意に選択が可能。HVモードではエンジンとモーターの併用によるすぐれた加速性能を実現し、また、AUTO EV/HVモードではナビで目的地を設定することで駆動用電池の残量や、道路の属性・特性に応じて自動的にEV走行とHV走行を切り替えてエネルギー効率にすぐれた走りをもたらす「先読みエコドライブ(先読みEV/HVモード切り替え制御)」を初採用した。
パワーユニットは最高出力136kW(185ps)/6000rpm、最大トルク228Nm/3600~3700rpmを発生する2.5リッター直4のA25A-FXS型エンジンにPHEVの組み合わせ。E-Fourのみの設定となり、フロントには134kW(182ps)/270Nmのモーター兼ジェネレーター、リヤに40kW(54ps)/121Nmのモーターを搭載。前後の駆動力は100:0から20:80の間で最適にコントロールされる。
軽量かつ高剛性なGA-Kプラットフォームを採用することで車両の基本性能を向上させたことも新型の美点。サスペンションは新開発の前ストラット/後ダブルウィッシュボーンで、「Fスポーツ」には操縦安定性と乗り心地を高次元で両立する最新AVSを標準装備とした。さらに車体の前後に「パフォーマンスダンパー」を装着。シャープな操縦性を実現するとともに、乗り心地と静粛性の向上にも貢献するという。
予防安全技術についてもさらなる進化を遂げている。「レクサスセーフティシステム+」は単眼カメラとミリ波レーダーの性能向上によって対応領域を拡大。「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)」にはカーブの大きさに合わせて減速するカーブ速度抑制機能を採用したほか、交差する車両や右折時に前方から来る対向直進車、右左折時に前方から来る横断歩行者/自転車運転者との衝突回避を支援する「交差点衝突回避支援(出会い頭車両)」をレクサスでは初めて採用した。
アクセサリーコンセントを用いた非常時給電システムも備わり、ヴィークルコネクターを使用した「AC外部給電システム(EV給電モード/HV給電モード)」でクルマから外部に給電することもできる。