レクサス IS 「初めてのレクサス」のユーザーレビュー

初めてのレクサス

2021.11.14

総評

結構な期間をMBのW204で代車として過ごしたこともあり、W204と比較しました

トヨタが本腰を入れてレクサスを良い方向へもっていこうとしていることを感じる完成度であり、MBのCと良い勝負ができると感じました

猫も杓子もハイブリッドのFF車が溢れかえる時代にあって、純ガソリンエンジンのFRセダンを用意するトヨタには感心します

自分で買うことはありませんが、ISは十分他人様に薦められる車です

満足している点

①外観は筋肉質な感じで格好良いと思う
②FRで低重心らしく、コーナリングは上々
③レスポンスの良いダウンサイジングターボ
④内装は今時のMBより質感に優れる
⑤ホールド感抜群のシート。完璧とは言わないが、一昔前のトヨタより疲労度は小さい
⑥エアコン等をスイッチとしているので、いちいちマルチを操作する必要がない
⑦レクサスとは言え、トヨタという安心感

不満な点

①外観は格好良い反面、四隅が掴みにくいデザイン
②19インチタイヤのためか標準モードでも乗り味が固すぎる
③全高の低さも相まって乗降性が悪い
④バケットシートはサイドポート部のヘタりが早そう
⑤センサー類は精度が良いものの、広めの路側帯に停車する車両に反応して意図しないブレーキングをすることが多い
⑥センタートレース機能に操舵を任せると、異様にセンターラインに寄って走る
⑦MBのCより車内が僅かに狭い
⑧MBのように車両設定でアイドリングストップをキャンセルできない
⑧速度計が数字のみの表示

デザイン

4

筋肉質な感じで格好良いと思います
ただ、サイドミラーには筋肉のようなリアフェンダーが出っ張って見えるため、車両後端が視認できないのは宜しくないでしょう

また、ISに限った話ではありませんが、曲線を多用したデザインとなっているため、四隅が掴みにくくなっています。そのためにセンサーを満載しているのでしょうが…

走行性能

5

FRセダンで低重心ということもあり、コーナリング性能は十分すぎるくらいです。素人では限界性能を引き出せないでしょう

ただ、コーナリング時の自動減速モードを予め解除しておかないと、車両側が勝手に減速を始めるので戸惑うことになります

エンジンはダウンサイジングターボの2L4気筒ですが、レスポンスは優れており、ここ一番という時に間髪入れず加速することができます。上級グレードにはV型エンジンもあるようですが、ISの性格上このエンジンでも不足はないと思います

8ATはギクシャクするかと思いきや、ショックを感じさせずトントン変速し、ストンストンとギアが落ちていきます。多段化の影響かどうかは知りませんが、エンジンブレーキが従来車より弱いように感じます

乗り心地

2

静粛性はこのクラスとしては普通でしょう

肝心の乗り心地ですが、19インチタイヤを履いていることもあり硬いです。MBとかだと18インチを履いていても【いなす】乗り味なのですが、ISの良くないところはただ硬いだけに近い乗り味ということです

スポーツモードだと突き上げが激しいのでノーマルモードにしていますが、それでも硬いと思います。できればコンフォートモードなどと称し、もう少し柔らかくした方が良いと感じます

振動は従来の4気筒車より抑え込まれていますが、それでもアイドリングストップの再始動時はブルンッと車体全体に振動が伝わります

積載性

3

積載性は普通だと思います

今時のセダンにありがちな【間口は狭く奥行きが広い】形状です

燃費

4

オンボード表示では概ね11~12km/1Lでした

誤差は、市街地走行が大半で信号待ちやアイドリングが多い時でー0.5km/1L(表示より実燃費が悪い)、郊外や高速道路の走行が距離が大半となると+1km/1L(表示より実燃費が良い)です

実燃費は上に示す誤差を考慮し、10.5~12.5km/1L程度となります(アイドリングストップによるエンジン停止有り)

排気量だけを考えると良くはありませんが、今時貴重なFRでモーター類が付いていない純エンジン車であることを考えると、妥当な数字ではないかと思います

ただ、排気量2Lでハイオク指定というのが微妙に感じるところです。MBのCクラスと同格の国産にハイオク?と感じてしまうのは、普段から排気量がISの3倍となる6L・V12のW140に何の疑問も感じずにハイオクを入れているためでしょう

価格

3

車両本体価格585万円を考えると、必ずしもコスパは良くないのではないかと思います

故障経験