ランドローバー ディフェンダー 「本格クロカンSUVらしい魅力が溢れるモデル」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

本格クロカンSUVらしい魅力が溢れるモデル

2021.5.27

年式

2019年11月〜モデル

総評

本格クロカンSUVらしい魅力に溢れていることに尽きる。クルマ好きだったら、この種のクルマに乗るというのは貴重な経験だけに、興味があるなら一度試乗し、魅力を感じたなら思い切って自分のものにするといいだろう。買うなら90系のベーシックグレードがおススメだ。

満足している点

世界屈指の悪路走破性を備えていること。こういった性能はスポーツカーが全開で走れるのはクローズドコースか競技しか機会がないのと同様に、使う機会はほとんどないが、それでもこんなクルマに乗っていれば普段からワクワクするに違いない。また本格クロカンSUVらしい内外装の雰囲気も大きな魅力だ。

不満な点

こういったクルマに言うことではないが、あえて挙げるなら1995mmという全幅はやはり日本では使いにくい。しかし、この点も休日用のクルマ、2台目のクルマといった割り切った使い方をする人なら大きな弱点にはならないだろう。

デザイン

5

長年生産された初代モデルをデザインからはあまり思い出さないが、現行モデルは現代的なデザインに本格クロカンSUVらしさを存分に盛り込んでおり、多くの人が｢一度乗ってみたい｣と感じるデザインに仕上がっている。

走行性能

5

200mmを大きく超える最低地上高や2000mm近い全高というオンロードでの走りでは不利な要素が揃うものの、グラリと傾くロールなどの怖さはない。運転しにくいというイメージを良い意味で裏切られる。オンロードでの走行性能も不満を覚えることはないだろう。

乗り心地

5

悪路走破性に注力した本格クロカンSUVながら、乗り心地はプレミアムSUVといってもいいくらい洗練された快適なものとなっており、長距離ドライブなどに使っても疲労の少ない上質なクルマに感じる人が多いと思う。

積載性

5

3ドアとなる90系、5ドアとなる110系ともに1995mmという全幅に加え、ボディがスクエア（四角い）なこともあり、イメージ以上の積載性を備えている。また、7人乗りの3列シート仕様を設定しており、ミニバンとしても使える点も大きな魅力だ。

燃費

3

総合的な実用燃費は90系、110系ともに設定される2リッターガソリンターボで8km/L、110系のみに設定される3リッターディーゼルターボだと11km/L。本格クロカンSUVと考えれば納得できる。110系を買うなら、燃費以上にディフェンダーのキャラクターにより似合っている3リッターディーゼルターボを勧める。

価格

4

90系のベーシックグレードの551万円という価格は、ディフェンダーが世界トップクラスの悪路走破性を備えていることやブランドイメージの高さを考えると、バーゲンプライスだ。ベーシックグレード以外も魅力を考慮すれば納得できる価格だ。