リバティ-さん
ジープ ラングラー
グレード:ルビコン(2ドア)_RHD_4WD(AT_3.6)
2020年式
乗車形式:マイカー
路線変更でランエボからラングラーに変わり、それまでと全く違う走らせ方とカスタムにより、新たなクルマ人生にワクワクドキドキの毎日♪
2021.3.5
- 総評
- 一見、パッと見のデザインや車両の基本設計はレトロでも、フルLED(グレードによる)や充実した電子デバイスによるモダンさを兼ね備えた、80年生き続ける名車。
ラングラーというクルマの存在意義を理解し受け入れられる方には、非日常感をいざなってくれる最高に幸せになれるクルマ。
しかし、クルマは快適に移動するための手段と思っている、ほとんどの一般的運転者には乗り心地や燃費の悪さが苦痛すぎて全くお勧めできないという、極端に二面性のある不思議なクルマです。
自分は、いつか乗ってみたいと小学生の頃から憧れており、前者に相当するため不満点はすべてかき消され、夢が叶い所有する事が出来てホントに良かったと思います。
あと、カスタムの幅やアフターパーツ数も多数なので、コンプライアンスも意識しつつ世界に一台だけの自分仕様のラングラー造りを実現出来るのが、最大の魅力でもありますね。
- 満足している点
- デザインの項目で詳しく延べますが、他のどのクルマにもないオンリーワンなルックスで、コーヒー片手にずっと眺めてても飽きません。
これが一番かつすべてであり、その他の細々とした不満が一気に吹き飛びます。
ボディが大きく凸凹しているので、最初は車幅感覚が掴みにくいですがすぐに慣れます。
前後バンパーに近接センサーやフロント、リア、サイドにカメラがついているのも安心です。
特にバックモニターは、無駄に超高画質で8.4インチの大画面は一見の価値あり。
先代のJKから進化したと評判が良いのが実はドアで、他のクルマでは当たり前ですが開閉の際段階的にストッパーがかかるので、風に煽られて隣のクルマにドアパンチする危険性が低減されます。
また、サイドステップが高い位置にあり、ちょうど隣のクルマのドア中心部に相当するので、逆にドアパンチ受けても相手側がそのサイドステップにヒットするだけで、こちらのボディは無傷に守ってくれます。
これまで、車高の低いスポーツカーに乗ってきたので、段差や車止めには常に神経を尖らせていましたが、ラングラーは車高がめちゃ高いのでそのような小さな心配は皆無。
特に自分が住んでる熊本では、2016年の熊本地震の際に建物の倒壊による瓦礫や道路の陥没、2020年の人吉地方を中心とする大雨水害では川の決壊による浸水を経験したので、ランエボでは絶対通れない道多数でしたが、ラングラーならある程度の道は乗り越えられるでしょうから、いつ何が起こるか分からない災害大国の日本では、こう言ったクルマはこれからの時代のニーズは高いと思います。
- 不満な点
- アメ車ゆえ、ハッキリ言って当たり外れの個体差と、製造時の作業の雑さが目立ちます。
塗装に関しては、液垂れ、気泡、異物付着、磨きキズ。
底部には一応の防錆処理がされてますが、飛び散りやムラ等ありかなり適当です。
また、ちゃんとトルクレンチ使ってる?と疑わしくなるようなネジ締めのバラツキ、クリップ外れもありました。
さらに、異音対策、水漏れ防止として、とりあえずその場凌ぎで貼ったようなチープなクッションテープが目立ち、日本車のような緻密な設計にはほど遠いです。
あと、車内あちこちからのビビり音が酷いです。
コレに関しても、同じく日本車のようなクオリティを求めても仕方ないので、その箇所を自分で特定しながら、解決する楽しさを見つけるしかありませんね。
そして、個人的に最も不満なのは、燃料計の不正確さ。
恐らく残量センサーの位置なのでしょうが、ある程度ガソリンが減ってくると、タンク内の液面の揺れによりメーターが一気に減ったかと思えば、しばらくしたらまた増えたりとどれが実情なのか分からず、見知らぬ土地に遠出した際ガス欠になるのが一番怖いです。
- デザイン
-
5
- コレに関しては、100%満足しかありません。
1941年の誕生からほとんど変わっていない、誰が見てもJEEPと分かる唯一無二の格好いいデザイン。
ワイルド&タフで無骨なシルエットは明らかに空力抵抗とか度外視してますが、それでもJLになり幾らか改善されているようです。
ただ、洗車は大変・・・。
凸凹した形状に加え、水捌けが悪いので、水で流した後の拭き取りが一苦労。
まあ、洗車好きの自分にとってはその苦労も楽しさの一つですが。
カラーリングも時々奇抜なものが採用されますが、それでも不思議と似合ってしまうのが、ラングラーの凄いところ。
- 走行性能
-
5
- V6型3.6LのNAエンジンは、踏んだら踏んだ分だけスムーズに加速するパワフルで素晴らしい出来ですが、ターボ車と違ってパンチがないのでエンジンフィールを楽しむと言う意味では、面白みは無いですね。
まあ、これは超低速のオフロード走行で繊細なアクセルワークをするため、必要な味付けなんだとは理解してます。
足回りに関しても完全にオフロードに振った仕様なので、舗装された生活道路ではなかなか真っ直ぐに走ってくれず、常に修正蛇を当てる必要があります。
まして、自分はショートボディなのでその傾向が顕著にでますが、そのうち慣れて意識しなくなりました。
あと、これまで乗ってたランエボとは真逆で、サスがフニャフニャなので峠道を右へ左へ軽快に駆け抜けるのは非常に不得意。
コーナー手前で十分な減速が必要ですし、ブレーキもふんわりし過ぎでランエボのカッチリとしたブレンボに慣れてる身としては、いつまで経っても好きになれないフィーリング。
- 乗り心地
-
1
- ハッキリ言って最悪w
時代遅れのラダーフレームゆえ、乗用車とは思えないくらいトラック並の乗り心地。
加速・減速・連続カーブで常に振動と揺れが来るので、長時間乗ってると自分は良くても同乗者は酔うでしょうね。
まあ、これはクルマの性格なので仕方のない事なのですが、せめてシートの設計だけは何とかして欲しいです。
体格の大きいアメリカ人、またオフロード走行ならこれでいいのかも知れませんが、日本人体型で街乗りするには全くホールド性がなく、峠道をクネクネ走る際はレザーシートの質感も相まって、ケツの座りが悪くズルズル滑るので、速攻レカロシートに換えたくなります。
- 積載性
-
1
- 車内をロールバーが通っているし、自分のは特に2ドアなので積載性は絶望的。
シティモールや電気屋での買い物、洗車道具や小旅行用のバッグさえもリアシートを畳まないと入りません。
まして、2ドアルビコンはラゲッジ下の貴重な物入れスペースに、わざわざウーファーが埋め込まれているのでなおさらです。
- 燃費
-
3
- 納車当時は街乗りでリッター6km、高速道路巡航でリッター9kmでしたが、現在は1本28KgのMTタイヤを履いているので、平均燃費はリッター5kmまで落ちました。
ただ、フェンダーやドアをアルミ製で軽量化したり、レギュラーガソリン仕様だったりと、V6型3.6Lのアメ車の割には省燃費へのメーカーの努力は伝わってきてます。
- 価格
-
3
- アメリカ本国の価格設定は割と納得できますが、日本で購入するには関税等でそこから約1.4倍の値段になり、2ドアルビコンで589万円もするのはやっぱり割高。
ただ、ドイツ車と違い何故かリセールバリューがメチャクチャ良いので、買い替えの際は助かります。
- 故障経験
- アメ車だから・・・の一言で片付けて良いのか分かりませんが、故障に関して当たり外れの個体差がかなりあるようですね。
幸い、自分の場合は現時点でそこまで重篤な不具合は無く、Uコネクトの認識エラー、アイドリングストップが効かない、止めクリップ紛失、シート可倒レバーの破損等、ちょこちょことしたのはありましたがディーラーがしっかり対応してくれるので、今のところ許せる範囲ではあります。
その一方で、よく言われる問題なのがJLになって一気に電子デバイスが増えたので、安全装備センサー等の調整不足が目立ちます。
初期型では立体駐車場内の移動や幹線道路を併走する際、センサーが立体的な何かに反応して、突如アラームや急ブレーキが掛るという不具合が多数報告されていましたが、何度かに分けての制御プログラムのアップデートにより、今では随分改善されてきました。
先代のJKでは、ルーフからの雨漏れが最終モデルまで完全解決しなかったようですが、JLでは幾らか改善されたようで、雨水が車外に流れるレールや水抜き穴等の努力が見受けられます。
ただ、その水抜き穴の詰まりや内部での錆の発生はどうするの?って感じですが・・・。