ホンダ ZR-V 「デザインで惹きつけ実用性で満足させるSUV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

まるも 亜希子
まるも 亜希子(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

5

デザイン
5
走行性能
5
乗り心地
4
積載性
5
燃費
5
価格
5

デザインで惹きつけ実用性で満足させるSUV

2023.2.20

年式
2023年4月〜モデル
総評
まずはデザインで美しさと逞しさを見事に調和させて、ひと目で「乗りたい」と思わせてくれるところが魅力的。その上で、SUVとして誰もが期待する実用性はしっかりと備えつつ、e:HEVもガソリンも低重心のスポーティーカーを運転しているように、気持ちのいい走りが楽しめるSUVです。
満足している点
外観からの期待を裏切らない、インテリアのセンスの良さ。センターコンソールはウエストが絞り込まれたようなデザインで、シートなどとコーディネートされたステッチ使いがオシャレ。機能的にも左右対象にUSBを配置したり、収納スペースを作ったりと、運転席と助手席の人の動作が交錯しないように考慮されているのも感心。ドアアームレストなど、人が触れるところにソフトパッドを使っていて、ホッとするような上質感を感じさせてくれます。
不満な点
今や軽自動車にも装備されるシートヒーターや、ステアリングヒーターもタイプ別に装備されるのですが、「Z」の4WDのみ後席左右のシートヒーターが設定されるのはもったいないところ。ファミリーユースでは、子供が小さいうちは大人が子供に付き添って後席に座ることも多いため、オプションでも全車で選べるようにしてもらえると子育て世代にはありがたいと思います。
デザイン

5

遠くから眺めてもスッと視線が引き寄せられるフロントフェイスは、S2000やCR-ZといったHondaコンパクトスポーツへのオマージュが感じられます。一筋の風の流れをイメージさせるような、キュッと集められたバーが特徴的なバーティカルグリルが個性的。ボディは光の当たり方によって豊かな表情を見せる、プレスラインと面の張りが洗練されたたたずまい。あまりムキムキとしたホイールハウスの張り出しもないので、スッと地面に立っている感じがこれまでのSUVと一線を画します。
走行性能

5

ハイブリッドモデルのe:HEV Zは、出足から余裕たっぷりでなめらかな加速フィールがとても伸びやか&気持ちのいい走り。SUVというよりは、もう少し重心が低いクルマを運転しているような感覚なのは、しっかりとした接地感があったり、リアタイヤまでが一体となって動いている感覚があるからでしょう。路面への当たりは一見するとゴツッとしているのですが、それが不快なのではなく、欧州車によくあるような重厚感を伴うもので、上質な乗り味が印象的。ステアリングの操作感にも落ち着きがあります。ガソリンモデルはそこに軽やかさが加わり、元気な走りが楽しめます。
乗り心地

4

ステアリングに路面のザラザラ感やギャップなどがインフォメーションとして伝わってくるのと同じように、座っていても自分が今どんな路面を走っているのかが分かりやすいと感じました。でもそれが不快ではなく、路面のギャップのいなし方も見事。運転していると、どこかスポーティーカーを運転しているような印象があるのですが、後席などではしっかりとリラックスして座れる快適性があります。
積載性

5

後席を倒さなくてもゴルフバッグが3個横積みでき、26インチのマウンテンバイクは前輪を外せば2台積載可能という実力。家族4人分のキャンプの荷物も入るとのことで、6:4分割で後席をアレンジすれば、さらにたくさんの荷物も積載可能です。荷物の目隠しができるパーセルカバーが床下にすっぽりと収納できるのは、ナイスアイディア。子育て世代に嬉しいのは、予約クローズ機能付きのパワーテールゲートが全車に標準装備ということ。小さな子供が、荷物を積んでいる間に外へ駆け出してしまうようなシーンはよくありますが、そんな時に予約クローズのスイッチを押せば、バックゲートを閉めて自動でロックまでしてくれて安心です。「Z」にはさらに、ハンズフリーアクセス機能も標準装備なので、両手が塞がっていても開け閉めが足の動作で行えます。
燃費

5

ノーマルの他に「ECON」「SPORT」「SNOW」があり、ECONモードはやや発進時に抑えられる感じはあるものの、あとはまったくストレスなし。市街地でのストップ&ゴーが効率よく走れている実感があります。高速道路でもシームレスな走り。e:HEVのカタログ燃費は最高22.0km/L(WLTCモード)で、実用燃費も期待できそうな手応えがあります。ガソリンモデルは最高14.6km/L(WLTCモード)で、こちらも高速道路メインのロングドライブで、実用燃費も優れていると感じました。
価格

5

グレードが4つしかなく、ガソリンモデルが294万円ほどから、ハイブリッドが330万円ほどからという価格設定ですが、装備を見ると欲しい上級装備がかなり充実しているので、納得できる価格帯ではないでしょうか。ヴェゼルのハイブリッドを買うか、ZR-Vのガソリンを買うか、というところで悩む人もいるかもしれませんが、やはり後席の居住性はZR-Vの方が上だと思いますので、ファミリーにはオススメです。
まるも 亜希子
まるも 亜希子
自動車ジャーナリスト
映画声優、自動車雑誌編集者を経て独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員。YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」、「おっさん on boad」にも出演中。
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