ホンダ S2000 「ホンダ最後のピュアスポーツカー」のユーザーレビュー

ホンダ最後のピュアスポーツカー

2020.11.8

総評

不満な点も色々書きましたが、そのいくつかは交換すれば済むことなので、総じて素晴らしい車だと思います。自分好みにカスタムしてやりましょう。
この車の購入を検討している方は、この車と心中するぐらいの覚悟を決めて購入しないと絶対に後悔することになると思います。そういう意味ではおすすめできません。また、初心者にも全くおすすめできない車といえるでしょう。 オープンカーが欲しいのであれば、よりユーティリティに優れ、軽快感のあるロードスターの方がおすすめです。
しかし、ホンダ最後のFRピュアスポーツカーとして唯一無二の存在なので車が好きな方は一度くらいは乗ってみるべきです。

満足している点

VTECエンジンのフィーリングはやはり最高です。2lの自然吸気でこれだけのパワーを絞り出し、なおかつ扱いやすくて燃費の良いエンジンは存在しないでしょう。
他のどの車とも似ていないデザインもgoodです。個人的に気に入っているのは純正の小径ステアリング、忙しく操作必要はありますが、逆に乗りこなしてる感覚は凄くありますね。

不満な点

他の項目にも書きましたがノーマルだとさほどハンドリングに軽快感が無いことや、普段使いを全く考慮していないこと、さらにオープンカーの割に高い車高やスポーツドライビングをするにあたって致命的なほどホールド性に乏しい純正シート、さらにはせっかくのVTECエンジンを活かしにくい少しワイドなギア比など不満な点は少なからず存在します。

デザイン

5

いかにもピュアスポーツカーといった外装は非常にカッコいいと思います。
内装のデザインもシンプルで特にメータの視認性は抜群に良いと思います。

走行性能

5

某DVDやゲームではハンドリングマシンとしてやたら神格化されておりますが、実際には弱アンダーで安定志向の挙動を示し、少し速度を上げた程度では接地感が消えないためどのような場所でも安全に楽しく走れると思います。
しかし、私が未熟なのもありますが、限界は高いもののある点を超えると突然リアがブレイクしたり、唐突な動きをするためノーマルでのコーナリング性能はさほど高いとは思えません。プロドライバーをはじめとする上級者だけが人車一体を体感できる車なのでしょう。私が所有しているのはAP1-200と呼ばれる中期型ですが、この特性は初期型から基本的には変わっていないようです。
この車の開発にあたってマツダRX-7やロードスターが参照されたのは有名な話ですが、はっきり言ってハンドリングの軽快感ではロードスターに、動力性能ではRX-7に劣ります。
その一方でエンジンは非常に完成度は高く、パワー、扱いやすさはもちろん、燃費も申し分ありません。
このような特性のため、S2000は真っ直ぐ走っていれば良い車と言われるのも仕方ないような気がしてしまいます。

とはいえ、ある程度スポーツカーの運転に慣れた人ではあれば楽しく走れることは間違いありません。

乗り心地

3

ノーマルの足回りは意外と柔らかめで高速道路の継ぎ目でふわふわ感がわかると思います。乗り心地もなかなか悪くないです。
静粛性は皆無です（笑）むしろVTECゾーンに入った時の音を生で聴いてほしいところです。

積載性

1

私が以前所有していたNBロードスターと比べると、トランクが深いため物は積めますが、座席後部にラゲッジスペースが無い上にグローブボックスも無いため大きな荷物はトランクに積みましょう。
とにかくキャビンにはティッシュBOXより大きい物を入れるスペースは座席の裏以外ありません（笑）

燃費

5

街乗りでは10.5km/l、状況次第では12km/l以上も狙えます。同世代のスポーツカーの中ではトップクラスかと思います。

価格

2

ホンダのスポーツカーらしく、生産終了してから人気が出てしまったためスペックの割に中古価格はかなり高い部類だと思います。

故障経験

エンジンオイルの消費が多いため、3,000km毎にオイル交換するのがおすすめです。
納車されて5ヶ月なため特にトラブルはありません。