ホンダ CR-Vハイブリッド 「世界的に評価の高い歴史あるSUV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
3
走行性能
3
乗り心地
4
積載性
5
燃費
3
価格
3

世界的に評価の高い歴史あるSUV

2022.1.17

年式
2018年11月〜モデル
総評
SUVは世界的に人気あるカテゴリーなので競合車種が非常に多い。ホンダはe:HEVとガソリンターボで臨んだが日本市場ではどうにも評価が定まらない。価格戦略をもっと柔軟にわかりやすく表現するだけでも評価は高まると思う。e:HEV×リアルタイム4WDの走破性能も知れ渡っていない。光る性能があるので、そこにスポットライトを当てて欲しい。
満足している点
初代が作り出した都市型SUVのスタイルを現代的に解釈した5代目。装備、走り、安全性とも満足がいく。外観が少し大味だと言われるが、飽きのこないデザインだ。また、e:HEVと4WDの組み合わせは秀逸で、雪道など滑りやすい路面では電動モーター駆動の強みを活かし、ターボモデルよりも細かな前後駆動力配分が期待できる。
不満な点
都市型SUVを名乗るにはボディがやや大柄。主力の北米では小さく、世界的にみても決して大きくないが、乗り込むと想像以上に大きさを感じる。最小回転半径は5.5mに抑えられ本来は気にならないはずだが、すっぽりと包まれるような運転席からは車両左側の側方感覚がつかみづらい。電子式シフターの採用などインテリアは斬新だから余計に惜しい。
デザイン

3

トヨタ「RAV4」と並び、ジャパニーズSUVの標準形を担ってきたCR-V。初代(1995年)からすでに5代目(2018年)を数える。ボディの大型化が進むのは衝突安全など法規対応によるところが大きいが、CR-Vはボクシーなスタイルを継承。腰高感をなるべく抑えつつ、押し出しのあるマスクとアイデンティティであるV字リヤコンビを組み合わせた。
走行性能

3

1.5Lガソリンターボと2.0L e:HEVをラインアップ。注目はi-MMD(現e:HEV)初の4WDで、エンジン直結モード以外は4つのタイヤへ電動モーターの駆動力が伝わる。システムはガソリンターボと共に「リアルタイム4WD」。e:HEVの走行性能はおとなしく、滑らかさを演出。対するガソリンターボは全域で力強くシャープ。好対照。
乗り心地

4

e:HEVは走行性能に合わせた印象でとてもしなやかだ。右に左にステアリングを大きく切り込む山道ではボディの重さを感じることがあるが、抗わずに運転すればロールも抑えられる。後席も印象は同じ。ターボは乗り心地も軽快だ。また、ターボには3列7人乗り仕様がある。座面が大きく頭上高も確保されているので長時間でなければ大人も座れる。
積載性

5

ホンダのSUVはラゲッジルームが広いことで定評があるがCR-Vもそう。セダンでは持て余す大きな荷物も楽に積み込め、ステーションワゴンでは高さが足りない場面でも天地にゆとりがあるから問題ない。物理的に張り出しが大きくなるマルチリンク式のリヤサスも平面での張り出しに抑えているので出し入れに引っかかることはない。各部の収納も豊富だ。
燃費

3

CR-Vのe:HEVは乗り方でかなり変化する。丁寧な運転操作、具体的にはじんわりとしたアクセル操作を駆使すればWLTC値(20.2〜21.2km/L)に近い数値を記録。ただ、ラフな操作では他のe:HEVよりも悪化率が大きい。その点、ターボは安定。WLTC値13.6〜14.2km/Lだが、CVTの制御も優秀なので難なく達成。高速では17㎞/L台だ。
価格

3

"3,361,600円(EX/ガソリン5人乗り/FF)〜4,558,400円(e:HEV EX・BLACK EDITION/4WD)。こちらもインサイト同様に標準装備品が充実。ナビ/ETC2.0/Honda SENSINGなどすべて備える。競合他車との比較では、ご自身が必要とする装備を揃えた上で比較が重要。吊るし価格は高いが結果、リーズナブル。"
西村 直人
西村 直人
自動車ジャーナリスト
WRカーやF 1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。
ホンダ CR-Vハイブリッド 新型・現行モデル