スモールだけどスモールじゃない
タントの売りはなんといってもそのスペース。新型はさらにその室内空間の広さを拡大しており、室内空間は広いです。頭上空間も
2008.1.19
- 総評
- スモールだけどスモールじゃない
タントの売りはなんといってもそのスペース。新型はさらにその室内空間の広さを拡大しており、室内空間は広いです。頭上空間も広々、リヤの足元スペースはちょっとしたリムジン感覚。でも、前のモデルでも相当広かったので、それほど驚きはありませんでした。期待通りという感じでしょうか。
試乗車はカスタムの「RS」でブラック系のインテリアでした。軽なので幅がちょっと狭いのは仕方ありませんが、運転する人間はあまり広さは関係ないですよね。家族で乗るクルマという印象です。ですので、基本的にひとりで乗る機会が多い人やセカンドカーや日常の足なら、もっと乗用車感覚で運転もそれなりに楽しいムーヴやソニカを選ぶ方がいいと思います。
運転していて感じるのはやっぱり背が高く、ガラスの面積も広いのでちょっとしたバスの運転をしているような感じ。カーブを曲がるときにも背の高さは感じられますし、ディーラーから道路に出るときの左折や右折では重心が高くて「どっこいしょ」という感じの曲がり方をします。運転が楽しくなるようなクルマではありません。だから、運転を楽しみたい人には向きません。
「RS」は軽のこのタイプではかなり重めの960kgという重量。大人3人で乗って走行性能に期待はしませんでしたが、意外とスイスイ走ってくれたので驚きました。ターボエンジンにCVTという組み合わせはやはり効率が良く、3,000回転をキープしたまま加速してある程度加速すれば低回転に落ちます。まったくストレスは感じません。でも、NAエンジンだったらどうでしょう?乗ってみたいと思いますが、この重量では辛いかもしれません。トップモデルだけでなく、標準モデルにも廉価なターボ車を設定して欲しいですね。
乗り心地はスポーティなカスタムでもけっこうマイルドに感じました。静粛性はムーヴカスタムなどと同等レベルで軽自動車として標準的。ソニカほど驚愕の静粛性やバイブレーションの少なさはありませんでした。燃費は19.2km/Lとなっていますが、実際の使用では14.0前後だと思ってください。
- 満足している点
- ○広々としたスペース
軽自動車でこの広さを持ったクルマは今のところ他にないですから、大きなセールスポイントになります。(もうすぐスズキからもライバルが出ますが・・・)
○良くも悪くもピラーレス構造
ピラーレスであることが長所になる人もいれば、別にそんなもの必要ないという人もいると思います。両方開けてどうこうする機会がどれだけあるのかな?とは思います。ピラーレスにすることによって強度アップのため重量が増えてしまい、車両重量が重くなりました。その分燃費も当然悪化しますし、コストがかかるので車両価格がアップしてしまいました。両側スライドドアの方が利便性が高いかも?
○ターボモデルはCVTと組み合わされて気持ちのいい走り
重量は重いですが、CVTとの組み合わせでスムーズで気持ちのよい加速です。街中でパワー不足を感じることはないでしょう。NAには乗っていないのでわかりませんが、NAだと山坂や高速ではつらいかもしれません。
○RSのMOMO製ステアリングは触り心地がいい
- 不満な点
- ○車両価格が高いかも?
100万円くらいのモデルも設定されていますが、全体的にはちょっと高めの価格かな?という感じです。ダイハツは「X」になるとアルミホイールが付くのにタントの「X」にはアルミホイールが付いていません。価格は微増にして装備で調整したようです。ターボが欲しいと必然的に最上級モデルのカスタムの「RS」を買わなければならないのも選択肢が少ない。160万円もするのはどうでしょう。標準のタントに「X」のターボなどを設定したほうがいいのでは?
ただ、タントはその広さから先代から他の軽に比べてファーストカー需要が高い。普通車から変える人が多いのです。そういう意味ではこの価格設定も軽だと思わなければ標準的かもしれません。
○4WDのCVTがない
ターボの「RS」は4WDでCVTなので無理ではないと思うのですが、NAエンジンのCVTの4WDがないのはどうしてでしょう。
○もう全車CVTでいいのでは?
CVTはそれほど高価なトランスミッションではありません。上級グレードのみにCVTじゃなく、全車にCVTを設定したほうがトータルコストも下がりますし、ユーザーにとってもメリットがあります。この重量で660ccのNAエンジンならCVTの効果は大きいと思います。
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