ダイハツ ムーヴキャンバス 「カワイイだけじゃない！」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

カワイイだけじゃない！

2023.1.11

年式

2022年7月〜モデル

総評

必要以上の天井の高さはいらないけれどスライドドアが欲しい。そういったニーズとのマッチングが高い1台です。ライバルはスズキ「ワゴンRスマイル」ですが、キャンバスだとそちらでは選べないターボエンジンが選べるのもいいですね。

満足している点

個性あふれるデザインと、スライドドアによる使い勝手の良さ。優れたデザイン。そして優れたコストパフォーマンス。

不満な点

同じスライドドア車でも「タント」ほど室内高はありません。ただ、そこまで天井に余裕がなくてもいい……というのであれば優れたパッケージングですね。むしろ、燃費や走行安定性など、タントよりも背を低くしたことで得られたメリットも多くあります。

デザイン

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キャンバスらしさとは何か？　2代目のキャンバスを開発するにあたり、もっとも重視したのはそこなのだとか。フルモデルチェンジにも関わらずデザインは先代とうり二つなのはそんな背景があるのです。こういったキャラの強いクルマの見た目は「好き」か「嫌い」に意見がはっきり分かれると思いますが、キャラクターを際立たせることも時には大切だと思います。嫌なら、キャンバスではない普通の「ムーヴ」を選べばいいだけなので。

走行性能

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新型になってプラットフォームの能力が上がり、操縦安定性がかなりレベルアップしましたね。具体的にいえば車体のフラつきがかなり収まり、曲がり方も素直になりました。そして声高に伝えておきたいのが、ターボエンジンの追加。従来モデルは自然吸気エンジンのみで峠道や高速道路を走るときに余裕がありませんでしたが、ターボエンジンを選べばゆとりが増して運転が楽になります。行動範囲が広い人にはターボがオススメ。

乗り心地

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新開発のプラットフォームは乗り心地にも効いています。荒れた路面を走るときのしなやかさは、昨今の軽自動車の中でもかなり高水準。段差を越える際の衝撃のいなしかたから、石畳のような細かいゴツゴツの緩和までいい感じです。このクルマにおいて光るポイントのひとつですね。

積載性

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後席は左右独立でスライドや前倒しができるのでアレンジ幅はばっちりですが、ポイントは後席を倒した際の床に段差ができること。理由は床面座面下に収納トレーを組み込んでいるので格納時に後席座面を沈めることができないからですが、それを容認できるかで判断が分かれるでしょう。間違いないのは、日常の使い勝手でいえば後席格納時の荷室のフラットさよりも、後席座面下に収納トレーがあるほうが便利ですね。

燃費

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今どきの軽自動車なので、WLTCモード22.9km/L（自然吸気のFFモデル）と優れた燃費を実現。実燃費でも郊外路などを中心に走れば20km/L弱は難しくないですね。多くの人に知って欲しいのは、ターボエンジンでも22.4km/Lと自然吸気エンジンとそう変わらないこと。「ターボは燃費が悪い」というのは過去の話です。

価格

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キーフリーシステムに両側パワースライドドアまで備えて149万6000円という「X」の価格はなかなか魅力的。LEDヘッドライトや前席シートヒーターなどフル装備の「G」でも167万2000円だし、さらにターボエンジンを積む「Gターボ」でも179万3000円とかなり頑張った価格設定ですね。素直にコスパは高いと思います。