にゃー会長さん
ダイハツ ムーヴ
グレード:X“リミテッドII SA III”_4WD(CVT_0.66)
2019年式
乗車形式:その他
久々レビュー的なもの~これまた新車のムーヴ編~ Ver.1.3
2020.1.20
- 総評
- 2年前のモデルではあるが、同じL160系のムーヴカスタムにも多少通ずる点が幾つかあると思うので、興味がある人はこっちのレビューも読んでみて欲しい。今回のレビューで省いた、スマアシⅢとか細かな点もこっちに書いてたりする。まぁ、俺だったら多少古くてもこっちを選ぶけど。
https://minkara.carview.co.jp/userid/2804342/blog/40119697/
さて今回のムーヴ、みんカラレビューの星2「いまいち」という言葉が正にしっくり来てしまうクルマ。悪くはない、けれど別段良くもない。バッサリ言ってしまうと「やっぱ所詮は軽だな」と思わせるものだった。別にあらゆる軽を乗り回して慣れたわけでもないのに、普通車に匹敵するレベルだと思わせてくれたカスタムに比べてビックリするほど評価が低くなってしまった。これでも、現ユーザーにはマジで申し訳ないと思っている。扱き下ろしたいつもりじゃないのに。
ただ、以前レビューしたカスタムやワゴンRなど、ある程度様々な軽自動車を乗ってみると殊更に感じることがある。
「車買う時はケチってはいけない」だ。きっとこのムーヴのカスタムだったらもうちょっと良い評価になっている気がしてならない。以前レビューしたカスタムも同じL160系、一応マイナーチェンジになるんだろうか、2年の間にどれだけ進化したのかな、なんて期待も少しあったが、少なくともカスタムではないこのクルマには何もときめかなかった。一切。強いて言うなら先代のアクの強いデザインが大人しくなっててちょうど良い。
あぁそうだ!これターボついてないんだっけか。カスタムじゃなくてもターボモデルならもうちょっとマシだろう。うん、きっとそうだろう。値段も大して変わらんので(燃費も実際それほど、だと思っている)、どうせならターボモデルをオススメしたい。Xターボ“SA Ⅲ” だっけ。長く乗る気があるなら、10万円くらいケチらず是非是非。
日常の下駄として、買い物のアシとして。そんな使い方なら大きな不満もないと思う。しかし、果たして「買ってよかった!」と思えるかどうか。似たような、もっと利便性に富んだ車もあるからして...。
繰り返すが、決して悪いクルマじゃないんだ。でも、個人的に「これはイイぜ!オススメできる!」とは、俺なら絶対言わない。モチロン、デザインに惹かれた!とか、何か一つでも心にピンとくる物があるなら否定はしないよ。その場合、一度試乗してみることを強く勧めたい。
- 満足している点
- 【スマートキー】
今時すっかり珍しくなくなったモンだが、普段アナログにキーを挿して抜いて...なんてやってる人間からするとポケットに突っ込んだままエンジン始動・ドアロック開閉が出来るのは本当に便利。ブレーキペダル踏んだままプッシュスタートでエンジン始動という仕組みさえ無くなればもう何も言うことはない。因みに、ドアロック時は意地でもサイドミラーが閉じる仕様になっているので寒冷地とかで氷の干渉が心配な場合等は事前に要チェックだ。
- 不満な点
- ※欠点かなぁ、と思える点も含めてます
【暖気前の走行性とか全般】
走行性能の項目で詳しく。
【90度開きドア】
前後ドアは二段階で開く。これは良いのだが問題はドアの重さ。最近のクルマはそんなのばっかりかもしれないが、ドアパンチ防止の意味も含め滅茶苦茶ドアが重たい。非力な女性が開けるにはちょっと「ヨイショッ」くらいの勢いが要るんじゃないかと邪推してしまう。俺ですらしんどい。
余談だが、窓を開けた状態でドアを閉めると「ベオン!」とびっくりするくらい鉄板音MAXで不快な音がする。ニューミニだっけ、ドア開閉時に勝手に窓がちょっと開くやつ。そんな機能がこのクルマに付いていたらと考えると、恐ろしくて夜も眠れない。ドアの重さも相まって、優しくボムッと閉めるには窓が開いていると無理。
【ウィンドウォッシャー液の補充】
このモデルに限った話ではないものの、ウォッシャー補充のパイプ経路がL字になっているため、急に入れるとすぐ逆流して溢れてしまう。長いノズルを使って奥まで突っ込むか、諦めてゆっくりゆっくり補充するしかない。
- デザイン
-
3
- 【エクステリア】
ボディカラーによって可愛くなったりカッコよくなったりと、かなり印象が変わると思うデザイン。濃い目のカラーだとフロントマスクが引き締まるように感じる。
- 走行性能
-
1
- 低速スカスカなマフラーでも付けたんじゃないかと思える程の低く鈍いエグゾーストが耳障り。そのくせ、よほどシッカリと踏み込まない限り全然加速しないし下手すりゃ60Km/hすら到達しない。この辺は加減の問題、慣れの問題でもあるんだが、とにかくノロくてモッサリ感が拭えない。
特に、エコメーターを気にしながら運転する場合はお世辞する気が失せるほど動力性能は貧弱。
電子スロットルの感度は悪くないが、パワーが本当にない。
別にかっ飛ばしたいワケじゃない。でも、街乗りでももうちょいスイスイ走って欲しい。この辺はエンジンが暖まってくるとだいぶ改善する。つまり、冬の暖気前に関しては一切期待ならないのだ。エンジンスターターはきっと欲しくなってくる。暖気が済んだ状態であればまぁ、悪くはないんじゃないかな程度には走ってくれる。それでもその程度。因みに水温計のコールド表示が消えた直後では全然調子は変わらない。かなりエンジンを暖めてやらないといけないので、夏場なんかはもっとマシかもしれない。
最小回転半径は4.4mで、必要十分な小回りが利く。この辺は流石。
【D assist 切替ステアリングスイッチ】
ステアリングについているPWRスイッチを押すとエンジン回転数が1000回転ほど上昇し、動力性能が良くなる。この辺りでようやく「おぉ、これこれ!」って感じにはなってくれる。当然燃費も悪くなるはずだが、個人的にはこれを常用したいレベル。急加速って感じではないが伸びの良い、気持ちいい加速も得られる。
【スマアシⅢ】
各種先進装置、どれだけ進化したのかわからん。ということは相当熟成されているんだろう。特筆するならアイドリングストップ。回生ブレーキによる充電方式だと思うが、新車過ぎたのか作動する気配すら起きないので最初はマイルドハイブリッド的な何かかと思ったぐらい。基本的に慣れるまではスッと綺麗に停車ができない。場合によっちゃMT車のエンスト(実際そうなんだけど)みたいな挙動になったりもする。以前よりもブレーキペダルの感知に余裕が感じられるので、ちょっと緩めただけでエンジン始動、なんてことは無くなった。因みにブレーキ性能については書く事がないくらい普通。当然のように車線逸脱警報は速攻で切った。
【メーター周り】
中央に色で直感的に認識できるエコメーターがついている。右側ディスプレイには各種表示が可能だが、項目が多いくせに同時表示が出来ないので、例えば外気温と平均燃費を見る際は何度もノブを押しまくる羽目になる。
- 乗り心地
-
2
- D サスペンションと言われているらしい脚回り、バッサリ行くと「硬いだけ」で何も褒められない。決して普通車レベルではない。ハッキリと「これは軽の乗り心地だなあ」とわかってしまうレベル。
段差入力は拾う、突き上げも感じる、騒音は別に無いが、乗り心地はイイ!なんて口が裂けても言えない。ロールは特に感じない。ハンドルは軽い方だが、決してスイスイキビキビとは走ってくれない。悪くはないのよ。でも、過度に期待してはいけない。
【運転席シートヒーター】
寒い時に窓開けてタバコ吸うマンには有難い装備。しかし暖まりも早いので朝一番の出発時など結構活躍するシーンは多い。薄着だと爆熱を感じるかもしれず、やや厚着して丁度いいかもしれない。冬場には常用したいほど役に立った。ただ単にトシかもしれないけど。
【オーディオについて】
CK-W70DというワイドシンプルCDチューナーが付いていた。シンプルと謳ってはいるが、AUX端子は付いてるし何せ音質調整の幅が半端ない。昔のカロッツェリア製デッキ並みの無茶苦茶細かい調整ができるので音質に関してはどこまでも追求できる。...のはイイんだが、残念ながらスピーカー周りがそれに追いついておらず、クリアでパワフルなサウンドを楽しみたい!なんて人はメーカーオプションのアルパイン製スピーカー辺りに換装しておかないと不満が募るだろう。純正のままだと音が篭っちゃって、音楽好きに勧められる代物ではないのは確か。
因みにこのチューナーだと、ステアリング左側のスイッチはオーディオ操作用と謳っているくせに完全にお飾りと化してしまう。
【リバース連動リヤワイパー】
フロントワイパーの作動中にシフトポジションをバックに入れると3回程度自動的に作動し、後方視界を確保するという有り難迷惑な機能。いや迷惑ではないシーンの方が殆どなんだけど。知らないで使ってると若干焦る機能のひとつ。あと、個人的にはやっぱりこのダイハツ特有のウィンカーレバーは慣れなくてどうにも好きになれん。ジャキッとなってほしい懐古厨。
【シートベルト警告音】
ファンファン鳴る奴。10Km/h以下程度ならベルト外しても鳴らないので駐車前とかには気が利いている設計だが、それ以上だと鳴る。放っておくと音量があからさまに大きくなる。
- 積載性
-
3
- 後部座席は左右独立して前後スライド可能。リクライニングも出来る。おなじみロングソファモードにも出来る。特に大きな荷物は積んでないが、後部スペースに灯油タンクを複数積んだりする時には、タンクが倒れないよう左右シートを調節したりできるので捗る。
あと、要所要所に買い物フックがついているのも地味に助かったりする。大容量深底ラゲージアンダーボックスは、使いどころについては別として2WD車のみの特権。
後は、前席周りのあちこちにトレーやポケットがあるので小物を置いたりするのにはそんなに困らんだろう。余談だが、ダッシュボードにレーダーなどを固定する場合、耐震マットを使った固定は期待できない。強力両面テープ(グレーのアレ)をオススメする。
アームレストは先代から設計大して変わって無いと思うが、今回は何故か短い様に感じた。手首ブラブラさせたくないなら相当腕を引いて置かなければならない。それでいて邪魔になるというイイトコナシだったので全く使わなかった。ここにも収納スペースがある。
- 燃費
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2
- ほぼ街乗り、近距離がメインで燃費の良さを実感できるシーンはあまり無かった。とはいえ燃料が半分まで減ったので給油してみると、思いのほか入らない。つまり、燃料計の減りが満タンから半分までは早くなっているのかもしれない。安全上の仕様かもしれない。
メーターで平均燃費が見れるようになっているが(瞬間燃費は見れない)、リッター11kmペース。満タン給油法で計算してみるとほぼ遜色ない数値が出たので、この値は信頼できるかも知れない。遠乗りだと15km/L位までは上がった。暖気が済んでない状態が多かったのでロスが多いデータだとは思うが、メーカー公称値には思った以上に全然届かなかった。因みに、殆どのシーンでエコメーターを気にしたエコエコな走行を行っている。
余談だが給油キャップは「ジッ」と言ってそれ以上締まらなくなる仕組み。カチカチ式ではない。それと、ムーヴの一部モデルでは給油ハッチの展開方法が難解なことで有名らしいが、コイツはボンネットオープナーの隣にあるレバーを引っ張る事で開く。
- 価格
-
3
- まぁ、トコット買うぐらいなら...って感じのお値段。
- 故障経験
- 新車だったので特に無かったです。あったらそれはそれでヤバイ。