ダイハツ キャストスタイル 「ロングセラーだが古さは隠せなくなってきている」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西川 昇吾
西川 昇吾(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
4
燃費
2
価格
3

ロングセラーだが古さは隠せなくなってきている

2022.6.20

年式
2015年9月〜モデル
総評
5年前ならば非常にまとまりがよく、万人に勧められる1台であった。またそのころキャストはこのスタイルだけでなく、スポーツやアクティバといったテイストの違うモデルも用意されていて多くの需要に応えれたのも良かった。今はスタイルだけになり少し下火傾向なのが否めない。しかし、長距離移動には使わず下道での移動が中心であるのならば、まだまだ多くの人に勧めることが出来る1台だと思う。これからの展開にも期待したい1台。
満足している点
軽自動車としては質感が高いこと、乗り心地が上質な印象で走行性能にも特段不満が出ないことがこのクルマの長所と言える。今や軽自動車の中でこのキャストのように、「普通の形をした軽自動車で、ちょっと質感の高さを感じるクルマ」というのは希少になっているとも言える。そうした替えが効かないモデルであるというのが嬉しい人もいるはずだ。また制約の中で積載性や利便性を高める収納の工夫がされているというのも嬉しいポイントだ。
不満な点
燃費性能があまり高くないことと、運転支援システムの装備が少し古臭く感じてしまうのが欠点と言える。モデルライフが長いため致し方無いとも言えるポイントかもしれないが、購入を検討する人にとっては他の軽自動車が魅力的に見えてしまうのは事実であろう。今新車で買いか?と聞かれると正直「イエス」とは言えない。軽自動車全般が進化しているため、そろそろ大幅な改良もしくはフルモデルチェンジが望ましいところだ。
デザイン

4

近年の軽自動車の中では珍しいテイストのデザインに仕上がっていると思う。全体的にシンプルかつ品よく仕上がっているという印象だ。メッキパーツも細部のモール類を中心に使用していて、あくまでも質感を上がるために使っているという使用方法で、ギラギラ感がないのが好印象。男性でも女性でもどちらのドライバーでも、そしてどんな場所でも比較的馴染みやすいという印象がある。ボディーカラーは2トーンも用意されているが、シルバー・グレー系が用意されていればより広い層から需要が望めるのではないかと思う。
走行性能

4

全高の高いハイトワゴン軽が増えているなかで、キャストのような全高の普通の軽自動車(といっても1600mmと少し全高は高め)は少なくなってきている。比較的低めの全高もあってか、ハンドリングは軽自動車としては良好という印象だ。また、動力性能に関しては軽自動車としては十分といえるだろう。確かにターボエンジンに比べるとNAの非力な印象は否めないが、軽量な車重でそこまで大きく気になるということはない。ターボならば動力性能に不足はないと言える。
乗り心地

4

特別乗り心地が良いという印象は薄いが、軽自動車の中では良好という感触だ。軽自動車で感じやすいコツコツとした感じというか角がある感じが少ない印象で、路面から伝わってくる入力がソフトな感触を受ける。ソフトな印象なのだが、ロールが大きすぎて不快という印象もないので、軽自動車としては程よいバランスを実現していると感じる。実際に乗ってみるとすごく乗り心地がいいという驚きはないが、長時間乗っても軽自動車としては不満がないという印象だ。
積載性

4

2列目のシートを使用している通常時のラゲッジスペースの積載性は正直言ってあまり高くない。しかしラゲッジスペース下に軽自動車としては大容量の収納空間を要しているし、デッキボードを跳ね上げて固定することもできるので、この収納空間を使ってラゲッジスペースの高さを確保するという使い方も可能。さらにリアシートが可倒なのはもちろん、フロントシートの背もたれを倒して、フロントシートからリアシートをほぼフラットにできるので、工夫次第で様々なモノを積載可能と言える。
燃費

2

2015年登場モデルなので、現代の水準から見ると軽自動車としては燃費性能はあまり高くない。NAエンジンでWLTCモード21.0㎞/L、ターボエンジンで20.1㎞/Lという数値は他の軽自動車と比べると見落としてしまうのは事実だ。車重が軽量なだけあって期待感を持ってしまうという声も多いかもしれないが…といった具合。モデルライフも長くなってきているので、次期モデルではこの辺も改良されて欲しい。ダイハツにもマイルドハイブリッドがあれば…とも思ってしまう。
価格

3

ターボのトップグレードでも160万円ほどという価格設定は安いと感じるが、運転支援システムの装備などを見ると正直微妙という印象があるのは確かだ。運転支援システムスマートアシストは標準装備となっているが、世代が古いためACCや車線逸脱のステアリングアシストなどは備わっていない。軽自動車全般の価格が上がっているため、質感の高いキャストがこの値段なのはお買い得感があるが、そういった各種装備の若干の古さを感じるとお買い得感が薄く感じてしまうのは事実だ。
西川 昇吾
西川 昇吾
自動車ジャーナリスト
1997年生まれ、大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在はWEB・紙の各種媒体で様々なジャンルの記事を執筆するほか、車両解説動画にも出演し、喋りの分野にも挑戦中。愛車のマツダ・ロードスターで定期的にサーキット走行をし、ドラテクの鍛錬も忘れない、目指すは「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」
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