シトロエン ベルランゴ 「オシャレスライドドア車の新定番」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

オシャレスライドドア車の新定番

2021.10.29

年式

2019年10月〜モデル

総評

スライドドアで広い室内と大きなラゲッジが欲しいけど、国産ミニバンのデザインはちょっと好きになれない、という人には最適。カングーより少しずつ、ボディも室内も大きめですが、最小回転半径は5.4mと同等で取り回しも優秀です。

満足している点

全体的には飾り気がないのに、さりげない遊び心がデザインにもあふれていて、いやらしくないオシャレ感が好印象。シートアレンジは後席の前倒しだけでなく、助手席も倒せるので長い荷物がラクラク積めて便利です。

不満な点

乗り降りや荷物の出し入れに大助かりなスライドドアですが、残念ながら手動です。しかもけっこう開け閉めする最初の段階で力がいるので、勢いづいてバタンと荒く開閉されてしまうことも。ACCが全車速対応ではないのも残念。

デザイン

5

現行C3以降、シトロエンの新世代デザインとなっている、薄型ヘッドライトを囲むように左右に貫通するダブルシェブロンと、楕円のポジションランプによるどこかユーモラスなマスクや７角形の窓ガラスなどが独創的。

走行性能

3

1.5Lの４気筒ディーゼル＋８速ATはシフトレバーがダイヤル式。出足の余裕はあり、低速〜中速域でややギクシャク感がありつつも、グイグイと力強い加速フィール。ブレーキの効きも思ったよりガツンと効く感じです。高速道路ではなめらかで安定感があります。

乗り心地

3

もともとが商用車なので、あまり上質な乗り心地は期待できませんが、後席が３座独立タイプで１名ずつのスペースがしっかり確保されているので、ゆったり座れます。座面もややアップライトなので見晴らしもいいです。

積載性

5

室内の収納は国産ミニバンもビックリの充実ぶり。かつ独創的なデザインも兼ねていて、とくに天井の大きなマルチパノラミックルーフの下が、天井を貫く収納スペースとなっています。ラゲッジも大容量。

燃費

4

WLTCモード燃費が18.0km/Lで、軽油なので燃料代も抑えられて嬉しい限り。人や荷物が多くなれば燃費は悪化してしまいますが、スピード控えめでロングドライブをする時などは実用燃費も期待できるはずです。

価格

5

国産車も輸入車もどんどん価格が高騰する中、300万円台でこの内容はとってもお買い得に感じます。パノラマルーフなどを備えたSHINEと外観のオレンジアクセントが素敵なトップグレードが満足度も高そうです。